ずっと観たかった『アイアンマン3』をやっと観れた。
正直、『1』を初めて観た時の衝撃と感動は忘れられない。
だからこそ、あの『2』の単なる『アベンジャーズ』への“ネタふり”的内容に落胆した。
しかし、その『アベンジャーズ』に改めてアイアンマンのカッコ良さを再認識する皮肉な結果となった(自嘲)。
そして一応シリーズの最後を飾る事になっている『3』への期待は強かった。
もう結論を言ってしまえば、本作は文句無しで「傑作」!(笑)。
『2』でアカンかった要素が全て補完され、『1』を観た時にカッコ良くて面白いと言う要素が戻っている。
敢えて付け加えるなら、『アベンジャーズ』との絡みも極力無くしているのも大正解。
この事によって物語の焦点が定まり、作品の完成度を高める事に成功している。
本作は言ってみれば、主人公トニー・スタークという男の苦悩と再生の物語。
テロリストに襲撃され重傷を負い、それがキッカケで「アイアンマン」と言うヒーローが誕生する。
しかしトニーと言う人物は改心したとは言え、根本的に傲慢で嫌なヤツである事実は変わりなかった(苦笑)。
ただ『アベンジャーズ』で起きた“N.Y事件”によって、彼を大きく変貌してしまう。
自身の天才と言う自惚れや自信も、宇宙から襲来した脅威の前では無力であった事実。
それがトニーを精神的に追い込み、病的に「アイアンマン」の開発にのめり込んで行ってしまう…。
一見強がってはいるが、失ってしまった自信、そして今まで感じた事の無い脅威。
そして改めて感じてしまった「死」の恐怖。
それによって「アイアンマン」と言うスーパー・ヒーローだったトニーは、単なる普通の男に戻ってしまう。
皮肉にも『アベンジャーズ』の中で、キャップに「スーツを着てないと普通の男」と嫌味を言われた通りに…。
この『3』では、そんなトニーが本当の意味で「アイアンマン」として“再生”する物語だと言って良い。
そんな傲慢で屈折したトニーを、意外な人物が彼を更正させる。
敵に襲撃され田舎街に墜落した時に出会った、ハーレーという少年。
トニーの人望の無さかもしれないが(涙)、それは自身が言う様にかつての自分がクズ野郎だった報い。
ハーレー君との出会いは、トニーを今回の事件の真相に近づけて、自身が何者であったかを思い出せてくれる。
本作では「アイアンマン」スーツが、今まで以上に活躍するシーンは少ない。
ファンには嬉しい作業ロボット「不器用くん」や、ジャービスとの絡みは増えている。
本作では「アイアンマン」に頼らず、人間トニー・スタークの活躍が心地良い。
『1』の時にあった“DIY精神”の復活により、トニーはその天才的な頭脳によって身近なモノを利用して大活躍する。
もっとアイアンマンの活躍が観たいって気持ちも高まるが、それは怒濤のクライマックスによって解消される(笑)。
迫り来る新たな「脅威」に対して、国を守るヒーローとして活躍(?)するのはローズ大佐が搭乗する「アイアン・パトリオット」。
ローズ大佐との会話により、政府としてアイアンマンの表舞台での活躍は望まれていないのが明らかになる。
トニーという傲慢で不安定な人物が国を守ると言う事実は、政府にとっても心地良いモノではない。
更に言ってみるなら、例の“N.Y事件”の様な想定外の脅威の為に取っておきたいと言う思惑(秘密組織シールドとの関連もある)の様だ。
しかし、コレが結果的に本作で大きな惨事を招く。
アメリカという超巨大国家に対して、宣戦布告をしたマンダリンという存在。
今、実際にテロとの戦いを続けるアメリカにとって、この人物は「テロ」の真のメタファーでしかない。
ファンにとって、待望の登場となるマンダリン。
ただ詳細はネタバレになるので触れないが、ここに大きな「捻り」が効いている。
コレってテロリスト達に対する、アメリカと言う国家の放つ強烈な皮肉のように感じた。
更にトニーのライバルとして登場するのが、A.I.M社のアルドリッチ・キリアン。
彼もトニーとは因縁深い存在。
そして彼の存在と、A.I.M社が開発している「エクストリミス」こそが本作の最大の“鍵”。
某蜘蛛男のシリーズもそうだが、自身の敵となる存在は自身の傲慢さから生まれた第三者と言う事になる。
トニーはその事実を本作の中で悔い、そして報いを受ける事になる。
この「エクストリミス」、その存在自体は悪ではない。
使い方によっては、多くの人々が救われる画期的な技術であるのも事実だ。
しかし、本作の「アイアンマン」もそうだが、要は使い方によって招く結果は全く異なると言う事。
人を救う事も出来れば、世界を破滅に追い込む事も出来る。
「科学」の持つ光と闇だ。
本作で一番酷い目に遭うのはヒロイン・ペッパー。
予告篇でもネタバレしているが、彼女は今回初めてアイアンマン・スーツを着用する。
ソレはトニーがペッパーだけは守ると言う、彼の強い意志によるもの。
しかし、トニーと一緒に居る事によってアイアンマン・システムの過剰な防衛システムの恐怖に晒される。
挙げ句の果てには…ネタバレは避けます(微笑)。
そして訪れるクライマックス。
圧倒的不利な状態から、一発逆転の為に出撃するのがアイアンマン軍団!
このシーンは正直燃える!!
40機以上のアイアンマン・スーツが、敵と一斉に戦うシーンは凄まじい。
そこでトニーが次々とスーツを着替えて、宿敵と激しい戦いに身を投じるシーンのカッコ良さにシビレる。
ただ、あまりに早過ぎて続々と現れるアイアンマン・スーツの判別が出来ないのが残念。
でもアイアンマンの活躍をここまで抑えていたので、この壮絶なバトル・シーンの連続は素晴しい。
そして訪れる静かな結末。
あるシーンによって、トニーがアイアンマンである事を辞めてしまうのか?と思います。
ネタバレになりますが、作品の冒頭でトニーのやっていた実験を思い出して欲しいと思います。
それが結局ラストの決め台詞につながり、破壊された自宅の中からドライバーを見つけて微笑むトニーが全てを物語っています。
余談ながら、この時にしっかりと壊れた「不器用くん」を回収していたのも嬉しいです。
あと絶対にエンド・ロールが終わるまでの退席は厳禁です。
コレ、結局『アベンジャーズ2』につながる唯一のネタふりが登場します(笑)。
って言うか、この2人は何だかんだ言って仲良しであるのを再認識しました。
もう『2』の悪夢を忘れられます。
あの『1』に匹敵する、シリーズの最後を飾るに相応しい『3』と言う傑作が登場したのだから。
「私こそがアイアンマンだ。」
正直、『1』を初めて観た時の衝撃と感動は忘れられない。
だからこそ、あの『2』の単なる『アベンジャーズ』への“ネタふり”的内容に落胆した。
しかし、その『アベンジャーズ』に改めてアイアンマンのカッコ良さを再認識する皮肉な結果となった(自嘲)。
そして一応シリーズの最後を飾る事になっている『3』への期待は強かった。
もう結論を言ってしまえば、本作は文句無しで「傑作」!(笑)。
『2』でアカンかった要素が全て補完され、『1』を観た時にカッコ良くて面白いと言う要素が戻っている。
敢えて付け加えるなら、『アベンジャーズ』との絡みも極力無くしているのも大正解。
この事によって物語の焦点が定まり、作品の完成度を高める事に成功している。
本作は言ってみれば、主人公トニー・スタークという男の苦悩と再生の物語。
テロリストに襲撃され重傷を負い、それがキッカケで「アイアンマン」と言うヒーローが誕生する。
しかしトニーと言う人物は改心したとは言え、根本的に傲慢で嫌なヤツである事実は変わりなかった(苦笑)。
ただ『アベンジャーズ』で起きた“N.Y事件”によって、彼を大きく変貌してしまう。
自身の天才と言う自惚れや自信も、宇宙から襲来した脅威の前では無力であった事実。
それがトニーを精神的に追い込み、病的に「アイアンマン」の開発にのめり込んで行ってしまう…。
一見強がってはいるが、失ってしまった自信、そして今まで感じた事の無い脅威。
そして改めて感じてしまった「死」の恐怖。
それによって「アイアンマン」と言うスーパー・ヒーローだったトニーは、単なる普通の男に戻ってしまう。
皮肉にも『アベンジャーズ』の中で、キャップに「スーツを着てないと普通の男」と嫌味を言われた通りに…。
この『3』では、そんなトニーが本当の意味で「アイアンマン」として“再生”する物語だと言って良い。
そんな傲慢で屈折したトニーを、意外な人物が彼を更正させる。
敵に襲撃され田舎街に墜落した時に出会った、ハーレーという少年。
トニーの人望の無さかもしれないが(涙)、それは自身が言う様にかつての自分がクズ野郎だった報い。
ハーレー君との出会いは、トニーを今回の事件の真相に近づけて、自身が何者であったかを思い出せてくれる。
本作では「アイアンマン」スーツが、今まで以上に活躍するシーンは少ない。
ファンには嬉しい作業ロボット「不器用くん」や、ジャービスとの絡みは増えている。
本作では「アイアンマン」に頼らず、人間トニー・スタークの活躍が心地良い。
『1』の時にあった“DIY精神”の復活により、トニーはその天才的な頭脳によって身近なモノを利用して大活躍する。
もっとアイアンマンの活躍が観たいって気持ちも高まるが、それは怒濤のクライマックスによって解消される(笑)。
迫り来る新たな「脅威」に対して、国を守るヒーローとして活躍(?)するのはローズ大佐が搭乗する「アイアン・パトリオット」。
ローズ大佐との会話により、政府としてアイアンマンの表舞台での活躍は望まれていないのが明らかになる。
トニーという傲慢で不安定な人物が国を守ると言う事実は、政府にとっても心地良いモノではない。
更に言ってみるなら、例の“N.Y事件”の様な想定外の脅威の為に取っておきたいと言う思惑(秘密組織シールドとの関連もある)の様だ。
しかし、コレが結果的に本作で大きな惨事を招く。
アメリカという超巨大国家に対して、宣戦布告をしたマンダリンという存在。
今、実際にテロとの戦いを続けるアメリカにとって、この人物は「テロ」の真のメタファーでしかない。
ファンにとって、待望の登場となるマンダリン。
ただ詳細はネタバレになるので触れないが、ここに大きな「捻り」が効いている。
コレってテロリスト達に対する、アメリカと言う国家の放つ強烈な皮肉のように感じた。
更にトニーのライバルとして登場するのが、A.I.M社のアルドリッチ・キリアン。
彼もトニーとは因縁深い存在。
そして彼の存在と、A.I.M社が開発している「エクストリミス」こそが本作の最大の“鍵”。
某蜘蛛男のシリーズもそうだが、自身の敵となる存在は自身の傲慢さから生まれた第三者と言う事になる。
トニーはその事実を本作の中で悔い、そして報いを受ける事になる。
この「エクストリミス」、その存在自体は悪ではない。
使い方によっては、多くの人々が救われる画期的な技術であるのも事実だ。
しかし、本作の「アイアンマン」もそうだが、要は使い方によって招く結果は全く異なると言う事。
人を救う事も出来れば、世界を破滅に追い込む事も出来る。
「科学」の持つ光と闇だ。
本作で一番酷い目に遭うのはヒロイン・ペッパー。
予告篇でもネタバレしているが、彼女は今回初めてアイアンマン・スーツを着用する。
ソレはトニーがペッパーだけは守ると言う、彼の強い意志によるもの。
しかし、トニーと一緒に居る事によってアイアンマン・システムの過剰な防衛システムの恐怖に晒される。
挙げ句の果てには…ネタバレは避けます(微笑)。
そして訪れるクライマックス。
圧倒的不利な状態から、一発逆転の為に出撃するのがアイアンマン軍団!
このシーンは正直燃える!!
40機以上のアイアンマン・スーツが、敵と一斉に戦うシーンは凄まじい。
そこでトニーが次々とスーツを着替えて、宿敵と激しい戦いに身を投じるシーンのカッコ良さにシビレる。
ただ、あまりに早過ぎて続々と現れるアイアンマン・スーツの判別が出来ないのが残念。
でもアイアンマンの活躍をここまで抑えていたので、この壮絶なバトル・シーンの連続は素晴しい。
そして訪れる静かな結末。
あるシーンによって、トニーがアイアンマンである事を辞めてしまうのか?と思います。
ネタバレになりますが、作品の冒頭でトニーのやっていた実験を思い出して欲しいと思います。
それが結局ラストの決め台詞につながり、破壊された自宅の中からドライバーを見つけて微笑むトニーが全てを物語っています。
余談ながら、この時にしっかりと壊れた「不器用くん」を回収していたのも嬉しいです。
あと絶対にエンド・ロールが終わるまでの退席は厳禁です。
コレ、結局『アベンジャーズ2』につながる唯一のネタふりが登場します(笑)。
って言うか、この2人は何だかんだ言って仲良しであるのを再認識しました。
もう『2』の悪夢を忘れられます。
あの『1』に匹敵する、シリーズの最後を飾るに相応しい『3』と言う傑作が登場したのだから。
「私こそがアイアンマンだ。」
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