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創大・短大学位記授与式への池田先生のメッセージ 2020年3月19日

2020年03月19日 | 妙法

創大・短大学位記授与式への池田先生のメッセージ 2020年3月19日

  • 「誓願の 誉れの生命は 朗らかに」
2009年3月、卒業する創大生・短大生に万感の励ましを送る創立者・池田大作先生(創価大学池田記念講堂で)
2009年3月、卒業する創大生・短大生に万感の励ましを送る創立者・池田大作先生(創価大学池田記念講堂で)

 一、キャンパスのしだれ桜をはじめ花々も、わが愛する卒業生を寿ぐ心を宿しているかのように、いつもより早く咲き薫っています。
 
 創大46期生ならびに短大34期生の皆さん、通信教育部の皆さん、さらに、大学院生の皆さん、そして世界からの留学生の皆さん、栄光の門出、誠におめでとう!
 
 それぞれの国で今日を迎えている卒業生も、心は一つです。生命で結ばれています。
 
 皆、本当によく頑張ってくれました。新たな伝統を堂々と築いてくれました。
 私は、一人ひとり、奮闘を讃えながら、固い握手を交わす思いで、全てを見守っております。
 
 どうか、皆さんの晴れ姿を何よりの喜びとされている父上方、母上方に、勝利の学位記を、最大の感謝とともに捧げてください。そして、希望あふれるご一家の新出発の劇を、聡明な親孝行の心で思い出深く飾っていただきたいのであります。

桜花に包まれた創価大学のキャンパス。2017年4月、創立者・池田先生が香峯子夫人と共に訪問した際に撮影した
桜花に包まれた創価大学のキャンパス。2017年4月、創立者・池田先生が香峯子夫人と共に訪問した際に撮影した

 一、新型コロナウイルスの感染拡大の渦中に、新社会人として第一歩を踏み出す皆さんへ、私は22歳の時の一詩を謹んで贈りたい。
 
 70年前の当時も、日本の経済界全体が未曽有の苦境に直面していました。恩師の事業は荒波に翻弄され、私は青年らしく一心不乱に支え働きました。日々、悪戦苦闘の只中で、自らを鼓舞して綴った詩です。
 
 「苦闘よ、苦闘よ。
 
  汝は、その中より、真の人間が出来るのだ。
 
  汝は、その中より、鉄の意思が育つのだ。
 
  汝は、その中より、真実の涙を知ることができるのだ。
 
  汝よ、その中より、人間革命があることを知れ」と。
 
 この創価の青春の負けじ魂を、不二の皆さんに託したいのであります。

満開の桜の向こうに、創価女子短期大学のキャンパスを望んで(2007年4月、池田先生撮影)。短大歌「誉れの青春」の歌詞には「桜花を見つめ 歩みゆく 知性の乙女は 美しく」と
満開の桜の向こうに、創価女子短期大学のキャンパスを望んで(2007年4月、池田先生撮影)。短大歌「誉れの青春」の歌詞には「桜花を見つめ 歩みゆく 知性の乙女は 美しく」と
たくましき価値創造の走者たれ

 一、私は「平和のフォートレス」たる創価大学の創立と同時に、世界の知性と文明を結び、人類を結ぶ対話を開始しました。その忘れ得ぬ語らいを偲びつつ、今日は一点、「21世紀を照らす、たくましき価値創造の走者たれ!」と申し上げたい。
 
 トインビー博士のご紹介でお会いした、世界的な医学・細菌学者のルネ・デュボス博士も、創大が掲げる「人間教育の最高学府たれ」との建学の精神に深い共感を寄せてくださった一人であります。
 
 「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー(地球的に考え、地域で行動する)」という有名な標語を編み出し、環境保護に心血を注がれた闘士でもありました。
 
 感染症をはじめ人類を苦しめる病の脅威と戦い続けてきたデュボス博士は、人間の潜在的可能性に揺るぎない信頼を持たれていました。
 
 ゆえに「新しい環境に遭遇したときは、いつでも新しい創造が生じうる」(野島徳吉・遠藤三喜子訳『人間であるために』紀伊國屋書店)と強調され、試練に屈しない人間生命の開花にこそ、文明の成長の希望を見いだされていたのであります。
 
 人生100年の時代を迎え、皆さんには21世紀を丸ごと生き抜き、けん引する使命がゆだねられています。
 
 「創価」の哲学を抱いた皆さんは、人生と社会の難局に遭遇すればするほど、たくましく価値創造の英知の光を放っていただきたいのであります。

21世紀から22世紀へ 平和と共生の「灯」を

 一、私との語らいでも笑みを絶やさなかったデュボス博士は、社会の最も有益な存在として「生きる喜びに最も貢献する人」を挙げ、「明朗と快活」「自然なほほえみと笑い」が、皆の幸福にとって、どれほど大切であるかを力説されていました。<参照‖長野敬・中村美子訳『人間への選択』紀伊國屋書店>
 
 そして博士は、リレーの走者のように「生命の灯」を次々に手渡しながら、人類の未来へ尽くし続けていくことを呼び掛けてやまなかったのであります。<参照‖長野敬・新村朋美訳『生命の灯』思索社>

メジロと桜が卒業生にお祝いを告げるかのように
メジロと桜が卒業生にお祝いを告げるかのように

 どうか、世界にまで感動を贈ってくれた、あの箱根駅伝のように、皆さんの勇気と連帯の力走で、今世紀を「生命尊厳の世紀」に、「平和と共生の世紀」に照らし晴らしてください。
 
 そして22世紀へ「価値創造の灯」をつないでいただきたいのです。
 
 終わりに
  
 誓願の
  誉れの生命は
   朗らかに
  走れ広げよ
    民衆の笑顔を
  
 と贈り、祝福のメッセージとします。
 
 かけがえのない、わが命たる君たちに、幸福凱歌あれ!(大拍手)

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