ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

Descend Into Depravity/DYING FETUS

2009-09-18 22:29:01 | 音楽
アメリカ、N.Y出身のデス・メタル界の重鎮DYING FETUS。
彼らの最新作(通算7枚目のスタジオ・アルバム)である、『Descend Into Depravity』を聴いた。



前作もそうだったが、彼らは新作をリリースする度にメンバー・チェンジが起きる(笑)。
もはや、バンドのリーダーであるジョン・ギャラガー(Vo.G)氏のソロ・プロジェクトと化した様な感じだ。
とは言え、今やそんなギャラガー氏にとって大切な相棒とも言える、ショーン・ビーズリー(Vo.B)の存在が嬉しい。

ギターとドラムが、前作をリリースした後に脱退。
バンドはドラムの後任に、トレイ・ウィリアムズを迎えたが、結局ギターの後任は迎えずにトリオとして活動を続行中だ。

新加入のトレイのプレイだが、かなりのテクニシャンだった前任者と比較しても、全く劣らない素晴らしい逸材だ。
ブラスト・ビートのスピード、手数の多さ、何より個人的にはヘヴィかつパワフルなツー・バスの連打が実に心地よい。
ギャラガー氏は、ドラマーを見つける才能(又は環境・人脈)に恵まれている様だ。

さて、この最新作『Descend Into Depravity』だが、前作が少しグラインド・コア的な要素を出していたが、本作では逆に「コレぞデス・メタル!」と言うメタリックな雰囲気が鮮烈で最高だ。
ぶっちゃけて言うと、語弊があるかもしれないが、よりストレートに「普遍的なメタル」の要素が強まっていると個人的には思った。

本作で「普遍的なメタル」の要素が強まる事により、最近台頭の目立つニュー・スクール・デスやデス・コアの若いバンドに、ベテランらしく「これがデス・メタルの王道だ!」と言いたげな貫禄すら漂っている。

個人的に、強烈な印象を持ったのはギャラガー氏。



ショーンとの極悪ツイン・ヴォーカルも相変わらずインパクトは充分だが、ギターが一人抜けた分をギャラガー氏が弾きまくっている。
随所でネオクラシカルでメロディアスなギター・ソロが聴かれ、それがまた非常にカッコ良いのだ。

あとショーン。



前作はシンガー初挑戦だったが、本作ではすっかりシンガーとしての存在感が増している。
ギャラガー氏による重低音・下水道系のデス声と、ショーンの気合いの入った吐き捨て・喚き系のデス声のコンビネーションはより絡みつく様に複雑になっている。

本職であるベースも、本作でも更にテクニカルかつスリリングに驚異的なユニゾン・プレイが炸裂している。

本作でも、相変わらずサウンド面が非常にクリアーで、テクニカルで複雑なDYING FETUSのプレイや楽曲がしっかりと聴ける。
楽曲の面では、デス・メタルらしい複雑な楽曲構成もあるが、「普遍的なメタル」の要素が強い本作では、よりストレートな楽曲が多いのも特徴だろう。

暴力的なアルバム・ジャケットが物語っているが、よりストレートになったとは言え、それは「DYING FETUSにしては」の話(笑)。
相変わらず怒濤のブルータリティと残虐さながらも、キャッチーと言うスタイルは健在。

正に「デス・メタルの王道」!
DYING FETUSという長いキャリアを誇るバンドにとって、本作は新たな傑作の誕生と言っても良いかもしれないです。


俺には心の安らぎなどは無い
もう誰の事も信用したりしない
この裏切りは
お前と共に死んでしまえばいい








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