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La Pasta di Giugiaro

1990年に自動車部品の会社を経営していた頃に世界的に有名な工業デザイナーのG.ジウジアーロに会う機会があった。氏は多くの著名な自動車のデザインだけでなくめがねやコンピュータ、はたまた家庭用品までさまざまなモノを設計してきた。1999年には今世紀最大のデザイナー賞を受賞したり2002年には自動車業界の殿堂入りも果たしているスゴイ人だ。

In 1990 when I owned an automobile parts company I had a chance to see Giorgetto Giugiaro, widely known Italian automobile designer.He has designed not only many famous cars but the other industrial stuff like watches, computer, even household products for a long time. He was "somebody" named Car Designer of the Century 1999 and inducted into the Automobile Hall of Fame in 2002. 

 

このとき、彼からデザイン集の本を進呈され、その中のあるページを開いて熱心に説明し始めた。それは彼がデザインしたパスタだ。茹でる時のお湯の浸透性とかソースとの絡まり具合、食感などをすべて工業的に分析研究してデザインしていった。すると結果的になめらかなギリシャ文字のベータのような形状になったそうだ。決してはじめにこの形があったわけでないとのこと。結果的にこの形状がダイエットにも良いことになったと笑って語ってくれた。

He gave me his design collection book and open a page of Pasta he designed.He started talking about it eagerly like a kid. He studied and analyzed the functions of what the Pasta should be  -  the permeability to water, mixing with sauce, or texture - After all he found out the shape of his pasta looked like smooth Beta of Greek Alphabet . He also laughed and said the Beta shape made it good for dieting as well.

彼のこの言葉は印象的だった・・・

『デザインを追求する前にその製品の機能を生かすことに取り組むと結果的にデザインも簡素で美しいモノになる。』

 I still remember his impressive words ......

"Before I design, I'm always trying to do my best to work out the function at the highest level , Finally it makes the shape, appearance of products simple and beautiful."

 

当時私の会社で生産していたゴム部品に似たような彼のデザインの製品写真を沿えて、この本にサインをしてくれた。今でも氏の名刺と共に大切に保管してある。歴史的人物に会えた貴重な体験だった。

 He also gave me a photo of  a rubber product he designed 'cause we manufactured similar one at that time and he left his autograph on the last page of the book.  I still keep it with his business card. 

It was amazing once in a life time experience ! I could see and talk with a historical character.

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天空の綱渡り

長年にわたりMLBで大活躍をしてきたイチローがこれまでにない不調にあえいで前半を終えた。

これだけ素晴らしい実績を残してきたのに急に悪くなったのはいったいなぜなんだろう・・・

 

 

単なる疲れなのか? 肉体のどこか故障しているのか?

年齢による限界説もちらほら聞かれるので、長期的に活躍した日米の過去の打撃の上手な名選手のおよその下降期と思われる年齢を調べてみた。

 

(日本の場合)

王貞治の本塁打数が減ったのが39才

落合博満が打率・本塁打で成績が落ちたのが44才

福本豊が盗塁と打率で成績が落ちたのが38才

張本勲の打率が落ちたのが39才

若松勉の打率が落ちたのが39才

山本浩二の本塁打が減ったのが39才

長島茂雄の打率が下がったのが37才

谷沢健一の打率が下がったのが38才

(米国の場合)

Tony Gwynn   16年ずっと3割キープの出場機会が減ったのが40才

Pete Rose  ヒット数が減ったのが43才

Rod Carew ヒット数が減ったのが39才

Bernie Williams 引退したのが39才

Edger Martines 打率が下がったのが39才

John Olerud   出場試合数が減ったのが37才

Normar Garciaparra  出場試合数が減ったのが35才

Larry Walker 出場試合数が減ったのが38才

Wade Boggs 出場試合数が減り打率が下がったのが39才

 

こうみるとイチローは今年の秋で39才になるので、単純に過去の選手の例で比較すると確かに下降期が来てもおかしくない時期だ。

 

なかでもTony Gwynn やWade Boggs、日本だと張本勲や若松勉など、ミートの上手な選手がやはりみんな38~40才くらいで成績が落ちてくる-- ということはやはり動体視力の低下なのか?動体視力の衰えで持ち前のバットにうまくミートさせることがうまくいかなくなってくるのか?

 

また他と違うイチローの特殊性は内野安打の多さである。メジャー移籍後もイチローは常時3割を維持してきたが内野安打を除くと打率は2割7分程度らしい。その内野安打が今シーズンは減っているようなので打率が下がるのは当たり前かもしれないし、内野安打の減少は脚力の衰えかとも推測できる。

 

イチローは長年、ある程度ストライクゾーンを無視したテニスを思わせるような独自の打撃フォームでとにかく投球に手を出してヒット数を稼ぐことで結果を出してきた。おのずと年間200安打に目標を置いていることが一番、達成可能なやりがいのある記録だったのではないだろうか? 

 

かつて学生時代に野球をしていた友人が、イチローのあのバッティングは晩年になって視力と脚力が衰えたらどうするのかねえ?と言ったのが忘れられない。

 

私は数年前からイチローは安打数を求めないで、首位打者を目指して欲しいと思っていた。ストライクゾーンを見極めることで凡打が減少し、四死球を増やすことで打率を上げてほしいと思ってきた。本当はミートが上手い広角打法が出来る選手であることをアメリカに知らしめて欲しいという願いからだ。イチローは全米的には一般的に打撃のうまさより足で稼ぐ内野安打の選手だという見方が多く、実績の割には大選手として評価されていない。それを覆して欲しかったからだ。

 

足のイチローでなく打撃職人のイチローとして認めさせたかった。

 

また、そうすることで選手寿命も延びると思ったからだ。現に首位打者を幾度も経験したTony Gwynn やWade Boggsなどは下降期に休養をとりながら3割を維持したそうだ。ただイチローの場合、連続年間200安打という記録を追い続ける限り休養は望ましくないという問題がある。

連続年間200安打にあくまでもこだわり続け、それが思うように出来なくなったら、巷の噂のような電撃引退のようなこともあるのかも知れない。 

このへんはイチローが自分の価値観をどう捉えているのかで方向が決まるような気もする。 

 

イチローは日頃のトレーニングもかなりしっかり行い、日常生活も野球のために精進し若い肉体を維持しているのは有名な話だ。だから年齢的な衰えなどでなく、なんらかの一時的なものであり、また復活してくれることがファンには一番うれしいことである。そして一日でも長くプレーして欲しい。 "なんだ取り越し苦労だったんだ" という結果であることを切に願う。 はやく イチロー復活! という新聞の見出しが見たい。

 

それにしてもプロスポーツの世界は厳しい。これだけ長く華々しく活躍していても数ヶ月の不調で引退説まで飛び出すのである。かつてNYヤンキースで伊良部秀輝が活躍したとき、当時のオーナーのスタインブレナーは「東洋のノーラン・ライアン」と賛美した。そしてわずか数年後、彼が不調に陥ったとき、「太ったヒキガエル」と酷評をした。これも止む得ない。4年契約で15億円だったのである。晩年、伊良部は2009年、四国九州の独立リーグと契約をしたときが月給16万円だったそうだ。そして何とも受け入れがたい悲しい人生の幕引きだった。 

 

華やかな舞台は まるで天空の綱渡りのようだ。一歩落ちたら谷底だ。厳しい世界だ。

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