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ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

Decisive/SABER TIGER

2011-08-07 15:38:31 | 音楽
我らが“北の凶獣”SABER TIGER、その最新作『Decisive』を聴いた。

アルバムとしては9枚目、新作としては実に6年ぶりのリリースとなる本作。
本作がリリースされるまで起きた様々なドラマは、彼らのこれからの輝かしい未来の為に必要なものであったと思えます。
ファンである為に、この再編成に対する思い入れも激しい為に、アルバムを客観的になって聴くのは非常に難しかったです(苦笑)。



でも結論を先に言ってしまえば…コレは間違いなく傑作!
カッコ良さに血湧き肉踊り、美しさに泣ける…そして神々しい。
SABER TIGERという長いキャリアを誇るバンドにとっても、日本のメタル・シーンから誕生したアルバムとして最高傑作と言っても過言ではないです!!
ヘヴィ・メタルを愛する方ならば日本人だからと言う妙な偏見を持たず、このバンドとアルバムの持つ素晴らしさと凄みを体感して震えて欲しいと心から願います。

本作を聴いて、まず思ったのは下山“アニキ”武徳の歌。
本作を聴いて何よりも凄いと感じたのは、この人は今もシンガーとして成長し続けており、声の深みや表現力が更に磨きがかかっている事実。
その超人的な歌唱力と声量を誇りながらも、あの独特でアクの強い歌い回しに好き嫌いがハッキリと分かれてました。



本作より英語の発音がスムーズとなり、字余り傾向にあった歌詞がスッキリして歌唱の邪魔を全くしていない。
歌詞とヴォーカルに大きく関与している遠藤フビト氏によるインスパイアは絶大であり、下山武徳というシンガーは新たな進化を遂げている。
相変わらず喉から血が吹き出し、生命を削るような絶唱ながらも、あの歌い回しが軽減されて更に迫力と説得力を増して、聴く者に全力で襲いかかる凄まじいインパクトを放っている。
やはり、アニキ。
シンガーとして一番魅力的に輝き、本来持つ衝撃を与えられるのは御大・木下昭仁(G)の間に生まれる特別な何かが大きい。
本作では本当に耳を惹きつつ思わぬ展開でハッとなるメロディ多くて、アニキの魂の絶唱と共に心に深く突き刺さる。

御大・木下は、かつての盟友・田中“マシン”康治(G)とツイン・リード・ギターを組む。
楽曲もこの2人によるもの。



本作は本当に捨て曲が無く、高いテンションを維持したままラストまで聴く事が出来る。
木下とマシンによるツイン・リードは互いの個性を発揮しつつ、もはや他者の追従を許さない超絶テクニカルにして美麗なメロディを奏でている。
コレは強烈なまでに楽曲をスリリングに演出し、同時にメロディアスに聴く者の心を捕らえます。
下山の歌と、御大とマシンによるツイン・ギターの融合はメタルの持つ理想的な形でドラマチックに融合している。
個人的には鮮烈な速弾きも最高だが、泣きまくるギター・ソロには涙腺完全崩壊状態です(苦笑)。

歌とギターだけが凄いのではなく、本作よりバンドに参加した水野泰宏(Dr)と木本高伸(B)によるリズム隊もエグい。



SABER TIGERというバンドの持つ大きな特徴に、超絶技巧の複雑怪奇なプログレッシヴさがある。
メンバー自身が語るように、あまりのテクニカルさに「引いてしまう」程のレベルの高さにある(笑)。
それを演ってのける彼らも素晴らしい。
個人的には今までSABER TIGERには無かったタイプでもある、木本のバキバキと唸り軋み上げるベースがとにかくカッコ良い。

最後に付け加えるならば、やはり今回は遠藤フビト氏やトミー・ニュートンと言った「外部の血」を導入したのは大正解。
SABER TIGERという情報過多なバンドにおいて、その第三者によって膨大な情報を整理して再構築するのが重要でもありました。
今まででとは違い「外部の血」を導入した事により、様々な軋轢を生んでしまったのも事実(案の定御大とトミーはミックスで揉めていた)だが、真に世界制覇を狙うのであれば当然なのだと思う。
結果として、見事にこのバンドは一皮剥けて、本来持っていた凄さが更に強調されている。

とにかく聴いて欲しいです。
こんなに凄いバンドが妙な先入観によって、聴かれなかったりするのは勿体無いとしか言えない。
このアルバムにあるのはヘヴィ・メタルのカッコ良さと醍醐味であり、ヘヴィ・メタルだからこそ持つ美しさに満ち溢れています。

必聴です!!


見よ
神の鎚が墜ちて来る
全ての希望は失われた
見るが良い
神の鎚が全てを叩き潰す
怒りの鎚が振り降ろされるのだ






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