道は19日、全道漁協組合長会など系統団体から要請を受けた秋の低気圧被害対策を補正予算で対応する方針を固め、26日から開かれる第4回定例道議会に提案する。その内容を系統団体に説明した。
最初に中田克哉水産局長が「9月〜10月にかけての台風や低気圧で、全道の秋サケ定置網は平成18年の爆弾低気圧に並ぶ被害を受けた。全道の漁協組合長会と漁協系統団体から緊急要請を受け、道として施設の再取得経費として漁業近代化資金の50億円の融資枠を道議会に補正予算を提案する。また、短期の事業資金は、漁業振興資金に被災者用として融資枠20億円を確保し、より低利な利率を適用できるよう災害指定する」と挨拶した。
次いで、森田茂紀組合・金融グループ主幹が金融支援の概要を説明した。それによると、道単事業の施設に必要な経費として漁業近代化資金(災害枠)の融資枠50億円を設定する。漁業近代化資金の償還期限は定置網10年、貸付利率0.7%。貸付限度額(一漁業者当たり9千万円)や既定の融資率(原則80%以内)を超える案件は協議してほしいとしている。
森田主幹は、融資のスケジュールについて「12月上旬に全道の要望を取りまとめ、中旬に配分、下旬に承認し、年明け早々には貸付実行できるようにする」と述べ、津坂透水産経営課長は「市町村会にも利子補給の面での協力をお願いしている」と補足した。
同じく道単事業で短期の事業資金として漁業振興資金(被災者用)の27年度分融資枠20億円を確保する。より低利名利率を適用できるよう今年9月〜10月の低気圧を災害指定した。漁業振興資金は償還期限が1年以内で、貸付限度額が秋サケ定置漁業者2千万円、特別資金5百万円。貸付利率は1.5%(特別資金1.4%)。