ちょっと書いとこう・・・・
Feelin' Kinda Lucky
「科学」する重要性。
今回のウィルス問題の対応は、特効薬の研究開発などという意味だけでなく「科学する」ことが一番重要と考えます。
科学するときは、実際のデータや状況の分析が必要です。新の原因を把握し、そして科学的に対処方法を検討します。
問題解決のプロセスは以下です。
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1.現状把握
今の状況、データ把握。5W1Hによる。
量的な把握(感染人数しているのか)
質的な把握(どういう菌にどういう症状のものが感染しているのか)
時期的な把握(いつ感染しているのか、いつ発生しているのかなど)
分布的な把握(発生場所、年齢、感染ルートなど)
2.流出防止
今出てしまっている患者の処置、感染しているかも知れない人の処置
3.暫定対策
感染しないようにするための処置
感染した人の処置
4.原因究明
ウィルスの内容と性質の把握
5.根本対策
原因究明でわかったことから源流的にウィルスを発生させない方法と死滅させる方法の確立
6.再発防止・歯止め
根本対策の実施と再発を防ぐ手順などの標準化
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重要なのは この対策の検討の過程で「可能か不可能」とか「難易か容易」を一度、無視することである。本来やるべきことをまずしっかりと確認し、次のステップで限られた諸資源の中でどうやってそれをこなすのかを検討しなくてはなりません。
今回初動で誤りだったのは上記1の現状把握のための「検査」に関して、どういう検査をどの範囲の人にすべきかという基本を、全部の検査はできない というご都合を優先してなすべき検査の質を疎かにしたことです。
具体的に言えば、10の量の検査をしなくてはいけないのに 検査実施の危惧や場所などから8の能力しかない場合、8を10の能力に増強するか あるいは8の能力に合わせ足りない2を隔離し、待たせることです。最も良くないのが、8に合わせ、2を流出させてしまうことです。
もう一つ、上記2の流失防止において・・・
「すでに感染した人」
「いま感染しているかもしれない人」
「これから感染するかもしれない人」
この3群を100% 分離・隔離しなかったこと、そして対象者のその後の履歴・追跡管理(トレーサビリティ)を仕組みとして遂行できなかった。
以上が感染者数を増やした原因となりました。
結局、上記の要領で「科学」して管理せず、この分野が必ずしも得意でない政治家・役人が刻々と広がる感染防止より政治的な配慮などを重視し誤ったリーダーシップを発揮し、国際的に広く感染従事専門の科学者などに協力を要請して早急に対処すべきだった処置を怠ったことが大きいといえましょう。
いっそのことISOの品質マネジメントの専門家に全てを依頼したほうが間抜けな政治家と役人よりよほど良い結果になったかもしれません。
このウィルスの感染の原因は、過去の研究結果からもコウモリ、ネズミなどの可能性は高く、これらを食用とし食品の安全、衛生基準がずさんな中国から発生した可能性は高いと思われます。たまたま昨秋、ワシントンにあるスミソニアン自然史博物館にネズミやコウモリなどがウィルスを運ぶ手順などが明確に解りやすく展示され、怖いものだと痛感しました。まさか、あれから数ヶ月後に現実にその恐怖にさらされるとは思いませんでした。
経済が大変なことになってきました。学校閉鎖、行事・イベントの中止など、市民の生活の制約から経済活動が萎縮し、死活問題となってきました。
たとえば飲食店、観客動員を伴う音楽関係、舞台関係従事者などは給与や職を失う危機にあります。飲食は配達、持ち帰り、移動販売など自力で日銭を稼ぐ知恵と労力が必要でしょう。
学校閉鎖、ライブハウス、儀式、その他、集会に関連する業務も科学的に立証された方法での感染者の選別、消毒、通気など感染防止対策を施して実施する必要があるでしょう。やみくもに一斉に活動停止を政府が要請するなら、そうしない場合とどのくらい差がでるのか?100%検証できる回答は求めませんが、市民に納得できるように「科学」的に説明して欲しいと思います。
吉と出るか凶と出るかわかりませんが 今のところ、英国のリーダーは「科学に従って、正しいことを、正しいタイミングでやる」「集会の自粛や学校閉鎖は科学に従ってすべきで、今のところそれらの制約は感染拡大にあまり影響しておらず学校閉鎖は利益より実害が多い」と語っています。この結果が正しいかどうかはわかりません。誤りかも知れませんが、もし正しいなら経済活動面でのマイナスは相当緩和できると思われます。
上述の「科学に従って、正しいことを、正しいタイミングでやる」というのは市民として一番そうして欲しい思うことであり、日本の首相のように抽象的で国粋的で、感情面に訴えるだけの一人よがりなステートメントはもううんざりです。どうせ政治家など抽象的なことしか言わないのですからそういう必要なことをわかりやすく短く言って欲しいと思います。
米国も手順を間違え、自分の再選しか脳裏にない軽薄なリーダーが経済政策ばかりを先走り、感染の防止を怠ったため予想以上に急速に広がってしまいました。私の米国の知人などは日本中がみんなでマスクして慌てている姿をつい2週間前まで傍から見て笑っていたのです。それがいまではアメリカで日本同様、スーパーで便所紙をあさっているのです。
2008年のリーマンショックの際、大国のリーダーが協力し、多くの国の首脳が金融危機に共同で効果的に対処するようにサミットに賛同し協調し、集団で対応し市場を沈めました。この時の米国のリーダーシップは称賛されました。
今度はウィルスが相手ですから、ウィルス退治が最優先課題でそれに各国は協調して邁進すべきです。ウィルスを克服すれば、妙で異様で効果の薄そうな日銀の経済政策など一夜にして無用なものになるのです。
昨今、米、露、中など大国の首脳はナショナリズムに走り協調より自国(というか自分)だけの繁栄を協調するリーマンショック時の対応とは逆の風潮の数年です。関税引き上げや海外製品の輸入規制、移民取り締まりなどとその報復の悪循環、世界経済圏の分離(デカップリング)の思想に満ちています。
その中で自国のあるべき姿を失い各国にへつらい、この場に及んでも五輪成功などと寝言を語るニッポンの首相の低次元さもあきれます。
こういうことは「科学」的でないので言いたくないのですが・・・
世界が「謙虚に助けを請い,互いに協力しあい、みんなで汚した地球を守っていかなくてはダメでしょ!」
・・・そんな 神の戒めのように映ります。
いずれにしても求められるのは 一歩一歩 「科学」して早急に解決することです。われわれ市民は厳しい局面に向かって感情に流されず冷静に対処しなくてはなりません。
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