雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

流行の物語2

2014-10-30 23:40:49 | 文学
2週間前、楽しみにしていた『Walking Dead第五シリーズ』が始まった。

どこぞの化学薬品かなんかがもれて、死んでいるのに、生きた人間の肉を食らい、かまれた人間はやがて死ぬと、生きた人間を食らう欲求しかない、まさに「死んだまま歩く」怪物になってしまうというバイオハザードとゾンビとなんかの混合みたいな話だ。

当初はその怪物が怖いわけだが、やがて恐怖の対象は人間に移っていく。残された噛まれていない人間たちの生存競争から、いかに人間があくどい知恵を発揮し残虐になるか、が描かれる。

本当に人間は信用できねえと痛感していると、その究極の形が示された。食べ物がないので、人間を食べるというのだ。「楽園」とかなんとかいう言葉でかまれていない人間をおびき寄せて、その人間を塗擦し、食べる。

そして前回はついに主人公たちのグループの男の一人がさらわれ、足を切断し、それをバーベキューで焼いて、その男の前で、その男の足を「うまいうまい」といって食らうシーンで終わった。

なんというシーンだろう。

カニバリズムは、『タイムマシーン』にも書かれていたことだからあたらしいわけではないが、昨今の映像・撮影技術によってリアリティがすさまじい。

また自分の足が食われていることに気付いた男がつい泣いてしまうという情景には説得力があって、しばらく絶句してしまうほど驚かされた。

あ~、びっくりした。

追伸:さっき『わたしの中のあなた』という映画もみ終えた。白血病の娘をかかえた親が、ドナーになりうる妹を試験管ベイビーでつくり、
移植を繰り返して、延命を続けていたら、11歳になったその妹が姉のために身体をきりきざまれることを拒否して、訴訟を起こした、という話。どうなるのだろうとみていたら、11歳の女の子は実は自身の意思ではなく、白血病の姉が身体をきりきざまれる苦痛に耐えかねて、妹に頼まれてのことだった。まあ新しいと思った。


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