ここのところ放射線被害についてreportを出さなかったのは、3ケタ以上の数字は数えられないからではない。
放射線感知など所詮信じてもらえないという無力感があったからだ。
しかし日本の未来を考えたら、そうもいっていられない。
ちゃんとすべきことをしてもらわないとうちの子供たちが将来困る。
ちょっとおさらいをしてみよう。
まず放射線の蔓延度として
Yahooの空間線量のページをみてほしい。
まず各地域が毎時(マイクロシーベルト)で、危険値の設定が年(マイクロシーベルト)であることに留意してほしい。
この単位の違いがまず情報操作である。
隠蔽や虚偽の情報は公の機関としては出せないから、うまくやったものだ。
日本で採用されているICRP規定値は年に1msvだが、これを毎時に直すと、0.1125マイクロシーベルトになる。
全国に0.1マイクロシーベルトが点在しているからそれに近いところがかなりあるということなのに、それには言及がない。
危険値と計測値の単位が違うことによって危機感を抱きにくくなっている。
次に問題なのは空間線量だけが被曝量ではない。
ヨーロッパ放射線リスク委員会がICRPの値を外部被ばくしか計算していないから2倍にすべきと述べたように、実際の被曝量は空間線量に係数をかけなければならない。
ヨーロッパ放射線リスク委員会が正しいとして2倍にすると、0.1マイクロシーベルトのところは0.2マイクロシーベルトの被ばくということになってICRPの規定値を超えるばかりか、0.05マイクロシーベルトの空間線量の地域で、ICRPの規定値にほぼ達するということだ(そうすると日本のほとんどがICRP値を超える)。
しかもγ線は計測されていてもβ線は載っていないからさらに上乗せされるのは間違いない。
3つめは、2つ目の延長だが、外部被ばくは基本的に空気と同じだから被曝をさけるのは困難だが、内部被曝はやりようによって軽減できる。
つまりICRP値なら回避できるかもしれないのに、きちんとした対策をしていない。
report100に書いたように、政府のスピードはどうしても生身の人間の被ばくに対応するには遅すぎるから、これは個人単位、課程単位でやるしかない。
以上3点、よろしく。
次回は被爆のメカニズムについて。