創価大学・女子短大で卒業式 池田先生が和歌とメッセージを贈る2021年3月19日
創価大学の第47回卒業式、創価女子短期大学の第35回卒業式が18日午後、東京・八王子市の創大キャンパスで行われた。式典は創大(創大池田記念講堂)と女子短大(創大中央教育棟・ディスカバリーホール)に分かれて、それぞれ晴れやかに開催された。創立者・池田大作先生は、記念の和歌(別掲)とメッセージを贈り、門出を迎えた創価の若き「人間王者」を心から祝福。民衆に尽くす平和の英雄たれと呼び掛けた。馬場学長、創大最高顧問の原田会長らがあいさつした。
小鳥のさえずりが響き、純白に輝くユキヤナギや、黄金色に群れ咲くレンギョウが、キャンパスを鮮やかに彩る。創大中央教育棟の近くでは、爛漫のしだれ桜(創大桜)が卒業生を祝福していた。
春の到来を告げる景色を心に焼き付けながら、何度も通った道を、卒業生は一歩一歩踏み締める。
その胸に去来する思いとは――。
感染症の拡大に伴い、2020年度の春学期はオンライン授業に。大学に足を運べない時期が続いた。その後も、感染状況の推移に、もどかしさを覚えた。
17年4月の第47回入学式の折、創立者・池田先生が贈った和歌がある。
「探究と 開拓の日々 送りゆけ 苦難の土台に 金の城あり」
ある女子卒業生は語る。「私たちの苦労を、創立者は全て分かってくださっていたと感じました。試練が続く中で、友と切磋琢磨しながら探究と開拓に励んだ日々こそ、人生の土台を築く“宝そのもの”だったと確信しています」
危機を好機に、そして宿命を使命に――多くの友が現状を嘆くのではなく、果敢な挑戦で、勝利の花咲く栄光凱歌の道を開いた。
今月に公表された文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業の中間評価で、創大は最高評価に当たる「S」評価を獲得。2018年の中間評価に続き、2回連続で最高評価を得たのは4校のみで、日本社会の国際化に向け、先導的な役割を果たしてきた。
また、各種ビジネスコンテストでの活躍なども光った。初のオンライン開催となった創大祭では、新たな英知の伝統を築いた。
駅伝部は年始の箱根駅伝で、往路優勝、総合準優勝の大躍進。列島に感動を広げたことは記憶に新しい。
誰もが価値創造の翼を広げ、不屈の努力で道を切り開いてきた。“我らは勝った! 皆、負けなかった!”
そして迎えた卒業式。メッセージで、創立者は語り掛けた。
「コロナ禍にあっても、いやまして向学、開拓、連帯の負けじ魂を燃え上がらせてきた皆さん一人一人の誇り高き眼差しを見つめながら、私は最大に賞讃したい」「皆さんに授与される学位記は、誠に尊い青春勝利の証しです」
創立者の呼び掛けに深くうなずく卒業生。ある男子卒業生は力を込めた。「悩んだ時、創立者の姿を思い浮かべると、底知れぬ勇気が湧きました。ずっと見守り、励ましてくださり、感謝の思いでいっぱいです。生涯、報恩の誓いに生き抜いてまいります!」
創立者と創大生・短大生――師弟の強い絆を結んだ友に、破れぬ壁も、進めぬ道もない。
式典の掉尾を飾る創大学生歌。感染防止対策のため、手拍子のみとなったが、その響きは会場いっぱいに力強く広がった。社会貢献の人生を、師と共に生き抜く誓いを託して。
英才が、世界に、社会に飛翔しゆく晴れの式典。
田代理事長のあいさつに続き、卒業生の代表に学位記、修了証書が授与。今年度は大学院博士後期課程7人に「博士」、法科大学院の修了者15人に「法務博士(専門職)」、大学院博士前期・修士課程の104人に「修士」、教職大学院の修了者14人に「教職修士(専門職)」、学部の1686人と通信教育部の566人に「学士」、別科の34人に修了証書、創大文学部のダブル・ディグリーコースの修了者に、中国・北京語言大学と英バッキンガム大学の「学士」が贈られた。
さらに各賞の表彰が行われ、「創立者賞」に布川裕一さん、青地未歩さんが輝いた。その後、青地さんと卒業委員長の和光達也さんが、それぞれの舞台で希望の未来を開きたいと抱負を述べた。学生が制作した映像の視聴の後、馬場学長は、時代を開く気概にあふれ、価値創造を実践する世界市民として活躍をと望んだ。
創大最高顧問である原田会長は、牧口常三郎先生、戸田城聖先生の悲願である創価教育の城の実現へ心血を注いだ創立者の行動に言及。門出を迎えた卒業生は、一人も残らず、創価三代の師弟にとっての理想であり、夢であり、生命そのものであると述べた。そして、人間教育の最高学府で青春を過ごした誇りを胸に、忍耐強く使命の道を歩んでほしいと訴えた。
なおこの日、創大の名誉教授称号が水谷誠氏、清水由朗氏に贈られた。
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