絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

美術史クイズ 98 解答と解説

2010-12-15 | 美術史クイズ
美術史クイズ 98

解答

第1問 シャガール
第2問 エコールドパリ
第3問 ロシア
第4問 蜂の巣

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解説
エコールドパリとは、一つの考え方を持った集団ではありません。
1910年代20年代にパリに集まった画家たちのことを言います。
決まった表現様式などはなく、自由に自分の絵を描きました。

ただ、蜂の巣というぼろアパートに住んでいて貧しい画家たちだったことが共通しています。
その中で、一番真面目に絵を描いていたのが、シャガールでした。
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平面的に描くことについて

2010-12-15 | 美術
県北展で、批評を求められて、アドバイスをしたとき、その方の描かれた絵は、平面的に感じたので、意図的にそのようにしていますよねと確認したところ、先生からそのように描きなさいと指導されているとおっしゃっていました

私は、そのような指導をしたことがないので、先生が平面的に描くように方向性を示すのかとちょっと驚きました。

私は、生徒たちに伝統的な透視図法を教えて、レオナルドの空気遠近法に基づいた技法を勧めました。そして、やはり伝統的な明暗法に基づき、石膏デッサンをするのと変わらない方法で絵を描かせました。
それが、最も基本だと考えるからです。

そして、その方法で、テーマと構図の研究をさせて、途中から色の問題を持ち出し、印象派の取り組みを説明して、作品つくりをさせるという方法で進めました。

そして、平面性の問題は、現代絵画を説明するときに、ピカソの話をしながら、絵に取り入れることをデザインで展開させました。デザインの場合は、重力無視で勝手にいろいろやれるからです。

だから、普通の風景画は、平面的に描かせることはほとんどありませんでした。

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だから、風景画を見て、平面的に描かせるということは、私の世界にはなかったことです。
しかし、これは、考えてみる必要があるかなと思います。

平面的に描くということは、理屈から外れます。それは、絵画の自由性でしょう。
いわゆる写真とは違うということを表明することでもあります。

そうなると、重力無視もあり得ます。
色も解放されるでしょう。

だから、現代絵画に入っていけますね。

指導者はそこまで考えているのかもしれません。
自分の絵画の展開として、写真に近い表現方法では、そこから脱出することが難しいと考えるのでしょう。

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ただ、問題は、生徒がそれを理解しているかどうかです。
ただ、平面的に描けば、写真みたいな表現ではなくなるから平凡でなくなるとか、俗っぽくなくなるということだけで、描いていたら、指導者のもくろみは意味をなさないでしょう。

私は、その辺を考えて絵を描いたらよいと思うので、この点をアドバイスしました。
ご本人が絵をどのように考えるかが、これから先の課題ですねとお話ししました。

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この時の絵は、実際の奥行きを縮めて描いている感じの絵でした。
しかし、部分的に物の前後が意味からすると逆転しているところがありました。
明暗も表現している部分と無視している部分がありました。
絵は一つの世界だとするなら、その世界なりの秩序が必要だと思います。
全体としては、それが統一されていましたが、部分的に秩序を乱している部分があったので、それでよいのですかと質問しました。それもご本人の自由な問題ですから、考え方次第です。

ただ、審査をする側も自由なので、それを良いと判断するかダメだと思うかは、審査する側の考え方に寄ります。

意見が一致すれば、評価が高くなるでしょう。

私は、現代絵画も理解できるつもりなので、その自由さはわかるつもりですが、それでもそのセオリーに基づいた調和や統一が必要だと考えるので、何でもありではない気がします。

一つの方向性に基づいた中での自由な選択になるでしょう。

私が麓原展で出した作品でも、何でもありではありません。それを見て考えていただけるといいかなと思います。
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