かの有名なベッソンの初期の傑作と誉れ高い映画を初めて見る。最近の彼の、流したような作品群に見飽きた僕はこの作品の「青春の鎮魂歌」に驚き、その若き遠吠えのするような灼熱の熱き想いに息をのむ。
子供時代の父との哀切な別れ。そして成長するも仕草がまるでイルカのような少年そのもののジャック。無理に微笑んでいるような表情はイルカそのものだ。考えたらジャックは人間として描かれていない。父親を助けに来なかった . . . 本文を読む
平面の舞台設定。そして観客席にもポツンポツンと演劇者の座る席が用意してある。観客はそれぞれ4,5メートルの幅の通路のような舞台を交互に目を合わせる。そしてその通路には一筋のテープが長い直線を描いている。
俳優のセリフのほかにもプロジェクターで映された文字が時々出てくる。俳優のセリフとともにその字幕を読んでいるとワンテンポ遅れそうになるので、なるべく字幕はさっと見るだけにする。
ある女の一生とい . . . 本文を読む