だからちがうんだってば.

ブログ人から引っ越しました

解けないわけだ.

2006-10-30 20:21:14 | 生活
労働所得がもたらす課税の歪みを測ってみましょう,というのをしみじみ続けているわけですが,労働供給が賃金に影響を受ける,というときには,extensive marginとintensive marginというのがあって,それが重要ですよ,というのはなんだかコンセンサスがあるようなのですよ.労働供給ゼロのところで供給関数がジャンプするわけですが,原因としては労働供給に伴う固定費用の存在というのが考えられるところで,では固定費用も明示的に考えて推定しましょう,というのも行われてきたわけです.線形の労働供給関数を設定して,固定費用を入れてやると,場合分けがやたら多くなるのですがそこらへんがまんすればなんとかなるでしょー,と思っていたら,そういうことをやってる論文のなかに「ここの式にはclosed formの解が存在しないので数値計算が必要だ」と書いてあって,「いやまあ計算がめんどうなのはStataくんがやってくれるし.ってか,closed formの解は存在するんじゃ?」とか思っていたところ,ぼくの勘違いでやっぱりclosed formで書けないことがわかりました.うーん.こりゃいかん.どうしよう.やっぱりStataくんだけで実証しようと思ったのが間違いだったのかなあ.

ということで,大幅な路線変更が必要かもー,と悩んでいるところですが,ええっと授業の準備もあるんじゃなかったっけ?

Bourguignon, Francois and Thierry Magnac. 1990. Labor supply and taxation in France. Journal of Human Resources 25, 358-389.
van Soest, Arthur. 1995. Structural models of family labor supply: A discrete choice approach. Journal of Human Resources 30, 63-88.


12人の優しい日本人

2006-10-29 00:28:00 | 生活

車もかえっていたので,DVDを借りに行って「12人の優しい日本人」を見ました.元ネタはいわずと知れた「12人の怒れる男」で,脚本は三谷幸喜です.場所は陪審員が話し合いをしている部屋から動かないので,シチュエーションコメディというやつなんでしょうか,舞台向けの設定みたいです.日本にも裁判員制度が導入されることになっていますが,たしかに日本人が12人も集まるとこうなっちゃうかもしれないなあ,と思わせるものがあります.商品の感想を言い合うんだかなんだかのバイトを昔したことがありますが,そのときの風景も思い出されて,大丈夫かなあ裁判員制度と思ったり,思わなかったり.


今週

2006-10-27 23:24:00 | 生活

学会が終わってセミナーやって研修やって,という僕としてはイベント盛りだくさんの1週間でしたが,合い間では以前やった翻訳の確認をしてました.他人の翻訳に文句をつけるつもりはないんですけどね,訳し飛ばしとか,関係代名詞で導かれる形容詞節の勘違いとか,定訳を無視するとか,句読点の打ち方が変だとか,あんまり多いと直したくなりますね.自分の名前も出るかもしれないわけだし(出ないかもしれない).

……自分の英語もそうなんだろうなあ,と思うと,うかつなことはいえませんが.あは.


研修

2006-10-26 11:18:00 | 生活

実は先週からの引き続いた案件で,西武線を乗り継いで入間市まで某研修のお手伝いに行ってきました.課題を与えておいたものを班別に検討してもらっていたのを発表してもらってコメントする,というものだったのですが,さすがに8つも話を聞くとけっこうぐったりします.でも僕でもお役に立てるんだったらなんでもしますがな.いやほんとに.


セミナー

2006-10-24 11:12:00 | 生活

大岡山の大学で……ということは,あの尊敬する後輩Sくんの住んでいるすぐ近くの大学ですが,そこのセミナに呼ばれたのででかけてきました.発表論文は去年の財政学会,今年のIIPFで発表したものを修正したものでした.テーマとしては「ええまあそういうことも考えたほうがいいよねえ」という感じの論文で,「おっ,そりゃおもしろいね」という感じのもんではないとおもうのですが……とか書くと共著者に申し訳ないですが,えーっとたぶんそういう感じなんじゃないかと.社会工学という理系に位置づけられる大学の学生さんにはどうだったんでしょうか.結論はまあ普通だし.

で,セミナーのあとはちゃんと飲み会に行きました.声をかけてくださったK先生をはじめとして,実証のT先生とか環境のH先生とか,フレンドリーで雰囲気がすてきな飲み会でした.人数が少ないほうが結束が固くなったりするんでしょうか.どうなのかなあ.しかしあんまり楽しすぎて泡盛を飲みすぎたような気がします.うう.


日本経済学会2日目

2006-10-22 11:02:00 | 生活

朝は「住環境と経済活動」のセッションに行ってみました.公共政策が住環境に影響を与え,住環境によっては移住などが起きるのではないか,というのが地方財政や都市経済学ではときどき言われることなので,それに関する実証研究があるかなあと思いましたが,やっぱし(?)やってるひとはいるのであるなあ,ということでした.おしゃれなサバイバル分析なんかも久しぶりに見ました.ううむ.

そのセッションで見つけた美人さん2人(←こう言えと言われた)と昼ごはんを食べて,石川賞講演を聞いて,ぼやーっとしていたら,イギリスとアメリカへの逃亡生活を終えて神戸に帰ってきたUくんに会ったので,同級生のTくんたちとともにどうでもいい話をして時間をすごしました.みんながんばってるなー.どうでもいい話といえば,阪大にうつったOさんからは衝撃的な話を聞いてしまいました.怖い話もあるものですなあ.

最後のセッション「公共投資と地域」に行きました.佐藤先生の発表に佐藤先生がコメントした論文というのが,簡単なわりにおもしろかったとおもいます.ええっと,ほかの3本もそれぞれに興味深いものでした.公共投資とrent-seekingなんていい話ですね.

帰りは自由席で帰ってきましたが,東京に着いたら常磐線が止まってました.なんてこったい.うーんしかし,日本経済学会に行くと,論文が書けそうな気はしないですねえ.うーん.


日本経済学会1日目

2006-10-21 10:47:00 | 生活

大阪市立大学というのは南のほうにあるので,京橋で沖縄のほうの先生と待ち合わせて,電車で移動してみました.いきなりちょっと間違えたりしましたが,ええもうそんなのは問題ではありません.医療か学校教育かで少し迷ったのですが,発表者の名前をしげしげとみて学校教育に行ってみました.発表者も討論者も素敵な人が勢ぞろいで,非常に興味深かったです.座長がちょっと遅刻するくらいはご愛嬌ということで.しかしみなさんいろんなところからデータを引っ張ってくるものですなあと感心しました.

招待講演はどれもわからないだろうとおもって,ご飯を食べてから会長講演を聴きに行きました.ボラティリティなんて定義からして知らなかったんですが,話の位置づけくらいは感じ取れたかなあと思います.そのあとのパネル討論「マクロ経済学は「失われた10年」から何を学んだか」は,H先生が相変わらず飄々としているのと,塩路先生大活躍,ということのようでした.Braun-Waki論文が褒められてましたが,これですかね.あれ?このコンファレンスには討論者で行ってきたような.

そのあとが自分たちの論文の発表でしたが,立正大学の山田先生がいらっしゃってるとは.いやまあ,Auerbach-Kotlikoffタイプの分析はもうダメなんでしょうねえ.しかしBewley-Aiyagariタイプのは計算が面倒だしなあー.

と,いうわけで,夜は大阪の電力会社の友人たちとどうでもいいはなしをしながら焼酎を飲んで魚を食べました.うまかったです.楽しかったし.


日本経済学会0日目

2006-10-20 10:15:00 | 生活

大阪市立大学で日本経済学会があるので,白金の授業が終わってから新幹線で大阪に移動しました.白金からどうやって移動しようか悩んでいたのですが,じつは都営バスが非常に便利でした.しりませんでしたー.京橋の宿についたのはもう日付も変わろうかという時間帯だったので,パックで取ったとはいえなかなかおしゃれでびっくりしつつ,あっさり寝てしまいました.


サマリア人

2006-10-18 22:14:44 | 生活

「サマリア人」といえば,公共経済関係者は「サマリア人のジレンマ Samaritan’s Dilemma」を思い出し,「放蕩息子 Rotten-Kid の喩え」とどうちがうんだっけ,と思うところかと思うのですが,世の中には「良きサマリア人法 Good Samaritan Laws」というのがあるそうです.これは,「窮地の人を救うために善意の行動をとった場合、過失責任は問われないという趣旨の法律」だそうで,アメリカにはあるけれども日本にはなくて,日本のお医者さんは導入したほうがいいんじゃないかと思ってるものだそうです(論文).お医者さんもわざわざリスクはとらないと思うので,あったほうがいいような気はしますが,現行法制で可能ならわざわざ,というところでもあります.しかしまたお医者さん関係で事故/事件があったようで,医療関係者の感想とマスコミ報道の差異には愕然としますね.

しかしそれにしても,聖書のたとえ話で出てくるサマリア人は,事前の約束や期待を破ったわけでもないし,過失を犯したわけでもないのに,なんでこんなに名前を使われちゃうんでしょうかねえ?