Feelin' Kinda Lucky

ちょっと書いとこう・・・・

ちょっとつらい記者会見

2016年04月08日 | Miscellaneous

北千住のローカルデパートで氏の入社時に総店舗5店だったイトーヨーカドーを売上高6兆円超の巨大企業に成長させ、流通業界に数々の新業態やシステムを構築し功績を残した鈴木敏文氏が実質的に失脚となるようだ。

もうだいぶ前になるが、ホノルル滞在中にふと同じ宿に鈴木氏が滞在しておられた。夜、仕事から戻られた様子で、玄関で大きなクルマから降りてきてロビーに入っていく姿に遭遇した。ああ、この人がニッポンの流通界を変えて支えてきたんだと思うと、そのオーラに圧倒される気分だった。

今回、確かに社内外からの反対意見が多かった人事案を取締役会に諮った姿勢は企業統治から逸脱するかもしれない。そしてそういう一見独走的な強いリーダーシップを制御する社外取締役や株主の意向が生きて、企業を統治する仕組みがしっかり機能したという見方も出来るのかも知れない。それが今日の大企業のあり方なのだろう。

社内外からの反対意見が多かった人事案とはいえど、それが会社の将来のために必要なこともあるだろう。かつてアッと驚く人事など歴史的にいくらでもあった。そしてそれが後で正解だったということもあった。会社の舵取りをしてきた鈴木氏の考えもあったのかもしれない。また、最後に創業家からはしごを外されたような話もあるが、その辺は知る由も無い。企業統治というキッチリしたことばの裏に今の時代でもそんなことあるのかと驚くような江戸時代のような会見の内容にも驚いた。

この先、セブン&アイ社にとって今回の鈴木氏の退任が吉と出るのか凶と出るのかわからないが、今回の仕組みをしっかり機能させた?大株主や取締役会の責任は重大だ。中興の祖の追い出しを決定したこの瞬間から 株主、同社の取締役は 重い責任を負った。ありえないけれど、たとえばもし私がこの会社の上席の取締役だったとしたら逃げ出したくなるプレッシャーに負けて自分も辞表を提出するだろう。きっとそんなことはなく、「いや、だいじょぶだ!鈴木氏をどかしてからこそセブン&アイ社の未来が開ける!」と思い、その通りになればいいのだろうが・・・・ 

それにしても これだけの人を こんなかたちの終わり方をさせるとは・・・ 今日の記者会見の氏を見て、私はセブン&アイ社と何の関係もないがちょっと切なくなった。

よくわからないが、鈴木さんに可愛がられ、鍛えられた多くの社員たちは どんな思いでこの記者会見をみていたのだろうか?

80才を越えた企業戦士の引退後のご多幸を祈る。 


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