臨時国会は、昨日から、安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。
始まる前、今度から衆議院運営委員長を務める自民党の高市早苗氏が、議事運営に対し新提案を出したが、これに野党側が反発、13時からの代表質問は30分遅れて始まった。
高市氏の提案は、議員提案については、政府提案の残り時間を使って行うとするもので、とても野党が納得できるものではない。
結局、高市氏はこの提案を引っ込めたが、それならば初めから出すことはない。どうも、高市氏はこの提案が通れば、安倍晋三首相に褒めてもらえると計算したようだ。
高市氏は、総務相時代に放送法に縛りを入れる制度を提案し、さんざん叩かれたが、何か突飛なことを打ち出して関心を高めようとするスタンドプレーが目に余る。
そんなハプニングがあった後、代表質問に入ったが、自民党は稲田朋美筆頭副幹事長がトップバッターになった。
野党は、ほとんどが、党代表が代表質問を行う中で、自民党は二階俊博幹事長ではなく稲田氏になったが、これは、自民党の驕りか、あるいは、安倍首相のお気に入りで、女性の起用をやらざるを得ない党、内閣の事情による匂いが濃厚だ。
今回の内閣改造では、女性は片山さつき総務相ただ一人で、女性の活躍を打ち出している安倍内閣にとっては、方針に逆行している。
安倍首相は、片山氏は2~3人位の能力があると、おだてているが、その片山氏が口利き汚職問題で、今後、委員会などで質問攻めにあうことは必定だ。
そんな爆弾を抱えて、稲田氏で突破口を開こうとしたようだが、安倍首相自身、野党に対する答弁は、相変わらず木で鼻を括る人を馬鹿にしたような答弁を繰り返しているようだ。
これだから、国会中継がまったく面白くなく、それが国民の政治離れに繋がっている。「関連:10月29日」