独断偏見妄言録 China's Threat

中国は人類の命運を左右する21世紀最大の不安定要因

6カ国協議:取り残されてもいいではないか

2007年02月09日 08時51分45秒 | 北朝鮮
「取り残される」懸念も 問われる「圧力」路線--日本(毎日2月9日)。
外務省幹部が「日本だけが取り残されかねない」との懸念を表明したということだが、本当だとすれば、外務省は何もわかっていないことの証拠だ。

北朝鮮の立場に立ってみればわかることだが、核を手に入れたことで、米国はたちまち柔軟路線に転換し、あと少しで重油や食糧が手に入るところまでこぎつけたのだ。核は「打ち出の小槌」であり、それを捨てるなど全くバカげたこと、ということになる。
北朝鮮の作戦は「ほんの少しだけ譲歩することで、援助物資を手に入れると共に、次回協議をできるだけ遅らせることで時間稼ぎをし、ミサイル開発に全力投球する」というものだろう。

中露韓3カ国は同床異夢ながら、それぞれ北朝鮮の核を内心では歓迎していると見るべきだ。
中国にとって、近い将来予想される台湾侵攻とそれに伴う米中戦争において、北朝鮮の核は米国を牽制する上で大いに利用価値がある。ロシアから見ても、米国の力に対抗するためのカードとして有用だ。韓国にとって、核保有国としてのステータスを持った統一朝鮮の実現に道を開くことになる。
これら3カ国は、核保有を既成事実化すると同時に、日米の制裁解除と経済支援の取り付けを狙って北朝鮮と協同歩調をとるだろう。

このような認識に立てば、6カ国協議という小さな枠組みの中で日本が孤立するとしても、何の心配もいらないことがわかる。中露韓朝4カ国こそ広い世界から孤立しているのだ。国連決議という錦の御旗のもとで、「正義は我にあり」ということであり、日本は迷うことなく強硬路線を貫くべきだ。

山崎拓が「核の問題が解決しない限り、拉致は解決しない」と指摘したそうだが、相変わらずこの男はダメだ。正しくは、「金正日体制を打倒しない限り、核問題も拉致問題も解決しない」のである。