佐野教授
水産・食料研究会(会長・廣吉勝治北大名誉教授)は8月26日、オンラインで第145回講演会を開き、60人余りが参加して鹿児島大学の佐野雅昭教授の講演を聞き質疑を交わした。
佐野教授は「進むサーモン陸上養殖のこれからを探る」をテーマにサーモン市場の国際的拡大と日本市場の動向、立地を選ばない陸上養殖の可能性、総合性に優れた海面養殖の見直し、持続的な日本養殖業の展望を提言した。
それによると、魚類養殖の大衆化と大規模化の構造的問題を取り上げ、それを前提に世界および日本のサーモン養殖、市場動向を紹介した。2021年には海面養殖だけでも320万㌧(天然60万㌧)に達し、生産地が陸上を含め世界中に拡大している。海面養殖はノルウェーが45%、チリが25%を供給し、アトランティックサーモンが9割を占める。今後のサーモン需要を考えると400万㌧でも足りない状況で、閉鎖循環式陸上養殖や巨大な沖合養殖施設が世界中で計画されている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます