水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

網走管内カラフトマス漁獲状況(8月10日現在) 早くも100万尾を突破、前年比3.6倍の豊漁続く

2020-08-13 11:41:33 | ニュース

 網走管内(雄武〜ウトロ漁協)のカラフトマス漁獲状況は、8月上旬まで約104万尾と100万尾を突破し、久々の豊漁となっている。すでに7月末で29.6万尾(前年4.3万尾)とシーズン当初から好調な来遊が続いている。

 網走海区漁業調整委員会によると、8月10日現在の管内カラフトマス漁獲状況は、103万9,315尾、1,442㌧、5億4,532万円で、前年に比べ尾数は363.0%、重量は290.0%、金額は317.0%。前々年に比べても尾数257.0%、重量231.0%、金額255.0%といずれも大きく上回っている。平均目回りは1.39㎏と小型(前年1.74㎏、前々年1.55㎏)だが、平均㎏単価は378.2円で前年(345.7円)、前々年(342.7円)を上回っている。

 小型サケ・マス流し網による北洋でのカラフトマス漁獲がほぼ皆無だったことや、ロシア極東のマス漁獲が半減していることなどの影響が考えられる。


道漁業就業支援協議会が「漁業就業体験」募集 浜益でホタテ養殖、寿都で定置網、上ノ国で底建網など

2020-08-13 11:40:51 | ニュース

 道漁業就業支援協議会(川崎一好会長)は、このほど「2020漁業就業体験」の第2次募集を行い、インターネットで応募を呼びかけている。

 今回は石狩湾漁協浜益支所でホタテ養殖を体験するもので、対象は15歳以上、45歳未満の意欲的な人。総幸末水産(田中誠)が1名を受け入れる。期間は8月24日〜10月3日までの6日間。1日目はオリエンテーション、座学、2日目〜5日目でホタテ養殖体験(分散・本養成・資材洗浄作業)、6日目は終了時のオリエンテーション、アンケート提出、取りまとめを行う。宿泊場所は無料提供するが、食事は自炊等自分で賄う。申し込み期限9月17日まで。

 また、寿都町漁協の㈲マルホン小西漁業部(小西正之)が定置網、ホタテ養殖の漁業体験に1名を受け入れる。期間は8月18日〜10月31日までの1週間程度。申込期限は10月16日。

 このほか、ひやま漁協の上ノ国で、底建網の漁業体験者を1人受け入れる。期間は8月24日〜9月30日までの4日間、申込期限は9月18日まで。

 申込先は道漁業就業支援協議会(担当:渡邉、宮本)で、電話(011-280-3007)で連絡すれば、詳しい内容を教えてもらえる。


ゼニガタアザラシ科学委員会  捕獲目標は残り39頭、音波忌避装置は一時中断

2020-08-13 11:37:56 | ニュース

 えりも地区のゼニガタアザラシによる漁業被害軽減をめざす管理計画を検討する科学委員会が6日午後から札幌市で開かれ、今年度の事業実施状況、モニリタリング方法、今後の事業実施計画について議論を交わした。この中で、効果、コストの面で思わしくない音波忌避装置の検証事業を中止とするとの環境省の方針に対し、複数の専門家から「きちんとしたデータの裏付けが足りない」「非致死的手法を止めるのは納得できない」との意見が出て、一時中断するが、秋サケの漁獲が増えた時点でもう一度、試す方向で整理することになった。

 開会に当たり、安田直人環境省道地方事務所長が「環境省が2016年にゼニガタアザラシ管理計画を策定して2期目に入る。この間、現場の知見を蓄積し、個体数管理、防除対策に取り組んできたが、課題も多い。サケの不漁が続くなどアザラシを取り巻く自然、社会環境が変化しており、柔軟な管理手法を通じて将来につなげていきたい」と挨拶。座長の羽山伸一日本獣医生命大教授が「希少鳥獣の保護管理は日本で初めての経験で、手探りの状況だが、2期目に入り具体的な成果をあげていきたい」と述べ、さっそく事務局が説明し、質疑、意見交換を行った。

 それによると、今年春の定置網、刺し網による捕獲は47頭(空気銃による捕獲3頭を含む)で、混獲9頭を合わせ56頭となるが、内訳は幼獣が49頭、亜成獣が7頭。今年度の捕獲目標数は50頭で、これに昨年度の繰り越し分36頭を加え86頭に対し、秋の定置時期において残り39頭を捕獲する。


農林水産物・食品の輸出動向(2020年6月)  水産物1,031億円と28%減、カツオ・マグロ除き大半減少

2020-08-13 11:35:38 | ニュース

 農林水産省がまとめた農林水産物・食品の輸出額は、今年1〜6月までの上半期累計で4,120億円と前年同期に比べ8.2%減だった。コロナ禍で海外の日本食レストランが休業したことなどが影響した。そのうち、水産物は1,031億円で27.9%減。真珠を除く輸出金額は1,006億円で同18.6%減。水産物はカツオ・マグロが17億円増加し、タイ、ベトナムで伸びた。逆にホタテ貝は16億円減少し、中国向けが後退しているが、単価安のため荷動きは回復しつつある。香港向けのナマコ、米国向けのブリも減少している。

 1〜6月の品目別輸出額は、調整品を除く水産物が784億2,900万円で前年同期に比べ29.6%減。サバが133億3,100万円で10.5%減、ホタテ貝(生鮮・冷蔵・冷凍等)が132億2,900万円で26.4%減。ブリも75億2,100万円で33.4%減。一方、カツオ・マグロ類は90億2,800万円で24.3%増。イワシも50億2,600万円と前年同期並み(1.1%減)。水産調整品は246億9100万円で21.7%減。ナマコ(調整)が83億3,600万円で18.2%減、練り製品が45億7,500万円で13.6%減。貝柱調整品が18億6,300万円で38.0%減。ホタテ貝(調整)が15億4,500万円で16.9%減となっている。