正さん日記

世の中思いにつれて

立ち入り困難な、子供の心の闇

2008-07-20 15:11:19 | 社会
 犯罪の低年齢化は珍しく無くなっているが、ここ数日の内に発生した男女中学生の起こした事件は世の親たちを震撼とさせただろう。
 
 7月16日に愛知県豊田市の東名高速道路上り線豊田インターチェンジ付近を走行中の名古屋発東京行きJR東海バスの高速バスを、中学2年生の少年(14)が運転手(39)に刃物を突きつけ乗っ取った。
 少年は自ら携帯電話で110番し、出動した県警パトカーがバスを見つけて愛知県岡崎市の美合パーキングエリヤに誘導、乗客を下ろし、銃刀法違反で少年を逮捕した。
 
 この少年は山口県宇部市に住み、犯行に至った理由は、同級生から10万円の借金をしようとしていたことや、同じ中学の女子生徒とのトラブルを学校から注意されていたことなどで父親に叱られたことを恨み、父親を困らせたいということのようだ。
 少年は、自ら進んで学級委員長を引き受けるなど明るい面がある一方、極めて短気な側面もあるとのことだ。
 まあ、やったことは幼稚だが、運転手の首に刃物を突きつけるなど、14歳の子供がやれる仕業ではない。しかし、けが人等が出なかったことは幸いだった。
 
 と思っていたところ、こんどは20日、埼玉県川口市のマンションで男性会社員(46)が、就眠中、長女の中学生(15)に包丁で2箇所刺されて間もなく死亡した。
 女子中学生は、前夜、亡くなった父親と弟との三人で食事をしたとのことで、周辺からはごく普通の家族のようにうつっていたらしいが、母親の話では日ごろから父娘との会話は少なかったとのことだ。
 この女子生徒の学校での成績や生活ぶりは普通のようで、とくに変ったところはないとのことだ。
 
 この2つの事件に共通している点は、双方とも父親が絡んでいることだ。最近の父親は、どうも子供との付き合い方が苦手な人が多いことは前から言われている。
 日ごろからの接触、叱り方、褒め方など堂に入っていない人が多い。それは、自ら受けてきた教育や社会生活などに起因していると思うが、だからといって子供が考えもつかない凶悪犯罪に手を染めることまで、総て親や社会の責任に結び付けてよいものか。子供の心の闇の中まで、親や周辺が立ち入れるのか、極めて困難な問題だ。
コメント
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