
「屍者の帝国」よりは見やすかった。ビジュアルもstoryもまだわかりやすかった。


ただ、どっかしら、エヴァンゲリオンと攻殻機動隊を足したような世界観はどうだったんだろう?
私個人的にはこういうのは好きだけれども、
どっかに既視感があったことはたしか。
個人情報もへったくれもなく、健康だけやなく感情も行動もいちいち指図されるってのはいかがなもんか?
SFの世界とはいえ、大災厄の反動でひとは管理されてしまうことにさえもなんにも感じなくなってくんかね~?

そもそも、心おだやかに、誰かに対して特に喜怒哀楽も持たない「恍惚の人」みたいな種族がいることもびっくりだったけど
・・・・・そのひとりだったミャハがあまりにも残酷な状況にほおりだされて「覚醒」してしまったことで
極端に平和すぎる世界に、死ぬ自由もないセカイに一石を投じようとして自殺した・・・・はずだったのに
・・・・・その彼女が一石どころかセカイに刃を向け始めたというお話。
マーニーのときも横道にそれたけど、なんなんだこのユリっぽい描写は。
いや、エヴァのカヲルとシンジの関係そっくりやないかい。
そういえば、エヴァでいうところの人類補完計画も
人と人の垣根を突破らって誰かを恨むことも羨むこともしないで済む世界を作るには
人の器を捨てて魂も一つになって、誰かと自分を隔てるものをすべて壊すってことじゃなかったか?
発動してしまった「ハーモニー」ってのはこれに似たものなんちゃうんかいな。
コンピューターに頼りすぎ、なにもかも数値化し、絶えずだれかにアドバイスされて自分で考えることもなく、
もうその段階で自分が自分じゃないわな。私だってやだな。
生きてるのに死んでるみたいやん?
ハイテクとアナログの間。あくまでも作り話だからそこんとこは極論でしかないのだけど
平気で親を子供を友達を殺しちゃったりするような事件があるから、
大切なひとを不治の病で失っていつまでも立ち直れないとかもきっとあるから、
もしこんなwatch meで犯罪がなくなるなら、徹底的な管理で病気にかかることもなくなるなら
いいじゃん、身の危険がなくなるのだし、大切なひとを失わずにすむ・・・って
思う人もいるんだろうなって。映画見終わったあとのリアルな世界でもね。
その気持ちわからなくはない・・・ただ、とにかく何事も程ほどにって話で。
科学が化学がどんなに進歩してもそこは自分でやりましょうよというか。あれ?全然うまく説明できてないや。
結局は悲惨すぎても平凡すぎても「フツー」にむかって揺り返しがきて、
ただ、この「ハーモニー」の世界ではもう個人的な思惑などとっくにどっかにいっちゃってて
それで生きてるって言えるの?って状況で人々が穏やかに暮らしてるってのがほんとブキミでした。
あれ?右脳では感じれたのに左脳で文章変換できとりません。
・・・この辺も攻殻っぽかったかな。(^_^;)中途半端な感想でどうも。m(_ _)m