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山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

北アルプス 明神岳 東稜~主稜縦走

2023-08-14 09:22:55 | ガイド山行/バリエーションルート登山
8月12日~13日は、明神岳東稜を登って主稜縦走に繋げるコースをガイドしてきました。

大変なアプローチと激しい藪漕ぎ、そして岩登り、ガレ場の処理などなど、登山の総合力を要求される厳しいアルパインルートです。
絶好の晴天に恵まれて最高の登山、登攀を満喫していただくことができました。


明神からめざす明神岳の岩峰群を眺めます。


物凄いブッシュに倒木、果てはガレ歩きとなかなか大変なアプローチなのです。


ひょうたん池に到着。


明神岳の岩峰群を眺める場所での気持ち良い天幕です。


前穂三本槍


翌朝は真っ暗なうちに出発、やはり途中で日の出を迎えました。


明神岳4峰、5峰辺りが赤く染まります。


長い長い下部の登りを経てラクダのコブに到着。
明神岳主峰が大きく聳え立ちます。


ややこしい岩場を越えてバットレスに取付きます。




バットレスを登ります。


東稜を登り終えて明神岳主峰(1峰)登頂! 
おめでとうございます! 先ずはお疲れ様です。


暫し絶景を楽しみました。
西穂~ジャンダルム~奥穂の稜線


主峰を後に主稜縦走のスタート。
2峰をめざします。






2峰はやはりちょっとしたクライミングで通過


続けて3峰に向かいます。


続けて4峰


そしていよいよ最後のピークの5峰


5峰のシンボルのピッケル


5峰を後に上高地へ向けて下山開始です。
しかしこの下山の南西尾根がなかなか気の抜けない大変なバリエーションルートです。


それでも頑張って上高地に下山してきて明神岳を見上げ眺めます。感慨深い一時ですね。
僅か2日間でしたがとても密度の濃い山行でしたね。
これにて無事に山行を終了しました。
大変お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。








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個人ガイド 後立山縦走 白馬鑓温泉~不帰キレット~唐松岳~五竜岳~八峰キレット~鹿島槍ヶ岳

2023-08-14 08:53:10 | ガイド山行/一般登山
8月8日~11日は個人ご依頼で後立山縦走コースをガイドしてきました。

唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳の名峰3座を日本三大キレットの内の2つの不帰キレットと八峰キレットで繋いで辿る長い縦走コースです。
夏のこのエリアの山行は僕にとっても久しぶりでしたが、それほど緊張するエリアでもないので花を見たり景色を堪能したりしながらノンビリ気分でガイドさせていただきました。

4日間の山行のスタート!
猿倉を出発して初日の宿の白馬鑓温泉をめざしました。


クルマユリが大きな群落でアチコチで咲きまくっていました。


ミヤマキンポウゲだけのお花畑も見事です!


初日の宿の白馬鑓温泉


2日目は少々長丁場なので真っ暗なうちに出発して大出原で日の出を迎えました。


コマクサもまだまだ沢山咲いていました。


稜線に出て剱岳がドカン!と姿を現しました。


越えてきた天狗の大下りを振り返り眺めます。


不帰キレットの核心部、2峰に取付きます。


ガスで岩場が濡れているので慎重に行動です。


不帰の険、通過中~


不帰キレットは難所は短いのであっという間に通過して2峰北峰に到着~


唐松岳登頂!
今回最初の山頂ですね。
先ずはお疲れ様でした。


翌3日目は、五竜岳を越えて八峰キレットのど真ん中に建つ、キレット小屋までの縦走です。
越えてきた牛首、そして唐松岳を振り返り眺めます。


五竜岳登頂!
今回2座目の山頂


五竜岳を後に八峰キレットへ向かいます。


ライチョウがトコトコ歩いてきて平和な気分です。




順調に歩いてきてガスガスの中のキレット小屋に到着です。

4日目、いよいよ最終日です。


真っ暗な内に出発して鹿島槍ヶ岳北峰への途中で日の出を迎えました。


剱岳が赤く染まり始めました。


今回最後の山頂、3座目の鹿島槍ヶ岳北峰に登頂~!
おめでとうございます!
よく頑張って歩きとおしましたね!


続けて鹿島槍ヶ岳(南峰)に登頂!
老若男女~小さな子供まで、大勢の登山者で大賑わいでした。


遥々越えてきた道のりを振り返り眺めます。


下山中、鹿島槍ヶ岳を眺めます。
いよいよ見納めですね。


赤岩尾根を経て大谷原に下山してきました。
4日間の長い山行を無事に終了しました。
大変お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。

おまけ


大谷原って「北アルプス一番街」って言うらしい・・・
何度も使っているトイレですが初めて気が付きました。








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へいわ

2023-08-07 22:24:18 | プライベート
僅かな休みの合間に急遽、歯の治療で大阪へ。
忙しい時に限ってこういうイレギュラーが起こります。


無事に治療を終えて帰路、近くの商店街で『原爆展』というものが開催されていたのでちょっと寄ってみることに。


「戦争を知らない私たちができること。忘れないこと、語り継ぐこと、繰り返さないこと。」

当然のことですが私たち山屋も平和があってこそ山に向かうことが出来る訳です。
年がら年中、山のことだけを考えてればいいってもんじゃなく、もう少し広い視野で物事を考える必要があるんじゃないかなぁ~と当たり前のことですが思ってしまいました。

論点は少しずれますが、且つて故長谷川恒男氏がこのようなことを語っています。
「山に登らない人と話ができないなら、アルピニストとして何かが欠けている。」と。









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岩場行動技術講習(ステップ2/実践編)

2023-08-06 08:44:08 | 講習
8月5日は、金毘羅山で岩場技術の実践編講習を行いました。

京都市内は38度の猛暑日でしたが、日陰の多い金毘羅山は風もよく吹き付けてくれて暑いながらも予定どおりの行程をこなしていただくことができました。
この実践編は、実際の本番山行において「使える、生きた技術」を身に付けていただくことを主旨としているので金毘羅の岩場を「一つの山と見立てて「プレ本番山行」的に行動していただきました。
主な行程としては・・・
ワイケン尾根最下部で基本技術の反復練習→→ワイケン尾根登攀→→途中の小岩壁で登り下り技術の反復練習→→ワイケン尾根上部→ワイケンの頭(1回目の登頂)。→→懸垂下降を交えながら北尾根末端まで下降→→北尾根を末端から4ピッチで登攀→→ワイケン尾根上部に合流→→ワイケン尾根の頭(2回目の登頂)。→→懸垂下降を交えながら下降→→舟の岩壁~北壁上部~ビビリフェース岩稜→→ワイケンの頭(3回目の登頂)。→→ワイケン尾根を懸垂下降を交えながら取付まで下降して終了。


先ずは岩場の最下部を使って基本技術の反復練習を少々。


ザックを背負って実際の山行スタイルでスタート。


途中の小岩壁で登り下り技術の反復練習。


反復練習を終えて引き続きワイケンの頭めざして登ります。


ワイケンの頭登頂(1回目)


次のピーク(ワイケンの頭に2回目の登頂)めざしての懸垂下降を交えながらの大下り






北尾根を末端から4ピッチの登攀


更にワイケン尾根に合流して上部を1回目とは別ラインから登ります。


ワイケンの頭登頂(2回目)


いよいよ最後の本峰(ワイケンの頭に3回目の登頂)めざして懸垂下降を交えながらの下り


舟の岩壁を登攀


続けて北壁上部に繋げて登ります。


ビビリフェースのリッジを抜けてワイケンの頭登頂(3回目)
ようやく本当の意味での登頂です。




下山もやはり下降技術を練習しながらのワイケン尾根を下ります。


最後の岩場をクライムダウンで下降して下山終了~
約8時間、皆さん暑い中を本当によく頑張ってくださいました!
今回行ったことを皆さまそれぞれ向かわれるであろう山行で役立てていただければ幸いです。
お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。








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北アルプス 西穂~ジャンダルム~奥穂

2023-08-04 20:05:46 | ガイド山行/バリエーションルート登山
8月2日~4日は、西穂~ジャンダルム~奥穂のコースをガイドしてきました。
多くの方が憧れる縦走コース。
クライアント様の長年のあこがれだったという当ルート、天気と良いコンディションに恵まれて快適に達成していただくことができました。

初日は上高地から入山して西穂山荘まで。
登山道は西穂山荘スタッフの方々によってかなり綺麗に整備がされていてとても歩きやすくなっています。昭文社の地図などではコースタイムは4時間位かかるように記載されていますが実際には何度も休憩をはさみながらゆっくり登って3時間程度。おまけに高度順応にも丁度程良い行程なので新穂高からのロープウェイを使うよりも断然お勧めです。

翌朝は西穂山荘を3時少し過ぎに出発。
独標を少し過ぎた辺りで日の出を迎えました。


シルエットの西穂~奥穂~吊尾根~前穂を望みます。


すっかり明るくなって西穂高岳登頂!
いよいよ本コースのメインのスタートです。


西穂P1から西穂高岳を振り返り眺めます。


赤岩岳から次のピーク、間ノ岳をめざして進みます。


越えてきた間ノ岳を見上げます。
一見するとよくあんな岩峰を越えてきたよな! と思ってしまいますが実はちゃんと踏み跡があって案外歩きやすいのです。
でも岩がとても脆いのと浮石が多いので慎重な行動が重要です。


天狗岳山頂
これにて前半戦終了です。


天狗ノコルを経て長い長い登りの末、ようやくジャンダルムが間近に現れました!
南側から見るとなんとも平凡なピークに見えてしまうのです。


念願のジャンダルム登頂! おめでとうございます!
よく頑張ってここまで来ましたね! 
僕は4日ぶりの登頂でした。




この後、ロバの耳を越えていよいよ最後の難所のウマノセに取付きます。
切り立ってはいますが岩が固くしっかりしているので案外スンナリ登ることができますYO~


長かった縦走もようやく終点!
奥穂高岳に登頂です!
本当によく頑張りましたね! 憧れだった「ニシオク」踏破ですね!

この後は穂高岳山荘に泊まってノンビリ、マッタリと山小屋ライフを満喫しました。


翌3日目も超快晴!
常念岳のすぐ横から御来光を迎えます。


前穂北尾根が朝陽に染まります。


すっかり陽が昇った涸沢へ写真撮影をしたりしながらノンビリ下山しました。


徳沢ではお決まりのコーヒーソフトをいただいてサッパリした気分で残りの帰路を歩くことができました。


河童橋まで下りてきて下山終了~
今回辿った西穂から奥穂にかけての稜線を眺めます。
素晴らしい3日間でしたね。
お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。








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