北朝鮮の金正恩党委員長は、朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会で核実験場を閉鎖、いかなる核実験と、中長距離、大陸間弾道弾ミサイルの発射は行わないことを表明した。
ただ、核兵器全面廃棄や、短距離ミサイルについては明言せず、今後行われる米朝首脳会談における交渉カードに残す形になった。
アメリカのトランプ大統領が、今回、北朝鮮が示した内容で手を打つのか、それとも、完全な核兵器の放棄、ミサイル発射全面禁止までハードルを高くしているのかは分からないが、今回の金委員長の表明に手放しで喜んでいる姿をテレビで見ると、若しかしたら、今回の発表程度で手を打つかも知れない。
北朝鮮は、核保有国という商標は絶対確保したいということであり、若し、アメリカが今回程度の処置を容認すると、北朝鮮の望みを叶えることになり、朝鮮半島の核の脅威は未来永劫続くことになりかねない。
また、短距離ミサイルは、日本を標的にできるので、今後においても我が国は北朝鮮の脅威にさらされることになる。
先の、日米首脳会談で、安倍晋三首相は、北朝鮮政策については、トランプ大統領と完全に共有していると、共同記者会見で述べているので、当然、核の完全放棄、あらゆるミサイル発射の禁止について、米朝首脳会談で安易に妥協しないとは思うが、そうなるとかなりタフな交渉になることは間違いない。「関連:4月21日」