終の信託【DVD】(特典DVD付2枚組) | |
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重たかったな~。とまずひとこと。
一見大沢たかお演じる検事が草刈民代演じる医師を
言葉でもってどんどん追い詰めていく・・・ようにみえるんだけど
それものすごくキツイ言い方なんだけど正論なんだよな。法としては。
いつ誰が何をどうした・・・その文面には何一つ間違いはない。
ただ、「どうして?」の部分は感情論になってしまうんで
バッサリ切り捨てる。
どうしてこんな行動に出たのかってことについては
そこにどれだけ愛が絡んでいてもそこに至る経緯や理由があっても一切記述はされない。
それを加えると裁けなくなっちゃうもんなのかもしれない。
そして多分その部分が裁判で弁護士と検事が戦う論点だしね・・・。
不倫に疲れて(相手は結婚してたのかな?ただ独身医師に遊ばれただけな気がしたが)
自殺未遂・・・ってこれ本人いわく死のうとしたわけじゃなく
「眠りたかっただけ」なんだけども医師にしては迷惑千万な話で。
ただ、その時に鼻からチューブ入れられて胃洗浄ですごく苦しい思いをしたことが
後ででてくる延命はしないでほしいっていう願いを聞き入れる伏線になるのな。
今まで何が何でも助けようとしてきたけど、
いざ自分が「意識があるのに苦しいもうやめてって言えない状況」を味わったからこそ
チューブでつながれてまで生きながらえたくないって気持ちがやっと理解できたわけで。
いざ自分が何がしかの重い病気にかかったとして余命宣告とかうけたりしたら
きっととっとと楽にしてくれとか言うだろうな~・・・
そのくせ身内の誰かがこんな状態になったとしたら
1分でも1秒でも生きててくれっていうんだきっと。
多分、ダーリンは私がそういう病気になったとしたら
最後の最後まで伏せてしまうだろうし
ダーリン自身がそういう宣告を受けたとしたら
・・・やっぱり私じゃなく信頼できる誰かに託しちゃうんかな~・・・
江木さんと同じように「妻はこういうことに耐えられへんから」とかいうて・・・
江木さんがちゃんとエンディングノートなり遺書なりつくってれば
ここまでもめなかったと思うし
・・・そもそも延命治療はいらない、
そのときがきたら楽にしてくれって「奥さんに言わなかった」ことが問題で。
どんなに心の交流があったとしても
医師と患者の間で交わした、書面のない約束で
一つの命が消えたとしたらそら家族はどっかで納得できないんちゃうかな・・・
チューブを抜いたときにいきなり苦しくて暴れ始めたこと、
で、”あわてて”「致死量の」鎮静剤を投与したら
この場面だけみたら殺人に見えなくもない。
もしかしたら助かったんちゃうんて傍目に見えたなら
家族はきっとこのシーンで一気に医師に対して不信感もったことは想像に難くない。
まして、そのあと、
まるで恋人のように泣き崩れてたらこの人何?って・・・。
う~ん・・・まとめられません。
ただ、女性からみてもこの綾乃さんちょっとな~って・・・。
正直苦渋の選択で患者の意思を尊重しましたってふうにはとれなかったのな。
「わたしだけが江木さんの気持ちをわかってる」、それはちょっと驕りだなと。
医師としてよりオンナとして接してたんちゃうんてのがちょっとね・・・。