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就活? 葬式?

過日 犬の散歩でお茶の水界隈を歩いているとあるビルで就職の面接があったようで、若い男女が出入りしていた。男女共に面白いようにみんな同じ黒いスーツに中は白いシャツ、男は地味なネクタイ。マニュアル通りなのだろうとは思うが、知らない人が見たらまるで葬式だ。(紳士服のチェーン店はこの時期稼ぎどきなんだろうな)

で、実際の面接の受け応えもきっとマニュアル通りに答えるんだろうなとか思ってしまう。これを見て、こんな面接をする人事部の人間は真面目に仕事をしていない証拠だなと思った。そもそも個々の個性や資質なんか、短時間の面接を数回行ったくらいでわかるわけがない。その上このマニュアル通りの服装にマニュアル通りの受け答えをさせたら、結局は面接官の好みか勘で採否がきまるのが関の山だ。本気で多くの応募者の中から特定の資質を持つ人材を探そうとしたら、とりあえずこのマニュアル通りのものを排除しているはずだ。それとも、まるでトランプの神経衰弱でも楽しむように、多くの同じ見かけの中から違いを見出しているつもりになって自己満足に陥っているのか?

ある有名私立小学校のそばの上品そうなブティックがある。そこでは入試の面接試験に良いというママの服と受験生の服を売っている。確かに上品で清楚に見える。みんながあれを着て受験してママも子供もマニュアル通りの答えをするんだろうなと思うと可笑しくなる。

学校も・会社もマニュアル通り。あれこれ、禁止事項の山。仕事でもケータイがあるから外回りで独りで交渉する時も電話で逐次上司の指示を仰ぐ。失敗しないから成長しない。判断力も身につかない。少なくとも私は会社員時代、勝手な自分の判断を後で上司がどういう風に言うのか楽しみだった。(もちろん若いから元気で自由だし家庭もなかったからだろうが。) それで成功すると、内心喜んでいたし、失敗すれば意気消沈しつつも、次に反映しようとした。挫折もすれば達成感にも浸る。こうして若者は成長していくのではないだろうか?

マニュアル通りの無難な行動が良しとされているからいつまでたっても日本の創造性はまだまだ限定的なのではないか?  さらに危惧するのは、国際化だのボーダレスだのという割に、外国との交渉力はかつてより弱くなっていると思う。そしてこの外交力が日本の将来に大きな影響を与えている割に意外とクローズアップされていない。飛躍し過ぎかも知れないが、マニュアル社会の蔓延とこのことはあながち無関係でもないのではないか?

和を軽視するわけではないが、個性より和を重視する社会からは、作り上げたものを維持できても、新しい物事は生まれにくい。温泉と和食と富士山とおもてなしが売りの観光国も中身がつまらなくなると遠い将来、見向きもされなくなるかもしれない。

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仏の顔も三度まで・・・

三菱自動車がまたも不正をした。社長が記者会見で「燃費を計算する際は複数のデータの中央値を使うべきところ、燃費のいい数字を使っていた」と子供でも言わないような言い訳をしコンプライアンスの徹底は難しいと語った。 

ここ10年くらいコンプライアンスなんていう言葉をいい大人がこれ見よがしに使ってることじたいがチャンチャラおかしくて仕方ない。横文字を使うとなんか一見難しそうだが要は「ちゃんときまりは守ろうね。」というウチの孫が幼稚園や小学校に入って最初に先生に教わってることとなんら変わらない。子供がときどき規則に反するのは ご愛敬でまあ子供だからしかたない。しかし大人がビジネスで、特に顧客や株主に対してきまりを守らないというのはプロとして失格である。商品やサービスを提供し見合う価値を売るのに今回の三菱のようにその価値にウソがあるから、とりあえずこれは詐欺だ。  

こどもがテストの回答をもらって、○の所だけ残し、×だったところをハサミで切り捨てて、字をなおして100点にして親に見せてとりあえず親は安心してる。その子供はこれに味をしめてるから×だったところを見直して次に生かそうなんてしない。せいぜい進歩するのは切り貼りと字のごまかしのテクニックだろう。三菱自動車のやってることはこれと一緒である。

三菱自動車のリコールなどのウソ隠しは2000年以降3回目である。かつて ギャランやランサーなどの名車で国内外のラリーを制し、長距離ラリーで活躍したパジェロなどオフロードSUVでも特徴ある製品を提供してきたが、21世紀になってからは商品力がめっきり衰えた。目先の数値にとらわれ(今、東芝が同じ道をたどろうとしているように)何を残して何を切り捨て何で生きていくかの選択を誤った。かくしてもはや魅力あるクルマはなくなってきたが、その割にこのところの売上高は2兆円を軸に前後しており凋落というほどでもない。なぜかというと中国ほかアジアへの既存商品の販売増や為替差益に支えられているからである。新規に力を入れていた電気自動車などはトラブルも多く販売台数面からも収益に貢献していない。

しかし重要なのは国内販売である。国内販売は自動車メーカーにとっては商品力の試金石であり、いかに魅力あるクルマを送り出せるかの目安である。そこを見るとよくわかる。国内販売台数も2000年ころは50万台程度はあったのが、昨今は10万台を越える程度である。 

この会社をみると、メーカーの肝要な点は、やはり魅力ある商品を創造して送り出すことが大切だと痛感する。それがうまく行かなかったのにこれだけ問題を起こしても、”三菱財閥力”も含めた外的な要因で生き残ってきた三菱自動車はこれまではラッキーな21世紀だったのかもしれない。

かつて20代の頃、ラリーをしていた自分が競技で三菱車を使っていたこともあり、実は昔の三菱自動車にはとても愛着がある。この写真は今でもラリーの三菱チームの監督をしていた亡き木全巌さんとスコットランドのラリースト、アンドリュー・コーワンのサイン入りのポスター。この時、コーワン氏に自分もラリーやっているんですよ・・・とかお話しする機会があって、サインに「ラリーガンバってね!」と一言書いてくれた想い出がある。同じ三菱のドライバーだった国際ラリーで活躍した篠塚健次郎と秩父の山中で練習会でご一緒したこともあったし、ワークスドライバーだった歌川善助氏や上野陽志夫氏にパーツの加工などでお世話になったこともあった。また、私が自動車産業に携わっていたころ三菱自動車に製品の納入もしていたので、現在はダイムラー社の子会社になったふそうブランドの川崎の工場にも時々足を運んだ想い出がある。

三菱自動車の凋落は個人的に悲しい。

時は流れ、かつて昭和の終わりの頃、私が自動車産業からの撤退を考慮し始めた当時、ニッポンの乗用車メーカーは8社だった。今はアクセンチュアとなった当時のアーサーアンダーセンなど業界に強いコンサルティングの信頼筋は、業界の将来展望として21世紀には日本の乗用車生産は4社程度になる可能性を予測していた。(実際は現在7社)

仏の顔も三度まで・・・

どうやらこの会社は20世紀でやはり役割を終えていたのかも知れない。

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A book ・・・ I hope I would like all Barbie enthusiasts to read.

This is a book titled "Barbie & Me ".Since it's originally printed in 2011 some of Barbie enthusiasts already be aware of it. 

Its a memoir of a lady named "Fumiko Miyatsuka", the doll dress designer and producer who once worked for KB comapny. KB comapny was an old and historical trading comapny which served as an agent of Mattel Toys from  late 50's.

As you know, 1957 "Charlotte Johnson" the designer of Mattel came and stayed for a year in Tokyo to develop Mattel's new doll Barbie on Ruth and Elliot Handler's order. While she was in Tokyo Fumiko Miyatsuka worked so hard as Charlotte's assistant.  She devoted all her time to launching first babie doll. 

Charlotte stayed in Imperial Hotel Tokyo and worked with Fumiko in a hotel room.

In the book we can find out many interesting untold stories of early time. The contents consist of 165 pages of text and some of rare outfit photos inside.

We can see some of rare prototype outfits inside the book.

I was really impressed that she made a tremendous effort to put Barbie out into the world during Charlotte's stay.

If it were not for her Barbie would haven't had such high quality and today in the antique doll market it would't had been of significant value to collectors. 

I strongly hope this book would be published in English and many collectors would read it and know how she played an extraordinary role in the birth od Barbie with Charotte.

I have already made an inquiry to see if the publisher to try to publish the book in English for the foreign market. 

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ちょっとつらい記者会見

北千住のローカルデパートで氏の入社時に総店舗5店だったイトーヨーカドーを売上高6兆円超の巨大企業に成長させ、流通業界に数々の新業態やシステムを構築し功績を残した鈴木敏文氏が実質的に失脚となるようだ。

もうだいぶ前になるが、ホノルル滞在中にふと同じ宿に鈴木氏が滞在しておられた。夜、仕事から戻られた様子で、玄関で大きなクルマから降りてきてロビーに入っていく姿に遭遇した。ああ、この人がニッポンの流通界を変えて支えてきたんだと思うと、そのオーラに圧倒される気分だった。

今回、確かに社内外からの反対意見が多かった人事案を取締役会に諮った姿勢は企業統治から逸脱するかもしれない。そしてそういう一見独走的な強いリーダーシップを制御する社外取締役や株主の意向が生きて、企業を統治する仕組みがしっかり機能したという見方も出来るのかも知れない。それが今日の大企業のあり方なのだろう。

社内外からの反対意見が多かった人事案とはいえど、それが会社の将来のために必要なこともあるだろう。かつてアッと驚く人事など歴史的にいくらでもあった。そしてそれが後で正解だったということもあった。会社の舵取りをしてきた鈴木氏の考えもあったのかもしれない。また、最後に創業家からはしごを外されたような話もあるが、その辺は知る由も無い。企業統治というキッチリしたことばの裏に今の時代でもそんなことあるのかと驚くような江戸時代のような会見の内容にも驚いた。

この先、セブン&アイ社にとって今回の鈴木氏の退任が吉と出るのか凶と出るのかわからないが、今回の仕組みをしっかり機能させた?大株主や取締役会の責任は重大だ。中興の祖の追い出しを決定したこの瞬間から 株主、同社の取締役は 重い責任を負った。ありえないけれど、たとえばもし私がこの会社の上席の取締役だったとしたら逃げ出したくなるプレッシャーに負けて自分も辞表を提出するだろう。きっとそんなことはなく、「いや、だいじょぶだ!鈴木氏をどかしてからこそセブン&アイ社の未来が開ける!」と思い、その通りになればいいのだろうが・・・・ 

それにしても これだけの人を こんなかたちの終わり方をさせるとは・・・ 今日の記者会見の氏を見て、私はセブン&アイ社と何の関係もないがちょっと切なくなった。

よくわからないが、鈴木さんに可愛がられ、鍛えられた多くの社員たちは どんな思いでこの記者会見をみていたのだろうか?

80才を越えた企業戦士の引退後のご多幸を祈る。 

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