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タバコは3日やめられればずっとやめられる ー私の禁煙実行プロセスー

2017-02-09 14:23:17 | 日記

ここに書いた内容は結構、恥ずかしい話です。ですが、タバコをやめたいと思っている人がやめられるきっかけになればと思ってあえて記します。

私が初めてタバコを口にしたのはなんと15歳です。おおむね18歳くらいからずっと平均して毎日15-20本くらい吸い続け50歳でやめました。若いときはタバコを吸う姿やたばこ臭さがかっこいいとか男らしいとかさえ思っていました。タバコをやめると宣言したのは学校の先生に見つかってウソで一度宣言しただけで、これまで禁煙宣言を一度もしたことがありません。長年ずっとタバコは大好きで、朝起きてから、寝るまでタバコのない生活シーンなど考えられませんでした。

しかし、社会人になり、歳を重ね家庭をもつにつれ、家族からのクレームなどもあり、喫煙は人に迷惑をかけることであるとともに健康に悪いことだからとても恥ずべきことであるということが徐々に芽生え、子供が大きくなってからは常に心の中で思っていました。でもいざ禁煙のできない自分がホントにもどかしいと思っていました。 

禁煙できるかの大前提は 口先はともかく、内心で喫煙が恥ずべきことと思っているかどうかです。とはいえ心底、喫煙を恥ずべきと思わないで正当化している人は殆どいません。できるものなら禁煙したいというのが本心だと思います。

もし恥ずべきことと思う気持ちがあるなら たぶん喫煙はやめられます。 

時折、禁煙できないのは意思が弱いからで禁煙できた人は意思が強いと言われますがあまりあてはまりません。禁煙に必要なのは 意思の強さ ではありません。 
意思の強さ が必要だと勘違いすると「したいことをむりやり我慢する」 という禁欲的な「苦行」につながりますから そのうち我慢に耐えきれず喫煙を再開するのです。

たとえば、カリスマ経営者といわれるような起業家タイプや、一途に自らの世界を追求するような芸術家タイプの、意志の強そうな人ほど、かえってその強い意志で禁煙しないことが多いのです。さほど意思の強そうでない平凡で目立たないタイプの人のほうが簡単に禁煙しているケースが世の中には多いのです。

喫煙の継続はニコチン依存症ですからその肉体的・心理的な中毒度合いの強すぎる禁煙しにくいということが問題で、これを解決すればいいそうです。これを科学的に改善していくシステム化したメソッドが最近はいろいろあるそうですので、それらの手助けで禁煙することもいいかもしれません。

でも私がやった禁煙のプロセスは もっと簡単でした。 

上にも書きましたが、喫煙を恥ずべきという背景とともに、下記のような 禁煙したほうがいい「条件」が揃ったことです。

1.汚したくないオフィス
新たなオフィスを購入して、せっかくきれいな建物内部をタバコのヤニで汚したくなかったので、喫煙したいときはわざわざ外に出て吸っていました。

2.米国の喫煙事情
仕事で年に数回米国に出張にいくのですが、90年代中盤以降、徐々に米国内で嫌煙の機運が増幅され喫煙可能な場所も減ってきました。米国の場合、家庭はもとより、日常足を踏み入れる場所では、分煙というより世間から喫煙ということが末梢されようとしているといって過言でありません。タバコをやめられない人はちょっと軽蔑されてしまいます。
公共の場所はもちろんすべて禁煙です。喫煙者が特に困るのが空港です。全米のあらゆる空港内でとっくに禁煙になっていましたので、一度セキュリティーチェックを受けてからゲートまで行き、チェックインしてから再度搭乗直前に外に出て喫煙し、再度セキュリティーチェックを受けて搭乗していました。これを自分で「しばしお別れタバコ」と称していました。ところが9-11のテロ以来、このセキュリティーチェックが厳しくなり、かなりの時間を要し、 時には数百メートルの列に並ばなくてはならず、たった一服の「しばしお別れタバコ」は自分にとって大変忙しく面倒なことになってきました。一回の渡米で多いときには5~6回飛行機に乗るため、実質的にあきらめざるを得なくなりました。
日本人が多く立ち寄る空港で、到着後の何人もの日本人が空港の外で固まって喫煙している姿は滑稽でした。笑われているのがわかっていないのは煙まみれになっている本人たちだけです。

3.ガン年齢まであと10年 
ガンが発生しやすいのは60歳くらいだそうです。で、10年前にタバコをやめた人とそうでない人ではガンの可能性は相当違うそうです。
これは慰めでしょうが、50歳でやめると少しは助かる可能性も増すかなという甘い事実。
 
このようにして ”禁煙の条件” が揃ってきたことは事実です。

ある日、インターネットで ”禁煙は3日できれば絶対ずっとできる” という記事を見ました。 これはよく読むと 秘訣はお金を頂いてから ということでした。でもそんなに強い心で”絶対禁煙!”とか思っていませんでしたから お金を出してまでその先を知りたいと思いませんでした。

でもその ”禁煙は3日できれば絶対ずっとできる” ということば が 頭の片隅に残りました。

で、ある夏の日のことでした。

ガレージでクルマを洗車し終えて イスに腰掛けて汗を拭きながら一服タバコを燻らせたところで このことばを思い出しました。

「3日かあ。じゃあ3日だけやめてみようかな、失敗すると恥ずかしいから誰にも内緒で。なにせ何十年吸ってたんだから、3日さえもやめられるわけないし、仮に3日やめたところで4日目にはまた吸える。」

とりあえず、この一服で終わり!と気持ちよく燻らせ、灰皿でもみ消したのでした。とりあえずは奥さんにも内緒でした。
そんななんともいい加減な気分で内緒で禁煙を始めたのです。ホントにいいかげんですよね。 その上、その後一年くらい 家にもオフィスにもタバコも灰皿も撤去せず、以前のまま、とっておいたんですよ。

しかしそのガレージの一服がホントに「しばし」でないホントの「お別れタバコ」になったんです。

さあ、心で禁煙宣言したもののものの1時間もしないうちに吸いたい欲求に駆られます。そのたび3日だ、3日だ!と言い聞かせてなんとか3日我慢しました。ここで3日禁煙したことにちょっと達成感を感じます。すると4日目にタバコを吸うのがもったいない気がしてきます。

しかしこの間、一方では、身体がタバコを欲します。吸いたい気持ちも依然として強いので、ここで禁煙ガム(ニコレット)だの飴だのガムだの水だのなんでもいいから一日中、口にものを入れます。タバコの代替です。これを「クチ・ビジー化」と自分で決めました。 

それと、笑っちゃいますが、これまでの段階で意外と効果のあったのが 

「エアータバコ」です。

これが心理的にバカにできないのです。要するにタバコを吸っているフリをするのです。右手の中指と人差し指の間にタバコをいれたつもりで吸っているフリをして空気を吸ってフーッとはき出すのです。これをゆったりとタバコ一本分やるのです。頭の中で最後にもみ消しまでもやるのです。

併せて私の場合、幸運だったのが、周囲のタバコを吸う人との「集い」があまりないことです。会議もないし、飲み会もない。こうした "誘惑の機会”で 禁煙を断ち切られる人が結構多いそうですね。残念ですが禁煙にトライしている最中はなるべく、会議は仕方ないとしても飲み会は外した方がいいでしょうね。とはいえ、最近は会議中にタバコOKなどと言う会社はないですよね。あったら相当遅れていますね。それともはや私は禁煙でない場所の食事会や飲み会は行きません。

こうしてなんとか1週間が過ぎます。とにかく「エアータバコ」と「クチ・ビジー化」で凌ぎます。
 
こうして3週間くらいたったある日、父親の墓参りに行きました。ウチの父親は「タバコやめるくらいなら死んだほうがいい」といって死ぬまで喫煙していた人ですから、いつも墓参りに行くと私はお線香代わりにタバコに火をつけて墓前に置いていました。この時も同様に久しぶりにタバコに火をつけて墓前に置きました。このとき、つい長年のクセでフーッと肺まで吸いこんだのです。

そうしたら 頭がクラクラしたのはもとより なんと 気持ちが悪くて吐きそう! になったのです。

「うわーっ!なんてまずいんだろう。こんなモノを長年身体に入れていたなんて信じられない。どうして平気だったのだろう。はきそうだあ!げえっ!」

急いで水を飲んで、なんとか吐き気は治まりました。 今から思うと、わずか3週間くらいで、タバコの受け付けない身体になっていたかもしれません。この時、「タバコはやっぱりうめえ~っ!」と思ったら禁煙は途切れていたかもしれません。

こうして禁煙を開始して、3日、1週間、1ヶ月と経っていきます。ホントに3日間、禁煙できる人は以降もずっと禁煙できることを自分流の方法で実証できてしまいました。

この過程で 禁煙すると日常生活で良いことがたくさんあることが身をもって体験できます。

・服・家・クルマ・もちろん自分の髪や指や歯などもヤニで汚れず臭くなくなる
・タバコ・ライターなどを携帯する必要がなくなりタバコの在庫確保など余計な管理項目が減る
・タバコ代が浮く
・食事がおいしい
・朝起きて歯を磨くときの不快感がない 
・不快なタンが出なくなる
・爪がきれいになる  
・肌の艶が良くなる 
・喉の調子がいいので声もかすれない
・階段で息切れしなくなる 
・スキューバダイビングでエアタンクの消費が改善される 

・・・などいいことずくめで、禁煙して悪いことは一つも見あたりません。

もちろん、健康にいいこと、周囲の人に対する副次喫煙危惧の減少などはいうまでもありません。

こうして、禁煙は続くのですが、ふとしてストレスが溜まったり、考え事をしたり、一仕事終えて休憩をするときに、ふと喫煙復活の危惧にさいなまれます。 

しかし1カ月以上禁煙した後は 禁煙のメリットのほうが大きいことをすでに身を持って体験して十分承知しますから、この誘惑に勝てるようになっていきます。憎むべきストレスのためにこんなにいいことずくめの禁煙を棒に振ってはもったいないという気持ちになります。

とにかくこうして禁煙が定着すると、タバコが大嫌いになりました。実に煙に敏感になります。喫煙者のそばにいてタバコ臭にだけで不快です。実は禁煙できていないのに禁煙したとウソをいっている人もすぐにわかります。道で喫煙している人のそばは避けます。レストランや喫茶店で分煙が完全にされていない店には入りません。

ここまで極端な自分に驚いています。ウチの奥さんはさんざん家族に長年迷惑をかけてきたのに、私のこの変身ぶりに呆れています。

とにかく禁煙宣言を大々的にしないで 誕生日・新年など特定日を禁煙開始日に決めないで すこしずつ本数を減らさないで タバコや灰皿を整理ないで私は禁煙できました。

喫煙は人に迷惑をかけ、健康を損なう、恥ずべきことです。過去の遺物として葬り、21世紀の人類がやるべきことではありません。
特にアメリカに比べると日本や周辺のアジア諸国の喫煙事情は、遅れています。

もっと、喫煙は悪いことであるという意識を広め、日本は遅れているという危惧を持なくてはいけません。

ビジネスマン気取りで横文字をたくさん喋っている丸の内のビジネスマンもタバコ吸ってるだけで笑えます。
オシャレなブランドに身をつつんだ気取ったご婦人、タバコ吸っていては一時代前の高級娼婦のようです。

ある実力派といわれる女性歌手が自分にとって「歌は本業でライフワークなの」というようなことをいってました。別の機会にその人は「タバコだけはやめられないのよー」っていってました。私は以前からこの人が実力派というのを疑問視してましたし、この歌手、歌もたいしたことないのですが 声がきたないし、最近たまに歌うと声量がないのです。声が仕事の人がタバコを吸うなど論外です。

こういうことをいう自分が、数年前まで軽蔑すべき喫煙者だったということが、穴があったら入りたいと言う気分です。
本当に周囲の人々にお詫びしなくてはいけません。(とくに家族とペット。)

もし、あなたが少しでも禁煙したいとい気持ちがあるのなら、禁煙をお勧めします。若ければ若いほどお勧めします。

どうしてもやめられないかた、どうぞ、おひとりで誰にも煙をかけないで喫煙をエンジョイしてください。喫煙のせいで病気になっても人に迷惑をかけないで生きてください。