水産北海道ブログ

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ロシアのサケ・マス流し網禁止上院で可決 小型船、25日夕方に北洋へ、操業開始に遅れも

2015-06-25 12:46:08 | ニュース

 日ロ関係に影響が懸念されていたロシア国内のサケ・マス流し網禁止法案が24日、上院本会議で可決され、19日以内にプーチン大統領が署名すれば成立し、来年1月から北洋でのサケ・マス漁は不可能になる。高橋知事からも要請を受けていた安倍首相は、法案審議の直前まで、プーチンに大統領に継続を求めていたが、極めて難しい状況。
 24日の道議会で真下紀子議員(水産林務副委員長)が北洋サケ・マス漁業の窮状打開に向けた道の対策を質した。高橋知事は「仮に法案が成立した場合には、その重大性に鑑み、庁内に設置している道北洋漁業対策本部で漁業者の意向を踏まえ、万全の対策を取りまとめ、国に求めていく。関係自治体や漁業団体と連携し全力で取り組む」との決意を示した。
 今年のロシア200海里水域のサケ・マス流し網漁業は、30トン未満の小型船19隻が漁獲割当1,962トン(うちベニ503トン)という条件で27日から操業を開始することになっていた。24日には根室市で道が操業指導会議を開き、日本側の許可証を漁業者に渡した。ところが、ロシア漁業庁の発効する許可証が日本に届かず、関係者は待機を余儀なくされた。
 ロシア連邦議会の上院でサケ・マス流し網禁止法案が可決した日本時間25日午前3時頃、許可証が発給され、東京には同昼頃到着、根室には夕方に届く模様。漁業者はロシア政府の許可証をもってただちに漁場へ向かい、操業開始は27日夕方になってしまうという。本来の漁期からは1カ月遅れ、少しでもカバーしようと24日に出港し27日午前零時に操業開始を予定していただけに、関係者は最後までいらだちを隠せない。