こないだ深夜に録画したの観ました。
昨夜は『僕の彼女はサイボーグ』のアタマのところをちょび観たけど、
テレビの映画はCMが多くて^^;
『4分間のピアニスト』 2006年ドイツ制作
クリス・クラウス監督
夜明けの刑務所。
ジェニーは同室人が首を吊っているのに一瞬驚きますが、
少し落ち着くと、死者のポケットからタバコを取り出します。
ピアノを弾く以外は何事にも無関心なジェニー。
彼女は嫌悪といじめの的となります。
老ピアノ教師トラウデ・クリューガーはジェニーの才能に気づき、
コンクールに出るという条件でピアノを教えます・・
触れれば噛み付く!という感じのジェニー。
でもピアノは弾きたかったんですね。
ピアノを弾かせる為だけに彼女を育てた養父に、
そこだけは感謝するかな。
野性の獣みたいなジェニー。
その彼女にピアノを教えるクリューガーも頑固な変わり者。
そんなふたりが少しずつ打ち解けてくるシーンには、
つかの間ほっとします。
ジェニーも段々コンクールに前向きになってきたかなぁという頃。
彼女が以前にとんでもない暴力を振るって大怪我をさせた看守が復帰し、
状況がどんどん悪化してゆきます。
自業自得なんだけど、
ジェニーはそれでもずい分耐えました。
たぶん今までこんなに我慢した事ないくらいに。
とうとうその均衡が崩れた時の悲しさったら・・
フラッシュバックで予想されるクリューガーの過去。
ジェニーの誤解を解いてコンクール会場へやって来たふたり。
演奏は出来るのか・・?!
ハラハラします。
が、
タイトル通りジェニーは「4分間」の演奏を終えます。
その演奏を聴きながら、
お酒を飲まないクリューガーが赤ワインを選んでごくごく。
そして、
ジェニーが演奏を終えると、小さなキスを送ったように見えます。
それを受けたジェニーの笑顔。
スポットライトを浴びた彼女の顔と広げた両の手は白く浮き上がり・・
クリューガーの執念が凄かった。
別れのシーンかと思ったのに、
ピアノが通り過ぎた後ジェニーが消えていて驚きました。
その年になってどうしてそこまでやるのかと思ったりもしたけど、
その年だからこそ成し遂げたかったのかも。
これはジェニーの為でもあり、自分の為。
愛していた人への思いをここに集結させたのかも。
刹那的なラストにも見えたけど、
建設的ではなかったにせよ、無駄だったとは思いたくないです。
通してみると、
ジェニーは周りが言う程極悪な人間じゃないと思います。
言い訳しないし、(しても無駄と思っているのかもしれない)
どうしようもない男かしれないけど人を愛し、
彼の子を生み愛しみたかった。
巡り合わせが厳し過ぎたのかも。
愛情の欠如、無関心が元凶なのか。
というなら、
クリューガーのミュッツェへの仕打ちだってそのひとつかも。
音楽を愛し、クリューガーをほとんど崇拝している彼を、
もう少し認めてあげたら、
彼の娘にピアノの手ほどきをしてあげたら、
ジェニーにもあれだけ辛く当たらなかったんじゃないかと・・
自由を持っている私達は、
才能を持っていても自由を許されない彼女より、
為すべき事があるはず。
なのかな?
なんても思いました。
ネタバレ追記、以下反転↓
ジェニーの最後の演奏。
クライマックス。
それはクリューガーの望んだような演奏ではありませんでした。
ジェニーにとってはこれが最後になるだろう演奏。
表現出来る技術はあっても、押し付けのシューマンなぞ弾けません。
あれは彼女の魂の叫び。
誰にも消せない生きた証。
「どう?これが私なのよ!」
クラシックしか美と認めないクリューガーでしたが、
お互いの全てをぶつけさらけ出し、
誰よりジェニーを理解したクリューガーには、
認めざるを得ない演奏だったという事なのでしょうか?
お酒は飲まないクリューガーがワインを飲み
誰の前だろうとお辞儀はしないと言ったジェニーが
観客の前で精一杯の優雅なお辞儀をしてみせた
見事なラストでした・・
しかし、弦を指で触ったら錆びないだろうかとか、
あんなに叩いたらすぐ調律が必要なんじゃないかとか、
ちっちゃいコトを気にしてた私デシタ^^;
昨夜は『僕の彼女はサイボーグ』のアタマのところをちょび観たけど、
テレビの映画はCMが多くて^^;
『4分間のピアニスト』 2006年ドイツ制作
クリス・クラウス監督
夜明けの刑務所。
ジェニーは同室人が首を吊っているのに一瞬驚きますが、
少し落ち着くと、死者のポケットからタバコを取り出します。
ピアノを弾く以外は何事にも無関心なジェニー。
彼女は嫌悪といじめの的となります。
老ピアノ教師トラウデ・クリューガーはジェニーの才能に気づき、
コンクールに出るという条件でピアノを教えます・・
触れれば噛み付く!という感じのジェニー。
でもピアノは弾きたかったんですね。
ピアノを弾かせる為だけに彼女を育てた養父に、
そこだけは感謝するかな。
野性の獣みたいなジェニー。
その彼女にピアノを教えるクリューガーも頑固な変わり者。
そんなふたりが少しずつ打ち解けてくるシーンには、
つかの間ほっとします。
ジェニーも段々コンクールに前向きになってきたかなぁという頃。
彼女が以前にとんでもない暴力を振るって大怪我をさせた看守が復帰し、
状況がどんどん悪化してゆきます。
自業自得なんだけど、
ジェニーはそれでもずい分耐えました。
たぶん今までこんなに我慢した事ないくらいに。
とうとうその均衡が崩れた時の悲しさったら・・
フラッシュバックで予想されるクリューガーの過去。
ジェニーの誤解を解いてコンクール会場へやって来たふたり。
演奏は出来るのか・・?!
ハラハラします。
が、
タイトル通りジェニーは「4分間」の演奏を終えます。
その演奏を聴きながら、
お酒を飲まないクリューガーが赤ワインを選んでごくごく。
そして、
ジェニーが演奏を終えると、小さなキスを送ったように見えます。
それを受けたジェニーの笑顔。
スポットライトを浴びた彼女の顔と広げた両の手は白く浮き上がり・・
クリューガーの執念が凄かった。
別れのシーンかと思ったのに、
ピアノが通り過ぎた後ジェニーが消えていて驚きました。
その年になってどうしてそこまでやるのかと思ったりもしたけど、
その年だからこそ成し遂げたかったのかも。
これはジェニーの為でもあり、自分の為。
愛していた人への思いをここに集結させたのかも。
刹那的なラストにも見えたけど、
建設的ではなかったにせよ、無駄だったとは思いたくないです。
通してみると、
ジェニーは周りが言う程極悪な人間じゃないと思います。
言い訳しないし、(しても無駄と思っているのかもしれない)
どうしようもない男かしれないけど人を愛し、
彼の子を生み愛しみたかった。
巡り合わせが厳し過ぎたのかも。
愛情の欠如、無関心が元凶なのか。
というなら、
クリューガーのミュッツェへの仕打ちだってそのひとつかも。
音楽を愛し、クリューガーをほとんど崇拝している彼を、
もう少し認めてあげたら、
彼の娘にピアノの手ほどきをしてあげたら、
ジェニーにもあれだけ辛く当たらなかったんじゃないかと・・
自由を持っている私達は、
才能を持っていても自由を許されない彼女より、
為すべき事があるはず。
なのかな?
なんても思いました。
ネタバレ追記、以下反転↓
ジェニーの最後の演奏。
クライマックス。
それはクリューガーの望んだような演奏ではありませんでした。
ジェニーにとってはこれが最後になるだろう演奏。
表現出来る技術はあっても、押し付けのシューマンなぞ弾けません。
あれは彼女の魂の叫び。
誰にも消せない生きた証。
「どう?これが私なのよ!」
クラシックしか美と認めないクリューガーでしたが、
お互いの全てをぶつけさらけ出し、
誰よりジェニーを理解したクリューガーには、
認めざるを得ない演奏だったという事なのでしょうか?
お酒は飲まないクリューガーがワインを飲み
誰の前だろうとお辞儀はしないと言ったジェニーが
観客の前で精一杯の優雅なお辞儀をしてみせた
見事なラストでした・・
しかし、弦を指で触ったら錆びないだろうかとか、
あんなに叩いたらすぐ調律が必要なんじゃないかとか、
ちっちゃいコトを気にしてた私デシタ^^;