英国北西部の歴史ある街、ランカスター Lancaster の観光案内続きです。
ランカスター城...
...の他の観光スポットというと、広大な庭園、ウィリアムソン・パークに自然豊かな運河沿いの散歩道、それと橋の上を運河が流れる水路橋、ルーン・アクアダクトなどがあります。すべて町の中心からかなり離れた場所なので、行きませんでした。
私たちは観光地につくと、まず観光案内所 tourist imformation centre に行きます。
地元企業などが広告を載せている無料の地図をもらうためです。スタッフに観光のおすすめスポットを聞いたりもします。インターネットが普及していなかった30年前ごろは、その日の宿の予約までしてもらえましたっけ。
駅から町の中心に向かって5分も歩くと、私たちが滞在したホテルの斜め向かいに、The Storey という立派な建物があり、その入り口に「観光案内所」の表示を見つけました。
右側がランカスター城に続く急な上り坂です。(城門のてっぺんがちょっと見えていますね)
ホテルに荷物を置いたあと入ってみたら観光案内デスクらしいものは見当たりません。
19世紀末の由緒ある建築物で、現在は多目的イベントスペースらしいこの施設のカフェのスタッフに聞いてみたら、入り口を入ってすぐの場所にあるタッチパネル式のコンピュータ案内板が観光案内デスクのかわりだ、と教えてくれました。
選択肢から希望のボタンをクリックしていく案内表示はとても使いにくく、すぐに見るのをやめました。自分のスマートフォンを使ってインターネットで調べた方が便利です。
お城に続く坂の入り口に立っていた、柱に取り付けられた町の観光案内地図を写真に撮りました。
街じゅう、要所要所に設置されています。道の名前も明記されています。
スマートフォンを取り出して拡大したり縮小したりして見ることができ役に立ちました!
それにしても...ちょっとした観光地のはずのランカスターの観光案内所が無人で、しかも無料の地図を置いていないなんて...時代でしょうか。インターネット情報とスマートフォンで撮影された町の地図でじゅうぶん用が足りてしまうのですから必要ないのかもしれませんが...寂しいです。経費節減の波はどこにでも押し寄せています。
タッチパネル式のコンピュータが設置してあるだけの無人スペースのことを「観光案内所」と称して地図や、町のあらゆる角や要所要所に、インフォメーションを意味する「i」を矢印とともに表示するのは不正直な気がしました。行ってみて無人だと知りがっかりした人は私たちだけではないはずです。
お城の見学を堪能した後、ホテルのある町の中心とは反対側に、丘をいったんちょっと上がって...
11世紀に基礎が築かれたというランカスター・プライオリー Lancaster Priory という古い教会を見に行きました。(大部分は17~18世紀の建造だそうです)
残念、お葬式がちょうど終わったところで内部の見学はできませんでした。いえ、参列者は招待状など必要ないのですから入ってもかまわなかったのかもしれませんが...入るのは勇気がいります。
境内の見晴らしスポットを通って...
満潮時には18世紀まで「三角貿易」の積み荷(砂糖、ラム、コーヒーなど)を小型船からおろした埠頭があったリューン川 River Lune を目指して丘を下りました。
丘の中腹の古代ローマ時代の共同浴場遺跡 Roman Bath Ruin に興味深々...行ってみたらけっこうショボかったです。
床暖房式だったらしい浴場の半地下だけが不完全に残っていました。
コンピューターで描かれた「復元図」のパネル展示がありました。
現状のボロボロ遺跡の写真と復元された1世紀ごろの浴場のイラストが重ねて描かれた興味深いビジュアル資料なのですがその絵の立て看板のある場所から見た光景とぜんぜん、一致していないのです!
目の前にあるボロボロ遺跡のどの部分がイラストの「炊き出し口」や「浴室入り口」なのか、さっぱりわかりませんでした!(不親切!)
上述の「観光地図」もにたようなものです。
英国の街や公園内に垂直にたてられた「案内地図」は地図と、地図の前に立つ人から見た方角がー致しないことが多く混乱します。うちの夫は全く困らないそうですが。
地図にむかって立つ人の右側に、たとえばトイレがあるとすると地図上でも「現在位置 YOU ARE HERE」の右側に表示してくれたら親切ですよね!日本の地図表示はすべてそうなっているはずです。
英国では、さすがに現在位置だけはすべてに表示されていますが、全く同じ地図があらゆる場所に、道の右側左側とか関係なく設置してあり自分の右側にあるはずのトイレが地図上では「現在位置 」の上にあったり下にあったりあるいは左にあったり...で、はなはだ不親切です。
まあ、スマートフォンで撮って保存すれば、紙に印刷された地図と同じで、通りの名前などを確認して自分の向いている方角に合わせて回してみることができるので便利でしたが。
上の写真の、遺跡の囲い外の青い看板に注目です。同じものを遺跡の周辺10mごとに見かけました。目障りでした。
「金属探知機の使用は犯罪です。やっている人を見かけたら通報してください(意訳)」と書かれています。
金属探知機 metal detecter を使って古い貨幣などを掘り出そうとする人がたくさんいます。
遺物探しが趣味のさえない男性たちの生活をユーモラスに描いたBBCの人気ドラマもありました。ロマンがあります。実際みつかるのはガラクタが多いそうですが。戦時中の不発弾なんかもみつかっています。
古代ローマ時代の金貨や銀貨のほか、ごくたまに古代の金杯や、宝飾品、王冠などのドエライ価値のものが見つかって大ニュースになることがあります。たいてい、所有権をめぐって発見者と土地の所有者の間でものすごくやっかいな裁判沙汰になります。
「犯罪です」ってものものしさがケチくさいなぁと思いました。
続きます。
金属探知機で 探そうと 言う
発想が 僕には無いのかも
一人で 暑い中 ウロウロしなきゃ
イケないじゃないですか
英国の方は 「俺一人でも やる」と 言う
気概が 強いのでしょうね
フジツーの郵便局スキャンダルのドラマでMr.ベイツを演じたトビー・ジョーンズ主演のBBC ドラマ、Detectoristsでは古代遺物探索が趣味のさえない男性の日常生活が興味深く描かれていました。
デテクトリスツトのグループがしょっちゅうミーテイングを開いてお互いが見つけたものについて評価しあったり、戦利品を展示するパーティを開いたりしています。ライバルグループとの縄張り争いもあるようです。
オタクっぽい男性たちがみんなで集まって楽しそうですよ。