独断偏見妄言録 China's Threat

中国は人類の命運を左右する21世紀最大の不安定要因

海中で無限の潜水艦推進用エネルギーを得る方法

2014年01月15日 18時40分43秒 | 軍事
アイデアを思いついたのは、次のニュースを見た時だ。
http://www.businessinsider.com/navy-underwater-drone-slocum-2014-1
Here's The Underwater Drone The Navy Will Use To Spy On Enemy Submarines
敵潜水艦発見用にアメリカ海軍が採用予定の水中無人機(ドローン)

今春から配備予定の水中無人機について、アメリカ海軍がTeledyne Benthos社との間で2億ドルの契約を締結したとの発表が最近あった。
これはSlocum Gliderと呼ばれる科学観測用の水中無人機を軍事用に転用したものだ。
Slocum Gliderの詳細はこちら。
http://www.seanet.co.jp/products/detail/glider.html



科学観測用は水温などの環境パラメータを計測する自立型の水中飛行艇。
重量54kg、全長1.8m、最大航続距離6000km、最大航行日数240日
平均水平移動速度 0.4m/秒(1.4km/時)
動力源 リチュウム電池
推進のためのスクリューがなく、浮力を変化させることで海面から目的水深まで降下し、再び海面へ浮上する。その間に受ける鉛直方向の流水力を水平方向の力に換え、海中を滑走し、目的位置まで移動する。

軍事用についての詳細な仕様は不明だが、明らかになっているのは
重量90kg、長さ1.8m、水平移動速度1.6km/時
魚雷型であり、潜水艦から発射可能
任務:機雷および敵潜水艦発見
スクリューがないから、ほとんど無音であり、敵に発見される可能性は低い。

科学用と軍事用の著しい違いは動力源にある。
科学用はリチュウム電池を動力源とするが、軍事用は海中の水温差からエネルギーを獲得するらしい。
海中の浅い所と深い所の境界に急激な温度勾配thermoclineが存在する。これを利用して駆動用のエネルギーを生み出すというのだ。

推測になるが、例えばエアコンなどに使用されるフロンを利用して、浅い所の温かい海水でフロンを蒸発させることでタービンを回転させて発電し、深く潜った所の冷たい海水でフロンを凝縮させる。これを繰り返せば、無限のエネルギーを海中の環境から取り出すことができるはずだ。

そこで私は考えた
水温差以外にも海中環境からエネルギーを取り出す方法はないかと。

そして思いついた。
海水中の有機物を利用できないかと。

海水中には魚やプランクトンや溶存または懸濁有機物が存在する。乗員の排泄物も利用できる。酸素も溶存している。
有機物を潜水艦内に設けた発酵槽に導き、メタンガスを発生させる。これと海水中に溶存する酸素を白金などの完全酸化触媒により反応させることで熱を発生させ、周囲の海水との温度差を作り出す。
これによりカルノーサイクルの発動が可能になり、フロンなどを利用した発電を行うことができる。あるいは熱電素子を利用できるかもしれない。

こうして、通常型潜水艦が海水中から無限のエネルギーを得ることで長期間の潜航が可能になる。


海水中の有機物濃度、酸素濃度は既存データーから計算できる。そこから得られる理論エネルギー値と潜水艦の推進に必要なエネルギー値の比較から、上記アイデァの可能性は簡単に判別できるはずだが、私のところにはデーターがない。魚が同様の環境中で動き回れるのだから、潜水艦だって動けると思うのだが・・・


<2014年4月9日>

アメリカはもっと進んでいた。

米海軍は海水から燃料を得る画期的な技術を開発した
Goodbye, Oil: US Navy Cracks New Renewable Energy Technology To Turn Seawater Into Fuel, Allowing Ships To Stay At Sea Longer
http://www.ibtimes.com/goodbye-oil-us-navy-cracks-new-renewable-energy-technology-turn-seawater-fuel-allowing-1568455

海水中からCO2と水素を取り出し、これを触媒の存在下で反応させて液体燃料を生成させる技術を開発した、という。
The breakthrough came after scientists developed a way to extract carbon dioxide and hydrogen gas from seawater. The gasses are then turned into a fuel by a gas-to-liquids process with the help of catalytic converters.

海水中にはCO2が溶存しているが、水素も溶存しているとは知らなかった。
水素も取り出すことができるなら、上記のような液体燃料の生成は不可能ではない。
原子力や化石燃料の補給なしに、長期間の航海が可能になる。
まさに画期的な技術だ。


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