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東証大引け 日経平均、反発 日銀維持に反応 不動産が上昇 国内株概況 2024年4月26日 15:25

2024-04-26 14:02:49 | 日記
東証大引け 日経平均、反発 日銀維持に反応 不動産が上昇
国内株概況
2024年4月26日 15:25

26日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、終値は前日比306円28銭(0.81%)高の3万7934円76銭だった。日銀が26日まで開いた金融政策決定会合で政策の現状維持を決め、緩和的な金融環境が当面継続するとみた海外勢などからの買いが優勢だった。日経平均は前日に831円安と大きく下げた後の自律反発を狙った買いも入りやすかった。

昼休み時間中に日銀会合の結果が発表され、日経平均は株価指数先物主導で後場寄り直後に上げ幅を470円近くまで拡大した。日銀は追加利上げを見送り、長期国債の買い入れについても現状維持とした。政策金利の据え置きは市場予想通りだが、直前には国債買い入れの減額などを巡る思惑も浮上していただけに、それまで買いを手控えていた海外短期筋が買いを強めるきっかけになった。経済・物価情勢の展望(展望リポート)では「当面、緩和的な金融環境が継続する」との考えを示し、これに反応した買いも入りやすかった。

短期筋の買いが一巡すると日経平均はいったん230円高程度まで伸び悩む場面もあったが、国内債券市場で長期金利が上昇幅を縮小したことを支えに、再び強含む展開となった。不動産株の上昇が目立った。

米長期金利の上昇基調が強まるなかで、外国為替市場では日米金利差を見込んだ円安・ドル高が一段と加速した。会合後に1ドル=156円台前半まで円が下落するとホンダやマツダなど自動車株の一角への買いが強まる場面があった。ただ、トヨタは上値の重さが目立つなど円安を好感した買いはまちまちだった。

円安加速で輸入物価が一段と上昇し、インフレ圧力が強まるという見方も多い。日銀の展望リポートでは、初めてまとめた2026年度の消費者物価指数(CPI)の前年度比上昇率見通しは変動の大きい生鮮食品を除いて1.9%とした。24年度は2.4%から2.8%、25年度も1.8%から1.9%に引き上げた。「6月か7月会合での追加利上げに向けた地ならし」として受け止める向きもあった。

東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は22.95ポイント(0.86%)高の2686.48だった。JPXプライム150指数も反発し、11.06ポイント(0.96%)高の1165.34で終えた。

東証プライムの売買代金は概算で4兆9674億円、売買高は18億6122万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1189と全体の約7割だった。値下がりは420、横ばいは42だった。

東エレク、ソフトバンクグループ(SBG)、ダイキン、第一三共が上昇した。一方、信越化、ディスコ、デンソー、ジェイテクトが下落した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

『スター・トレック』クリス・パインが激変…衝撃的な姿でプレミアに登場 4/25(木) 16:58配信 シネマトゥデイ

2024-04-26 14:02:49 | 日記
『スター・トレック』クリス・パインが激変…衝撃的な姿でプレミアに登場
4/25(木) 16:58配信
シネマトゥデイ

『プールマン(原題)』ロサンゼルスプレミアでのクリス・パイン - Jesse Grant / Variety via Getty Images

 映画『スター・トレック』シリーズなどで知られる俳優のクリス・パイン(43)が現地時間24日、監督デビュー作『プールマン(原題) / Poolman』のロサンゼルスプレミアに衝撃的な姿で登場した。

【比較画像】かっこいい…かつてのクリス・パイン

 ボサボサの長髪に白いひげ、「アイ・ラブ・LA」とプリントされたTシャツに短パン……と妙にご機嫌な姿で登場したクリス。通常、俳優として出席するプレミアでのかっこいい姿と比較すると同一人物と思えないほどの激変ぶりだが、これは『プールマン(原題)』で演じた主人公ダレンの姿そのものだ。Daily Mail Online によると、クリスはダレンになり切った姿を見せただけでなく、ダレンのプール清掃バンに乗って登場するという凝りようだったという。

 クリスが監督、共同脚本、製作、主演を務めた『プールマン(原題)』は、楽観主義者でプール清掃員のダレンが、地元をよりよい場所にするために奮闘するさまを描いたコメディーミステリー。5月10日に米公開予定。(朝倉健人)

まさか…生命と非生命が「区別できない」とは…! それでも地球型生命に2つの「絶対必要な分子」があった 4/26(金) 6:43配信 現代ビジネス

2024-04-26 13:56:12 | 日記
まさか…生命と非生命が「区別できない」とは…! それでも地球型生命に2つの「絶対必要な分子」があった
4/26(金) 6:43配信
現代ビジネス


 「地球最初の生命はRNAワールドから生まれた」

 圧倒的人気を誇るこのシナリオには、困った問題があります。生命が存在しない原始の地球でRNAの材料が正しくつながり「完成品」となる確率は、かぎりなくゼロに近いのです。ならば、生命はなぜできたのでしょうか? 
 この難題を「神の仕業」とせず合理的に考えるために、著者が提唱するのが「生命起源」のセカンド・オピニオン。そのスリリングな解釈をわかりやすくまとめたのが、アストロバイオロジーの第一人者として知られる小林憲正氏の『生命と非生命のあいだ』です。本書からの読みどころを、数回にわたってご紹介しています。

【画像】大量絶滅事件後に続いて訪れた「衝突の冬」を生き抜いた4種の哺乳類

 これまでの記事で「生命はどこから生まれたか」という議論の変遷を見てきましたが、今回は「生命はどう定義されようとしてきたのか、そしてどう定義できるかを考察してみます。

 *本記事は、『生命と非生命のあいだ 地球で「奇跡」は起きたのか』(ブルーバックス)を再構成・再編集したものです。
生命を定義することの難しさ

シュレーディンガーは、エントロピーという物理量から生命を定義しようとし

 生命を定義しようとする試みは、多くの研究者によってなされてきました。いま述べたように生化学系の研究者は、生体内で反応が進行すること、ひとことでいうと「代謝」を重視することが多いようです。一方、分子生物学者は、DNAを重んじることから「自己複製」を重視する傾向があります。ほかには、オパーリンのように外界との「境界」の存在を重視する人もいます。

 また、前回の記事でご説明したようにシュレーディンガーは、エントロピーという物理量から生命を定義しようとしました。

 近年では、「進化」を重視するようになってきている傾向があります。米国ソーク研究所のジェラルド・ジョイス(1956~)は、RNAの試験管内分子進化の研究で有名ですが、生命を「ダーウィン進化しうる自立した分子システム」と定義しました。これはNASAの「生命の定義」に採用されています。

 一方、20世紀の終わりには、生命を定義すること自体の問題点も指摘されてきています。



私たちは、生命の「ごく一部」しか知らない
 英国の生化学者ノーマン・ピリー(1907~1997)は「生命という言葉の無意味さ」という論文の中で、生命と非生命は連続的なものであり、境界線を引くことはできない、としています。ノーベル化学賞を受賞したライナス・ポーリング(1901~1994)も「生命は定義するより研究するほうがやさしい」と述べています。
  なぜ、生命の定義がこれほど難しいのでしょうか。それは、私たちが1種類の生命しか知らないからです。たしかに地球上には、既知のものだけで175万種(環境省ウェブサイトより)、未知のものも考えればおそらく1億種をはるかに超える生物がいるのですが、これらはすべて、共通の祖先から進化してきたものであることがわかっています。
  つまり、すべてはタンパク質と核酸(DNA、RNA)、そしてリン脂質の膜を使う生命形態であり、私たちはほかの形態の生命を知らないのです。
  もし、私たちが第2、第3の生命を他の惑星あるいは地球深部などで見つけることができれば、私たちの生命に関する知識は大幅に増すことでしょう。
ガチに定義する前に「特徴」を整理してみよう


地球生命の5つの特徴

 ここで、これから生命について議論していくために、とりあえず「定義」にはこだわらず、私たちの知っている地球生命の「特徴」を述べておくことにしましょう。
  地球生命は水と有機物に依存したものです。これが大前提です。
  地球生命は外界と区別する「細胞膜」を持っています。細胞膜はおもにリン脂質でつくられています。 
 地球生命は細胞膜の中で化学反応を行います。これは「代謝」とよばれます。代謝は、酵素というタンパク質が触媒となって、コントロールされています。
  第四に、地球生命は「自己複製」を行うことにより、増殖します。
  地球生命は環境の変動に応じて「進化」(変異)します。
  最後の2つ(4と5)が可能になるのは、核酸のおかげです。
  以上のことから、「地球型」生命の誕生には、リン脂質、タンパク質、そして核酸が必要であることがわかります。
  とりわけタンパク質と核酸は、両者がともにそろわなければ生体内でつくることができないものであり、地球生命の根源をなす分子と考えられます。そのため生命の起源研究では、タンパク質と核酸の起源が最重要課題と考えられてきたのです。  *次回は4月26日公開予定です。

 ---------- 生命と非生命のあいだ 地球で「奇跡」は起きたのか 生命はどこから生命なのか? 非生命と何が違うのか? 生命科学究極のテーマに、アストロバイオロジーの先駆者が迫る!  ----------

いったい、どのようにこの宇宙は誕生したのか…最新研究から見えてきた「驚きの仮説」 4/26(金) 7:04配信

2024-04-26 13:47:05 | 日記
いったい、どのようにこの宇宙は誕生したのか…最新研究から見えてきた「驚きの仮説」
4/26(金) 7:04配信


 138億年前、点にも満たない極小のエネルギーの塊からこの宇宙は誕生した。そこから物質、地球、生命が生まれ、私たちの存在に至る。しかし、ふと冷静になって考えると、誰も見たことがない「宇宙の起源」をどのように解明するというのか、という疑問がわかないだろうか?   本連載では、第一線の研究者たちが基礎から最先端までを徹底的に解説した『宇宙と物質の起源』より、宇宙の大いなる謎解きにご案内しよう。 【写真】いったい、どのようにこの世界はできたのか…「宇宙の起源」に迫る  *本記事は、高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所・編『宇宙と物質の起源 「見えない世界」を理解する』(ブルーバックス)を抜粋・再編集したものです。
私たちはどこからやってきたのか?

 物事の起源に強い興味をもつのは、おそらく筆者だけではないと思います。なんと言っても、物事の起源にたどり着くと、今その物事がそうである理由が納得できたり、逆に思いがけない起源にたどり着いて、その意外性にさらに好奇心をそそられたりするものです。  そもそも私たちは、どこからやって来たのでしょうか? 日本人の起源の研究には長い歴史がありますが、最近は発掘された人骨のDNA解析を通して飛躍的な進歩を遂げています。大陸から南北のルートで海を渡ってこの島国にたどり着き、四季を通じて美しさと険しさをたたえる自然の中で豊かな文化を育んできた日本人の起源が、最新科学研究による実証とともに明らかになってきています。  これを人類という枠に拡大してホモ・サピエンスの起源とその進化についても、DNAレベルでの検証を伴って大きく進展していることは、2022年のノーベル生理学・医学賞がネアンデルタール人など古代人のDNA解析技術の確立に対して贈られたことから、ご存じの方も多いと思います。今では、約30万年をさかのぼるホモ・サピエンスの歴史を語ることができるようになっています。
「数々の偶然」が私たちを生んだ


 さらに生命の起源を巡る研究も盛んで、約40億年といわれる地球上の生命の起源が、そもそも地球の外に存在する可能性が検証されようとしていることは、「はやぶさ2」探査機がもち帰った小惑星の破片の分析が話題になって、ご存じの方も多いでしょう。 
 そしてさらに歴史をさかのぼって、私たちを含むすべての物質の起源、またそれらをすべて包括する宇宙の起源は、おそらく人類が自分と自分以外の関係を考え始めたときから、ずっと大きな関心事であったと思われます。  その記録は、古代ギリシャにさかのぼります。紀元前600年ごろには、ギリシャ七賢人の一人とされる哲学者タレスが、万物の根源、アルケーの存在を考え始めました。その後、すべての物質を、火、水、土、空気という4つの元素が愛という引力と憎しみという斥力で離合集散した結果として考える、哲学者エンペドクレス(紀元前450年ごろ)が現れました。中国でもすべての物質は5つの要素からなるという五行説が生まれるなど、一見複雑に見える世界が少ない要素から成り立っているのではないかという思索が、世界のあちこちに現れるようになりました。  この純粋な思考のみに基づく推論、時に詩的とも思える自然観は、その後、約2000年の時間をかけて、実験という「再現できる事実」に裏付けられ、数学という「普遍的な論理」に支えられた、「素粒子の標準理論」として結実することになりました。  この理論では、この宇宙に存在するすべての物質が6種類のクォークと6種類のレプトンから成り立っていて、それらの間に働く力はゲージ原理という数学的構造に基づいている、と理解されています。この理論に結び付く電子や原子核の発見が19世紀末から20世紀初頭にあり、同じ20世紀の後半には「標準理論」という包括的な理論に到達したことは、知識や技術の進歩が指数関数的に加速して進むことを示していると言えるのではないでしょうか。  素粒子標準理論に代表される基礎科学の発展の歴史と現在の最先端の詳細は『宇宙と物質の起源』をご覧いただければと思いますが、近代の科学の進展が明らかにしたのは、この宇宙が138億年前に点にも満たない極小のエネルギーの塊から生まれたこと、その塊から私たちが生まれるまでには数々の偶然が重なっているらしいことです。


138億年分の「宇宙カレンダー」が教えてくれること

宇宙カレンダー

 138億年という長大な時間スケールを理解するために、私たちはよく「宇宙カレンダー」を用います(図:宇宙カレンダー)。  これは、宇宙開闢の瞬間を元日の午前0時、現在を大みそかの真夜中午後11時59分59秒に設定して、138億年の宇宙の歴史を慣れ親しんでいるカレンダーの1年間に圧縮して対応させたものです。
  宇宙カレンダーの1日は宇宙の歴史の3781万年に対応するので、例えば今から45.7億年前に起こった太陽系の形成は、大みそかより120日前、つまり9月2日未明の出来事になります。その日の夜(45.4億年前)には地球が生まれて、やがて海ができ、まもなく地球上に最初の生命が生まれた、と考えることができます。地磁気が形成されて宇宙から降り注ぐ放射線から生命が守られる状態がつくられたのが、海洋形成の少し前の9月11日(42億年前)。やがて光合成によって酸素をつくり出すシアノバクテリアも生まれました。  地球全体が氷に覆われた全球凍結(スノーボールアース)は11月1日と12月13日、14日の3度あったと考えられています。12月18日(5億2500万年前)にはカンブリア大爆発と呼ばれる生物の種類の爆発的な増加があり、大型の生物が生まれるようになりました。その後に隆盛を極めた恐竜は、12月30日の早朝6時5分(6600万年前)に絶滅しました。私たちを含むホモ・サピエンスの登場は、除夜の鐘が鳴る大みそかの23時48分(31.5万年前)ということになります。  この「宇宙カレンダー」を用いると、全球凍結が日本で寒くなる時期に当たるので妙に納得したり、宇宙の膨張が加速に転じる約60億年前(7月26日)を夏の始まりの高揚感と結び付けたり、また、海洋の形成を厳しい残暑の疲労感と結び付けるなど、間違った印象を与えかねないのですが、138億年という圧倒的に長い時間を、全体を通して見渡している気分になれるという点は大きな効用だと言えます。


時空を超えた人類の壮大なコラボレーション

 そのように宇宙の歴史の中でほんの一瞬にすぎない存在である私たちが、宇宙の歴史全体を語り、その始まりを根拠とともに議論できるようになったことに、あらためて驚きます。これが可能になったのは、人類がサイエンスという重要なツールを手にしたからだと言えます。
  実験や観測によって確かめられた事実を、普遍的な論理関係を論じる数学で包括的に理解し、ある時点での理解を後世につなぎ、理解できる領域をどんどん拡大するサイエンスという営みのおかげで、1人の人間が明らかにできることを人類全体に広く共有して、また時代を超えて理解を磨き続け、人類は自然の仕組みを詳しく理解し、それに基づいて新しい技術を生み出してきました。
  つまり、サイエンスは時空を超えた人類の壮大なコラボレーションだと言えます。  そして、今私たちが手にしている知見や技術は、時空を超えて多くの人の協力によって生み出されたことを思い起こすとき、その結果はやはり広く多くの人に知ってもらうべきであるし、より多くの人のために用いられるべきであることが、自然に理解できると思います。言うまでもなく、一部の人を利するために用いられたり、力によって他人の意見を変えることに使われたりしてはいけないのです。
  『宇宙と物質の起源』で宇宙・物質の起源について語るのは、この分野の最先端を開拓する研究者で、筆者を含めて茨城県つくば市に大学共同利用機関法人として設置された高エネルギー加速器研究機構(KEK)の素粒子原子核研究所に所属しています。ここでは、小林誠・益川敏英両博士の2008年ノーベル物理学賞受賞のきっかけとなる実験結果を生み出したBファクトリーのアップグレードを行い、そこで実施されているBelle II実験には世界中から1100名以上の研究者が集っています。
  また、茨城県東海村にもキャンパスをもち、日本原子力研究開発機構とともに建設したJ‐PARCという大強度陽子加速器施設を運営してニュートリノ振動実験をはじめとする素粒子原子核研究を展開しています。さらに、スイス・ジュネーブ近郊の欧州合同原子核研究機関(CERN)でのATLAS実験に日本国内の大学とともに重要な貢献を行い、国際リニアコライダー(ILC)のような将来計画を国内の大学の研究者とともに進めていく拠点にもなっています。  各章の執筆者たちは、理論・実験それぞれの立場から新しい発見を目指して日夜研究にいそしむ研究者です。各章の内容にはオーバーラップもあり、違った角度から説明されていることもありますが、素粒子や原子核という抽象的な世界を理解する上で、違った視点からの記述は役に立つかもしれません。また、難解だと思う部分は読み飛ばして、後から再挑戦するという読み方でも問題ありません。この世界が点にも満たない小さな領域から138億年という途方もない時間をかけて膨張し、数々の偶然に支えられて今の姿があるという、いわば奇跡の歴史を、最前線で活躍する研究者のガイドで一緒にたどってみましょう。
  * * *  さらに「宇宙と物質の起源」シリーズの連載記事では、最新研究にもとづくスリリングな宇宙論をお届けする。
高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所

日本株には「超強気」だが…経済の専門家が米国株の「バブル化」を警戒する理由 4/26(金) 9:02配信 THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)

2024-04-26 12:35:23 | 日記
日本株には「超強気」だが…経済の専門家が米国株の「バブル化」を警戒する理由
4/26(金) 9:02配信
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)



「新産業革命」や財政拡大、株高など、米国経済は“好調すぎる状態”が続いています。こうしたなか、米国経済の「バブル化」の可能性を指摘するのが、株式会社武者リサーチ代表の武者陵司氏です。その根拠について、詳しくみていきましょう。

【画像】「30年間、毎月1ドルずつ」積み立て投資をすると…
米国経済は“好調すぎる”状態?…利下げは9月まで見送りか

[図表1]全セクターで増加する雇用/[図表2]下げ止まるコアサービスインフレ 出所:米国労働省、武者リサーチ

米国経済は完全雇用のもとインフレも沈静化しつつあり、ソフトランディングの可能性が高まっている。雇用好調だがいまのところ賃金上昇は加速していない。

3月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比30.3万人増と、市場予想(20万人増)を大きく上回った。雇用は全産業で増加している。平均時給は前年比4.1%増と、2月の4.3%から低下した。移民の増加や労働参加率の改善などの供給増も寄与している。

しかしいままでのベストシナリオであった経済の底堅さは、今後のリスクシナリオに転換するかもしれない。この成長ペースが続けばいずれ物価が加速する可能性が高い。

またバラ色シナリオがバブルの種を作る。2023年GDP2.5%に続き2024年1Qはアトランタ連銀によるGDPナウでは2.5%と好調である。地区連銀総裁は相次いで、インフレ高止まりや好労働需給に言及し、利下げを急ぐべきではないと強調しはじめた。

実際、3月のCPIは、前年比3.5%上昇と2月の3.2%から加速、市場予想3.4%を上回った。ガソリンと住居費の上昇が主因だが、賃金の下げ止まりによりFRBが気にしているコアサービス価格の上昇率が高まっており、利下げ遅延観測を強めている。市場ではFRBが9月まで利下げを見送るという観測が強まった。
金・ビットコイン価格の高騰は「投機化」のサイン

[図表3]高騰する金相場/[図表4]投機化するビットコイン価格 出所:ブルームバーグ、武者リサーチ

年初の米国株式の急騰とともに、米国金融市場では投機色が強まっている。金価格は年初来14%と急騰し史上最高値を更新した。

米国の物価指標が市場の想定を上回り、インフレ懸念が再浮上したこと、中国やロシア、トルコなど新興国中央銀行による金買い、株バブル崩壊に備えたリスクヘッジ等、が指摘されている。株価の低迷や不動産市場の悪化などで「有効な選択肢を欠く中国の投資家が金を買っている」との説もある。

昨年は3万2,000ドルから4万ドル未満で推移していたビットコインも、年明け以降急騰を始め3月末には7万ドルと半年で2倍になり、2021年11月につけた過去ピークを更新した。

金・ビットコインというまったくキャッシュを生まない資産価格の急騰は、市場が投機化しているシグナルと受け止められる。

また投資資金は潤沢で家計の豊富な貯蓄がMMFを通して米国国債に流入している。


“好調すぎる”米国経済を生んでいる要因とは
利下げ期待が低下してきた。FRBが1月のFOMCで打ち出した今年3回利下げ予想は、市場においては大きく修正されている。市場は1回と見込み始め、並行してドル高傾向が強まっている。 まさしく”Good news is bad news, bad news is good news”、このままいけば経済が過熱し、インフレと資産バブルに繋がりそうな米国景況をどうすれば減速できるか、FRBは思案しているといえる。 経済のアクセルとなっている3要因がある。第一は新産業革命による企業の旺盛な価値創造、第二は財政拡大、第三は株高による資産効果である。このうち新産業革命と財政拡大からくる景気加速要素は当面変化しない。 となると、有効なブレーキは株価の抑制による総需要の冷却以外にない。FRBは利下げ遅延を余儀なくされるとみられるが、その狙いは株価など資産価格抑制によるリスクテイク意欲の調整にある、と考えるべきかもしれない。年初急騰した米国株式はしばし調整場面を迎えそうである。
 利下げ遅延を余儀なくさせる「株式資本主義」


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[図表5]信用創造は債務信用から株式信用へとシフトした 出所:ERB、ブルームバーグ、武者リサーチ

なぜ株式などの資産価格がFRBによる総需要コントロールに必須なのかというと、いまの米国経済の循環は株式市場を中心に営まれているからである。いわば株式資本主義である。 [図表5]は過去70年間の米国における信用創造(信用残高/GDP)の推移を見たものであるが、2008年のリーマンショックまで続いた民間の債務信用拡大の時代は終わり、政府信用も限定的で、この14年間は株式時価総額が対GDP比69%から240%まで拡大することで、株式一極けん引の需要創造が進行してきたことが明らかである。 この株式信用増加(=株価上昇)は、企業の儲けがほぼ80%株式市場に還元されるというマネーフローが定着したことによって正当化されている(図表6参照)。     銀行の先に借り手はいないので、銀行融資をコントロールすることで総需要を制御するというかつての中銀の金融調節は威力を失った。代わって資産価格が総需要に影響を及ぼす時代となり、FRBはその手段としてQEを導入したのである。いわば株式資本主義の時代といえる。 株式が金融市場の中枢の位置を占めるようになったことで、株価の大幅な下落は、かつてとは比較にならないほど大きなダメージを経済に与える。バブル崩壊は大不況を引き起こすので、絶対避けねばならない。FRBはバブル化回避、適正株価の維持に専心する必要がある。 割安感は皆無…近づく“危険領域” [図表7]にみるように、金利との比較でみれば(FEDモデルで見れば)いまはバブルではないとしても、割安感はまったくなくなった。過去20年間、金利が低下していくのに対して株式益回りは高止まりし、両者が大きく乖離して株式が著しく割安であったが、その時代は終わった。   4月12日の時点での米国の妥当株価は、S&P500指数で5,352ドル、実際の4月12日S&P500指数は5,153ドルであったから、両者はほぼ同一となった。 今後FRBのインフレ抑制能力に疑問が高まったり、米国財政赤字に対する懸念が出て長期金利が急騰すれば、株価は直ちにバブルと判定される危険領域に近づいている。


「完全雇用状態」にもかかわらず、膨張する財政赤字

[図表8]低失業でも低下しない財政赤字、財政の役割の変化 出所:ブルームバーグ、米議会予算局(CBO)、武者リサーチ

 米国の需要過熱を招いているあと1つの要因、財政についても一瞥しておく必要がある。[図表8]は戦後の失業率と財政赤字(対GDP比)の推移であるが、コロナパンデミック以降、両者の関連がまったくなくなっていることに留意するべきである。   かつては財政赤字は失業率が高まったときに、需要創造手段として繰り出されたために両者はほぼ完全に連動していた。しかし2021年以降完全雇用状態が続いているのに、財政赤字が減る気配はまったくない。議会予算局(CBO)は対GDP比5~6%の主要国最高水準の財政赤字が2034年まで定着すると予想している。 メディケアなど高齢者向け支出の増大や、Chips法、IRAなどの産業支援、GX/DX対策などが目白押しで、大きな政府が定着しそうである。 新産業革命は生産性の向上と供給力増大をもたらす。よって相対的需要不足が予想され、それへの対応策として創造的財政政策が求められている。最近の米国財政赤字の膨張は。このような財政の役割の歴史的変化を確認させるものである。 まさにイエレン財務長官が主唱する高圧経済環境が続くのであるが、それは金利上昇による利払い費の増加等のリスクを伴う。 また需要超過気味の経済のファンダメンタルズにおいては、容易にインフレやバブル経済に陥る危険性もある。政策運営に慎重さが求められる場面に入ってきたのかもしれない。米国金融市場におけるリスクテイクにも、警戒が必要となっている。 武者 陵司 株式会社武者リサーチ 代表