ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
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世紀の珍作?! 『ドラゴンボール・エヴォリューション』

2009-03-14 22:56:53 | 映画
仕事(それも重たい会議)の帰りに『ドラゴンボール・エヴォリューション』を観た。

このブログで、ある種のネタとして何かと話題にして来た本作。

世界中のファンからは製作スタート時点から凄まじいブーイングの怒濤の嵐。
何か情報が明らかになれば、特に日本のファンからは、そのタイトルを口にするのもおぞましい実写版『デビルマン』の悪夢再来!と騒がれた。

更に、公開延期があったり、出来の悪さにオクラ入りと言う、ネガティブな事件や噂が絶えなかったのは事実だ。

しかし、無事にこうして作品が完成し公開された…何か感慨深いものがある(笑)。






(注意!:ネ・タ・バ・レ波~炸裂!!)





あくまで個人的な感想だが、今まで散々ネガティブなイメージと先入観があったせいか、意外にも観終わった後に率直に思ったのは「そんなに悪くないやん」である。



原作コミックやアニメを冒涜し、映画としても完成度の低い「駄作」だと糾弾したくなる作品ではなく。
だからと言って、原作やアニメを尊重した、映画として完成度が高い傑作と言う訳でもない。

ハッキリ言って、良くも悪くも実に中途半端だと言う印象が拭えないのが痛い。

普通にSFアクション映画として観れば、充分に楽しめるかとは思う。

しかし、言うても『ドラゴンボール』である。

「普通」という評価は許されない様な気がする。



ヨメ(原作コミックを全巻揃えたファン)ではないが、悟空が尻尾も生えていない高校生と言う設定の段階で「NO!」だろう。

やたらケバいブルマ(エミー・ロッサムの美貌が台無し…)。

登場した意味があまりにないヤムチャ。

そして、全くエロくもなければ髪がフサフサの亀仙人(兄貴…例の海賊映画の時には髪剃ったやん:涙)。

もう、これだけ否定要素が揃えば本作は『ドラゴンボール』とは呼べない、呼びたくないと言うファンは沢山いるだろう、それも当然かと思う。

脚本も『ドラゴンボール』と言う大河ドラマをよくコンパクトにまとめたとも言えるが、随所に「欧米的なアジア感覚」が出てくるのも痛い(亀仙人が「ナマステ」と言ったらアカンでしょう)。

演出的にも、今一つ踏み込みと言うか詰めが甘いのも事実だ。

あと個人的に思ったのが、本作には100億円もの予算が注ぎ込まれた超大作である筈。
しかし、それだけのスケールを全く感じないのは致命的だ。

ラスト、全てを悟り覚醒した悟空とピッコロ大魔王の死闘も、予想したよりもあっさりと勝敗がついて拍子抜け。

それは前半、悟空が冒険に出るキッカケとなる、じっちゃんがすぐに惨殺されるのも驚いた。

あっ…気が付くと本作の文句ばっかり言うてる。

個人的に本作で良かったのは、冷酷非情な悪役ぶりが際立った田村英里子扮するマイ、そしてピッコロ大魔王のクールさ、大猿化した時の悟空の見事な怪獣ぶり(『ハウリング』を彷彿させましたね:苦笑)だったかと思う。



続編作る気満々なラストのオチといい、もし「次」があるならばピッコロ大魔王の大活躍を期待したい。

今だからこそ敢えて言わしてもらえば、コミック・アニメの実写版としては、先日観た『ヤッターマン』の方がオリジナルへのリスペクトと完成度において、はるかに傑作だったと断言しておきたい。

さて、これから欧米(今日も欧米人のファンらしき人々が劇場にいた!)でも公開されるが、あちらのファンが本作を観て、一体どんなリアクションを起こすのか楽しみではあります。


「まず最初のルール、ルールなんて無いって事だ。」




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