東京・両国国技館で行われていた大相撲夏場所は24日、千秋楽を迎え、横綱白鵬と大関日馬富士が14勝1敗同士で優勝決定戦を行い、日馬富士が白鵬を下手投げで下し、初優勝を遂げた。
14日目を終えた段階で優勝の可能性があったのは、1敗の白鵬、日馬富士、2敗の横綱朝青龍、前頭四枚目稀勢の里の4人だったが、先ず稀勢の里が、今場所健闘し技能賞が決まっていた小結鶴竜を破り、僅かながら優勝決定戦への望みを残した。その後、日馬富士が琴欧洲を首投げで降し、白鵬も朝青龍を寄り切ってともに1敗を堅持、稀勢の里と朝青龍の優勝への権利が消滅した。
結局、優勝決定戦は、今場所ずっと先頭を切っていた白鵬と日馬富士との間で行われ、日馬富士が立ち合いから有利な態勢に持ち込み、最後は左を深く差しての下手投げで白鵬を破った。幕内最軽量126キロの日馬富士の優勝は、白鵬、朝青龍の両横綱の独占状態だった優勝争いに分け入った形になった。暫くは、この3人のモンゴル出身力士が優勝杯を独占することになりそうだ。
日馬富士は一応来場所横綱を狙うことになるが、その条件はかなり厳しいようで、全勝優勝でもしない限り例え2連覇を果たしても、もう1場所先に持ち越されるかも知れない。
白鵬は12日まで33連勝を続け、朝青龍と並ぶ35連勝まで到達できるか注目されたが、13日目、大関琴欧洲に敗れ記録が途絶えた。
朝青龍は、最後まで1敗で優勝戦線に立ちはだかったのはさすがだったが、14日目、日馬富士を持ちあげて派手な勝ち方を狙ったのが裏目に出て、逆に日馬富士に外掛けで裏返しにされた。朝青龍がそろそろ峠を過ぎたかと思わせる相撲ぶりだった。
日馬富士を除く大関陣は今場所も不甲斐なかった。琴欧洲9勝6敗、あとの日本人3大関は8勝7敗とクンロク大関の名にも達しなかった。しかし、千代大海が残り3日間でようやく角番脱出したことは、理屈抜きでよく頑張ったと言わざるを得ないか。
期待された新関脇豪栄道、小結栃煌山はまたも役力士の壁にぶち当った。その中で、この2人に追い超された形になっていた稀勢の里が13勝2敗で敢闘賞、9勝6敗の鶴竜が技能賞に選ばれた。殊勲賞は該当者がなかった。
稀勢の里はまた来場所三役復帰になりそうだが、今度こそ大関へ向け厚い壁を突破できるか。鶴竜はモンゴル4番目の強い力士に羽ばたくことができるかも興味がある。
「元高見山は定年退職」
今場所後、外国人力士の先鞭をつけたジェシーこと、元関脇高見山の東関親方が定年退職することは寂しい。東関部屋を継ぐのが、場所後に引退する潮丸(31・静岡出身)とのこと。この部屋には、潮丸より年長の人気者高見盛がいるが、どういういきさつなのか。もしかしたら、高見盛は引退後タレント志望なのか。
「怒り覚えるモンゴル力士の場所前ゴルフ」
最後に触れたいのが、今場所初日2日前に、モンゴル力士11人がゴルフに興じたことだ。この行動には怒りを覚えた。いかに外国人力士といえども、大相撲で職を食んでいる以上、それを軽んじ、大相撲をなめ切った行為は許し難い。
今まで朝青龍の暴挙は強さと人気を推し量り、ある程度大目に見るしかなかったが、今度ばかりは許せない。そのモンゴル人力士が今場所も優勝争いを演じ、結局日馬富士が優勝した。あれもこれも日本人力士が不甲斐ないためでもある。また、これらモンゴル人力士を抱える親方の責任は大きい。
朝青龍の1人舞台の時代は過ぎた感じだ。今後は彼らのわがままを許してはならない。やはり大相撲は礼に始まり礼に終わるという伝統を失ったら終わりだ。横綱でも若いからとか、外国人だからしょうがないという考え方は払拭しなければならない。「写真:日馬富士、白鵬下し初優勝」「関連:3月31日」
14日目を終えた段階で優勝の可能性があったのは、1敗の白鵬、日馬富士、2敗の横綱朝青龍、前頭四枚目稀勢の里の4人だったが、先ず稀勢の里が、今場所健闘し技能賞が決まっていた小結鶴竜を破り、僅かながら優勝決定戦への望みを残した。その後、日馬富士が琴欧洲を首投げで降し、白鵬も朝青龍を寄り切ってともに1敗を堅持、稀勢の里と朝青龍の優勝への権利が消滅した。
結局、優勝決定戦は、今場所ずっと先頭を切っていた白鵬と日馬富士との間で行われ、日馬富士が立ち合いから有利な態勢に持ち込み、最後は左を深く差しての下手投げで白鵬を破った。幕内最軽量126キロの日馬富士の優勝は、白鵬、朝青龍の両横綱の独占状態だった優勝争いに分け入った形になった。暫くは、この3人のモンゴル出身力士が優勝杯を独占することになりそうだ。
日馬富士は一応来場所横綱を狙うことになるが、その条件はかなり厳しいようで、全勝優勝でもしない限り例え2連覇を果たしても、もう1場所先に持ち越されるかも知れない。
白鵬は12日まで33連勝を続け、朝青龍と並ぶ35連勝まで到達できるか注目されたが、13日目、大関琴欧洲に敗れ記録が途絶えた。
朝青龍は、最後まで1敗で優勝戦線に立ちはだかったのはさすがだったが、14日目、日馬富士を持ちあげて派手な勝ち方を狙ったのが裏目に出て、逆に日馬富士に外掛けで裏返しにされた。朝青龍がそろそろ峠を過ぎたかと思わせる相撲ぶりだった。
日馬富士を除く大関陣は今場所も不甲斐なかった。琴欧洲9勝6敗、あとの日本人3大関は8勝7敗とクンロク大関の名にも達しなかった。しかし、千代大海が残り3日間でようやく角番脱出したことは、理屈抜きでよく頑張ったと言わざるを得ないか。
期待された新関脇豪栄道、小結栃煌山はまたも役力士の壁にぶち当った。その中で、この2人に追い超された形になっていた稀勢の里が13勝2敗で敢闘賞、9勝6敗の鶴竜が技能賞に選ばれた。殊勲賞は該当者がなかった。
稀勢の里はまた来場所三役復帰になりそうだが、今度こそ大関へ向け厚い壁を突破できるか。鶴竜はモンゴル4番目の強い力士に羽ばたくことができるかも興味がある。
「元高見山は定年退職」
今場所後、外国人力士の先鞭をつけたジェシーこと、元関脇高見山の東関親方が定年退職することは寂しい。東関部屋を継ぐのが、場所後に引退する潮丸(31・静岡出身)とのこと。この部屋には、潮丸より年長の人気者高見盛がいるが、どういういきさつなのか。もしかしたら、高見盛は引退後タレント志望なのか。
「怒り覚えるモンゴル力士の場所前ゴルフ」
最後に触れたいのが、今場所初日2日前に、モンゴル力士11人がゴルフに興じたことだ。この行動には怒りを覚えた。いかに外国人力士といえども、大相撲で職を食んでいる以上、それを軽んじ、大相撲をなめ切った行為は許し難い。
今まで朝青龍の暴挙は強さと人気を推し量り、ある程度大目に見るしかなかったが、今度ばかりは許せない。そのモンゴル人力士が今場所も優勝争いを演じ、結局日馬富士が優勝した。あれもこれも日本人力士が不甲斐ないためでもある。また、これらモンゴル人力士を抱える親方の責任は大きい。
朝青龍の1人舞台の時代は過ぎた感じだ。今後は彼らのわがままを許してはならない。やはり大相撲は礼に始まり礼に終わるという伝統を失ったら終わりだ。横綱でも若いからとか、外国人だからしょうがないという考え方は払拭しなければならない。「写真:日馬富士、白鵬下し初優勝」「関連:3月31日」