ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

The Arsonist/DEADLOCK

2013-07-28 22:27:38 | 音楽
ドイツ出身のエクストリーム・メタル・バンドDEADLOCK。
その最新作である7作目『The Arsonist』を聴いた。



まず個人的に残念でありショックだったのは、前作をリリースした直後にオリジナル・メンバーであるヨハネス・プレム(Vo)の脱退。
ヨハネスの魔獣の如きグロウル/スクリーム、ソレは非常に魅力的だった。
ソレがあってこそ、甘く可憐なザビーネ・シェラー(Vo)との組み合わせて醜美を兼ね備えたDEADLOCKの個性的なサウンドになると思っていた…。
バンドは後任シンガーにベースのジョン・ガーレルトをコンバート、更にレコーディング直前にもう1人のギタリストであるゲルト・レイメンが脱退する。
新編成でのレコーディング、そして新たなスタートをきる事になった。



そして実際に再スタートを飾る『The Arsonist』を聴いた訳だが…。
前作よりもヘヴィかつアグレッシヴになったと思うが、その一方で今まで以上にキャッチーでメロディアスになっていると感じた。
ヨハネスの後任となったジョン。
無難にVoの仕事をこなしている様に聴こえるが、ヨハネスと比較してまだ未熟であり一本調子であるのも事実。
ただグロウル/スクリームするだけでなく、その中でしっかりと表情豊かに唄っていたのがヨハネスだ。
勢いだけのグロウルやスクリームだけでは、今のDEADLOCKでは不充分と言える。
前作にあった名曲“You Left Me Dead”や“Brutal Romance”等と言った楽曲を、今のジョンやバンドでは出来ないと思う。
ジョンの今後の頑張りに期待したい。



そしてザビーネ嬢。
前作でヨハネスとのバランスが、ちょうど良いと感じた(メイン・ソングライターのセバスチャンは「ザビーネをメインにした楽曲作りをした」と言う)。
本作における彼女の存在は、今まで以上に大きくなっている。
ジョンとザビーネ嬢のVoの比率は3:7である。
そしてザビーネ嬢も今までの美しく可憐な歌だけでなく、彼女自身の成長により更に深みと力強い表現力が増している。
ザビーネ嬢こそが、今の「DEADLOCKの声」であると判る。



バンドの“鍵”となるセバスチャン・レイチェル(G.Key)。
以前のようにド派手に弾きまくらず、そのプレイはやや抑え気味なのは物足りない。
その分、彼は楽曲を重視したのは理解出来る。
相変わらず「DEADLOCKらしさ」を残しつつ、実験的要素を打ち出す姿勢は立派だと思う。
本作では初期の頃のようなブルータルさや、インダストリアル的要素を交える楽曲作り(独自のポップ感覚もよく効いている)の巧みさには唸る。
アルバムに対して批判的な姿勢でいると思われるかもしれないが、本作も非常にクオリティーの高い素晴らしいアルバムだと思う。
「今現在のDEADLOCK」の魅力がある。
今後、彼らの飛躍を期待出来るアルバムだと思う。
それは今後、更なる成長とバンドにとって真の最高傑作を生み出す予兆でもあります。
最近、この類のサウンドを出すバンドが増えてきたが彼らは一味違うと判るアルバムに仕上がっている。
ファンなら安心して買う事をオススメ出来ます。




約束された「より良い場所」
忘れ去られた「夢」
そして置き去りにした「過去」
数字となった時間も長くは残っていない
結局、昨日で全てが終わりって訳じゃなかった
だから目を開いて、しっかりと見て欲しい
流れる涙でその視界が消えそうでも
私は謝りたいの

今日、追いかける夢はない
約束にすがるだけ
でも、その顔には希望が溢れている
その後を追い掛けて
私は跡形も無く消え去ってしまうから


最新の画像もっと見る

コメントを投稿