学生演劇では登場人物も多く、学生運動とはいえ、青春の虚像・実像をテーマとする劇なので上演しやすいんだろうと思う。50年ほど前の若者をストレートに理解するには今の学生はマシュマロ過ぎるが、それでも自分と同年代の若者の生き方には興味があるのだろうと思う。
年齢の幅がある配役なのに、同一年齢の俳優が取り組む、そのギャップはそのうち気にならなくなる。俳優たちは無理に白髪にすることもなく年配者になり切って . . . 本文を読む
青春とはなんて、もう気恥ずかしくて言うことがおこがましくなって来てはいるが、それでもこの映画はまさしく現代の青春を見事切り取ることに成功している。
男2人に女1人で紡ぎ合うあの世界は、まさしく青春の真っただ中にいる者たちだけが受容することのできる甘美でしかし暗鬱な時間の積み重ねである。今まで、数々の名画の題材になった所以でもある。
函館という暗い町並みが彼らの心象風景を表わしている。どこか置い . . . 本文を読む