だからちがうんだってば.

ブログ人から引っ越しました

質問コーナー!

2007-01-31 21:11:00 | 生活

冬学期の授業も最後だったので,CBAの話を用意しつつ,受講生から質問を募ったのですが,教科書に……というよりおそらくは経済学という学問体系に対してえらくご不満な受講生がいらして,おろおろしてしまいました.公共経済学という実学的な分野であっても(とは限らんですが),どうしてもモデルを組んで解くというのが授業のベースになってしまうので,期待を持ってるひとにはがっかりなんだろうなあと思います.ええまあよくある批判ですが,じっさい授業中にさらっと応えられないとなるとがっかりしますよねえ.

午後は霞ヶ関でミニコンファレンス.あんまりウケない論文だろうなあとおもったらやっぱりそうでした.うじうじとリバイスしようかなー.


ミクロとマクロのギャップ(医療編)

2007-01-28 14:26:00 | 生活

なんだか朝から研究会で早稲田.今日はM先輩が「生命の価値と医療費支出の増大」という論文を発表してくださいました.これは,健康資本が寿命を延ばして割引率を上げることで効用が増加するという設定をおいてみると,医療費支出が上級財になりますという理論と,それをカリブレートしてシミュレートしましたという実証からなる論文でした.QJEに出るほどの論文ですし,「いやいやそりゃまた」というところではあるのですが,「寿命が医療費支出によって伸びる」という仮定(論文9式),ヘンじゃないかという話でひと盛り上がり.健康状態のよくない(よって寿命の短い)人の医療費が高いということならわかりますが,医療費を使ったからといってそうそう寿命が伸びるものかしら.日本の平均寿命が戦後伸びてきたのは知られていますが,その原因は医療というよりは栄養状態や上下水道といった公衆衛生の環境整備によって乳幼児死亡率が減少したことが大きいのであって,医療費の伸びという現象とは直接には関係ないんじゃないでしょうか.沖縄の平均余命も下がりつつあるみたいですし(食生活の変化による?).

マクロのレベルで見ると,GDPが増えるにしたがって医療費支出が伸びるというのは観察される事実で,Gerdtham and Lothgren (2000) は共和分関係を検出しています.このような「医療は奢侈財か?」という先行研究としては,Hansen and King(1996, JHE),Blomqvist and Carter(1997, JHE),Roberts(1998, Applied EL),McCoskey and Selden(1998, JHE)があるらしいのですが,それとはべつに,マイクロデータを使った「医療需要の弾力性」というのもよく測られるところです.容易に想像されるように,マイクロデータで測った医療消費の所得弾力性はゼロに近いです.金持ちのほうが医療費を使うというわけじゃないですね.このようなミクロとマクロのギャップについてはあんまり説明されることがないみたいです.価格弾力性・所得弾力性が低く,「必需財」に近い食料については,こういう関係は見てとれないわけですから,ここになんらかのメカニズムがあるはずで,えーっと,医師会の政治力ですか,と思わないでもないですが,それを言うならJAだってただならぬ政治力を持ってそうですし.となるとやっぱり情報の非対称性ですかねー.でもそれならマイクロデータでも所得が高いほうが医療費を消費してそうだし.ということで,ここらへんのミクロとマクロのギャップを埋める理論論文が待たれるところなのでありますよ.横断面マイクロデータでは所得と医療消費にはあんまり関係がないのに,時系列マクロデータでは所得と医療消費には共和分関係(医療費のGDPシェアは増加傾向にあったりする)というのを説明してくれるはなし,ないですかねえ?

たとえば,ここにあるように,医療費高騰の原因としては医療技術の高度化(高額化?)が大きそうなので,マクロの「奢侈財」現象をそこから説明できそうな気がしないではないですが,医療技術の高額化ではマクロデータで奢侈財となるとは限らないので,各国で頑健に観測される現象の説明にはならないんじゃないかなあ,と思ったりします.これを書いた人はたぶん近くにいるんだろうなあとは思うけど.

Hall, Robert E. and Charles I. Jones. 2006. The value of life and the rise in health spending. Forthcoming in Quarterly Journal of Economics [NBER WP] [pdf]
Gerdtham, Ulf-G. and Mickael Löthgren. 2000. On stationarity and cointegration of international health expenditure and GDP. Journal of Health Economics 19(4), 461-475. [ScienceDirect]


施設部

2007-01-27 14:43:00 | 生活

初稿締め切りが来ていたのですでに提出した論文についていろいろ考えていたところ,「じつは技官ってすごいんじゃないか」ということに思い当たり,技官の論文とか本とか読んでみました.「縦一系列」とか「独立王国」とかおどろおどろしい(?)単語が出てくる素敵な世界が展開しているわけですが,個人的に身近で(?)びっくりしたのは文部科学省の技官というやつです.院生時代に,工学部の建物が改築されていたんですが,これが,もとの古い建物を丸ごと囲うような形での改築で,「それならいっそ解体して建て直せばいいのに」と思っていたところ,なんでも「解体→新築だと予算が取りにくいけど,これなら改築ですむので予算が取りやすい」とかいう噂を聞き,なんじゃいなそりゃ,と思っていたのですが,そうかー,文科技官のせいですか(ちがう).

それはそれとしても,文科省の技官さんたちは,各国立大学の施設部と,本省官房文教施設部のあいだを異動しながらキャリアを積んでいくんだそうですよ.ほほう.国立大学の施設環境がよろしくないというのは時々聞かれますが,ええっと,そこらへんもネックなんですかね.技官の専門知識とかいうやつで.

専門知識を持つ技官と,じぇねらりすとしての事務官の共存という話は,たぶん公共選択論や行政学で言われるところの,専門知識を持つ官僚組織と,選挙に通りたい議員という図式とパラレルじゃないかと思うんですが,そういうふうにプレーヤーの名前だけ変えて論文かけたりしないかなあ.しないか.どうでしょう>後輩Sくん

西川伸一.2002.
官僚技官―霞が関の隠れたパワー
五月書房
技術官僚―その権力と病理 新藤宗幸.2002.技術官僚―その権力と病理
岩波新書

藤田由紀子.2002-2003.日本の技官制度(1)-(3).季刊行政管理研究99, pp.30-41, 100, pp.13-35, 101, pp.38-54.


納豆が流行ってたんですか!

2007-01-23 11:05:17 | 生活

すでに過去形っつうのも,あやしうこそものぐるほしけれ,というところですが,かの「真ん中」でぐったりしたうえ実質3コマ出てさらにぐったりしたので昨日はとっとと帰って「報道ステーション」を見ていたわけですが,今回の騒動に巻き込まれた納豆屋さんがじつはかえって赤字という話をしてました.需要が増えて(選好の変化ですか)増産体制に入るために,バイトを雇おうとしたけど足りず,「繁忙期に来てもらう大学生がいたんですが…」という話をしてらっしゃったのですが,ええと,納豆生産の繁忙期ってなんだ?というのがちょと気になりました.大豆のシーズンの後ってことなんでしょうか? ぼくは納豆は食べない主義(?)なのでべつにどっちでもいいんですが,しかしなんていうか,たまに見ると報すてのコメンテータというのはびっくりするくらい意味のあることを言いませんなあ.キャスターの言ったことを表現を変えて繰り返してるように見えたんですが,ぼくが眠かったからかもしれません.それとも,眠い視聴者向けに同じことを繰り返してくれてるんでしょうか.ええまあしかし,テレビ朝日に言われたくないよなあ,と思った人もいたのではないかと.いないかもしれませんが.

不二家の話も出てましたが,「材料の期限を確認しようとすると,「ミルキー!?」と止められたんだろうか」とか,「不二家の社長がお詫びで「ぺこちゃん」」とか,どうでもいいフレーズが頭の中をめぐって止まりませんでした.ミルキー好きだったんだけどなあ.


生産・効用の単位

2007-01-22 11:53:00 | 生活

オフィスアワーというのを設定はしているのですが,いままでほとんど学生が来ない(試験直前を除く)ので,のほほんとしていたら,聴講している学生がやってきて「生産関数や効用関数の左辺と右辺の単位が合わないのはおかしいと思う」と自説を展開しはじめました.ああ,序数効用と基数効用の話だなあと思って西村和雄先生のミクロ経済学の最初のほうを読んだらいいのじゃないかとおもったのですが,生産関数のほうから納得していない様子.こりゃ,関数の概念が分かってないなあと思っていたら,そもそも経済学という学問は……,とか,効用関数の次元の話は基礎の基礎だから最初に教えないのはおかしい,とか言い始めました.いやそれだったら経済学は心理学から始めねばならず,となると認知ナントカ学とかを含む生物学をやらねばならず,そうすると化学・物理学もやらねばならず,結局,ミクロ経済学の最初の授業は素粒子の話か?とか突っ込みたくなるのを必死に押さえ,ニコヤカに「ああそうかもしれませんねえ」とごまかしてお引取りいただきました.定番のMas-Colell, Whinston and GreenのMicroeconomic Theoryの最初のほうを読んでいただくことにしようかと思ったりしたんですが(ほっといたらHicksから読みかねない勢いでした),あらもうどうしたものか.

読んでる人のお知恵を拝借したいです.はい.


極端な話.

2007-01-17 16:31:23 | 生活

いやーん.アクセスが急増してびっくり.あらまあどうしましょおろおろ,ということで内容には触れないように.うまいね(←うまくない).

さて,来年度のことをいうと鬼が笑うというわけではないですが,来年度の前期は今年度とちょこっとカバーする範囲が変わることもあって,導入部分を考え直したほうがいいかなあと思いつつ,見つけた論文を読んでみました.このジャーナルの論文はたぶん読んでも理解できなさそうなのですが,このイントロダクションはなかなかに興味深い.経済理論と計量経済の……とかくと,計量経済は経済理論じゃないように響くですがまあいいや……美しい融合は最近ではなかなか難しいであるよねえという話.マクロで見れば,確率的一般均衡モデル(SDGE)でカリブレーション・シミュレーションが使われる一方,VARも盛んに用いられています.ミクロで見れば,Rustなどに代表される(たぶん)ミクロ構造推定が精緻化されていく一方で,プログラム評価のほうでは恣意的な仮定をどんどこ落とす推定方法が開発されています.このような「dichotomy」があるなかで,理論と統計のインターフェイスをどう考えるんでしょうねえ,てなことが書いてあります.なるほどそうだったのか.

中途半端な応用計量屋としては,どれもちょっとずつ勉強して「?」とか思うしかないんでしょうけど.ううむ.

Aliprantis, Charalambos D., William A. Barnett, Bernard Cornet and Steven Durlauf. 2007. Special issue editors' introduction: The interface between econometrics and economic theory. Journal of Econometrics 136(2), 325-329. [ScienceDirect]


癌の村

2007-01-13 15:05:27 | 生活
尊敬するN先生のご紹介(?)でテレビ東京の「癌の村の叫び」というドキュメンタリを見ました.中国では水質汚染・大気汚染がひどい,というのはよく知られた話(こことかこことか.)ですが,癌の村といわれるまでになっているとは.見ていると,汚染源の工場に「総合保護環境」という簡体字の看板が出ていて,かなりシュールな感じです.その土地で作った野菜がなかなか売れなくて困っている,という話もあるのですが,だからといってほかの産地の野菜と混ぜて売っちゃうというのはどうなんでしょうか.さすがに諸侯国家というところです.中央政府の規制を地方政府にどうやって守らせるか,という話ではあるんですが,いまのところモニタリングコストがたぶん禁止的に高いのであろうなあと思われるところです.その原因は知識の格差でもあるし,それが教育を通じて拡大再生産されている(貧乏な村の人は学校に行けない)となると,話はややこしさを増すところです.「国土の均衡ある発展」を掲げ,公害の問題も抱えてきた日本の経験が活かせるようにするというのは,やっぱり社会科学系の研究者のやるべきことかもしれません.

ということで,尊敬する後輩Sくんお勧めの「医学者は公害事件で何をしてきたのか」を読み終えました.水俣病が食中毒事件としての一般の手続きで処理されず,その不適切な処理を学者たちが正当化し,またそれを種に研究費を受け取ってきた,という告発本的な本です.疫学的になっちゃない,という点はそれはそれで説得的でなかなかおもしろいですが,審議会を潰して公開の会議を……というあたりはさすがにちょっとナイーブじゃないかと思ったりします.「審議会なくして行政が責任持て」というところなんですが,どうみても中央省庁にはそれに相当する技能がなく,そのためにさまざまな研究所を擁し,曲がりなりにも「専門家」の意見を取り入れる仕組みを作っているわけなので,代替案としてはちょと弱いのではないかと思います.研究者の側の意識の持ちようの問題のような気もしますねえ.どうなんでしょうか.他方で,官僚側の人事・ 研修育成の問題も絡むわけですし.その点については疫学者は専門でないよなあ,と思ったり.僕も専門じゃありませんが.

医学者は公害事件で何をしてきたのか津田敏秀. 2004.
医学者は公害事件で何をしてきたのか
岩波書店

夜のイベント

2007-01-12 16:30:00 | 生活

授業の準備で1週間使ったわけですが,今週で非常勤先の講義はオシマイ.リストラの一環に当たったので,この非常勤先に行くのも今日でオシマイ.受講生はともかく(?),キャンパス内には綺麗な女子学生が多くて行くのが楽しみだった(?)のでちょっと残念(え?).非常勤の夜間の講義が終わったあと,神田で医療経済のセミナーに出ました.risk adjustmentによる病院の質の検証の話とbivariate probitの話だったんですが,ええっと,bivariate probitというのは,Amemiya先生の本に載ってる話じゃないんですかしら.2変数正規分布を仮定した最尤法じゃなくてもっとIVっぽいということなんでしょうかねえ.病院の質のほうも,HMOとかで通える病院が指定されてるとなると,検証結果を新聞とかで広告することにどういう意味があるんでしょうか.日本だとフリーアクセスだから影響するかもしれないですけど.そういえば,病院選択の論文,いかにも筋が悪いのでちょっとナントカしたいなあ.

SさんとMさんに久しぶりに会いましたが,えーっと,お二人とも相変わらずお美しくて何より.はい.

「改革」のための医療経済学 兪炳匡.2006.
「改革」のための医療経済学
メディカ出版

ニセ科学(続きの続き)

2007-01-11 16:12:00 | 生活

年末にこんなことを書いたなあと思っていたら,LazyZooさんのところで僕が思ってたようなことがちゃんと書いてあって,書いた本人がそれに過敏に反応,ということになってました.こういうのを「釣られる」っていうんですかね.

もとの菊池誠先生の話のどの部分を重視するかという話にもなるんですが,こと「水伝」については「とんでもないことが主張されている」「とんでもない「科学」が道徳のために(善意から)とはいえ教育や躾に使われている」「とんでもない「科学」は分かりやすいが科学的でない」というあたりがポイントではないかと思います.在野のエコノミストがきらいな人にとって見れば,「おおこれこそ」といって食いつくところなんですが,LazyZooさんが嫌悪感を覚えたのはたぶん,「とんでもないことを「とんでもないこと」と批判できるのかコラ」という点ではないかと思います.本人知らないんで違うかもしれませんか.「批判できんのかコラ」というのは,ひとつには「テメエに言われたくない」というのと「意外にトンデモじゃないかもしれない」という2点があるのではないかと思われます.違うかもしれませんが.

菊池先生が「検証をめぐるあれこれ」というところに書いておられるように,「僕らは「とんでもなさ」の度合いをきちんと考えなくてはなりません。」その点では,社会科学分野についてみれば,明らかに「とんでもない」というのは意外と難しく,また反証実験もなかなか難しいです.であれば,「とんでもなさ」を批判するのも難しいはずです.その批判をあっさり行うというのは逆に,批判者そのものが「とんでもない」のではないかとの疑惑につながりかねません.というようなことを考えてみると,「水伝」の話が社会科学分野の話につながる部分があるにしても,語句を入れ替えたパロディくらいで伝えられるものではないよなあと思います.嫌悪感の原因もそこにあるのではないかしら.

ここらへんについては,「とりあえず自分の知っている話をベースに政策決定をせねばならん」という実務家と,「わかってないんだったらちゃんと調べんとあかん」という研究者の立場の時間的制約の差(欲求の差?)があるのではないかなあと思います.ぼくが見た感じでは,研究者の側は実務家の制約に同情的であるのに対して(同情の度合いが強い人は,弱い人からは「御用学者」に見える),実務家の側は研究者の欲求へそれほどには同情的でないような気がします.それが「専門性の軽視」に見えるのでしょう.じゃあ人事交流,というのもありですけど,研究者側からみれば過去の蓄積を十分に修得する前から実務家に近づくのが危うさをはらむのは無理からぬことかもしれません.過去の蓄積の修得,というのは,博士号をとったくらいでは無理なわけですし.えーっと,僕個人の話はおいといてください.

いやしかし,「啓蒙活動なるもの」を止めろと言われたとまで拡大解釈して勝手に怒るというのは,どうなんですかね.勘違いして怒ってキレてるようにしか読めないですけど.困ると「経済学の素人」を強調するのもなあ,と思うんですが,まあ自発的なブログなんでそこらへんは読み手の責任なんでしょうな.

えー,というか,僕の専門領域についてみると,「今の院生レベルから引き抜」かれる人がちょいちょいいる(引き抜かれる,というほどではない.しかも他人事ではない)分野なのですが,そのぶんいろいろ悩みも多いのではないかなあと思ったり.します(学術論文を書けないとか(え?)).学問の特性上,学者・研究者が啓蒙なるものに勤めればすぐに変わるってもんじゃないよねえ.メンタリティは変わりにくいわけだし.

いやはや難しい話で.


狂言

2007-01-07 21:48:07 | 生活

070107_16470001 狂言を見に国立能楽堂へ行きました.国立能楽堂っていうと半蔵門の近くだったっけなあとおもったら,実は千駄ヶ谷駅の近くでした.半蔵門の近くにあるのは国立劇場ですね.さて,千駄ヶ谷は中央線の快速は停車しないのですが,新宿から各停に乗っていたら千駄ヶ谷に着く直前に近くのおばさん方の集団が「あらあらきょうは千駄ヶ谷でしたっけ.次かと思いました.習慣って怖いですね」とおっしゃっていて,その次って信濃町かあ,といろいろ考えてしまいました.

それはともかく,今回の狂言は野村万作の狂言18選の第1回ということで,予想通り,おばあさんおばさんたちが,なかには着物をお召しになって,多くお越しになられておりました.ここらへんが野村萬斎との違いであろうかなあとおもいます.萬斎も出演するんですが.狂言の演目は「二人袴」「靱猿」 ということで,靱猿では猿役の野村裕基くんがかわいらしいよねえ,という話なんですがそれはそれとして,ぼくの隣の席に座ったおばさん(おねえさん)が熱心なファンらしく,そのため,やや引いて見てしまいました.野村万作が登場すると「素敵……」とつぶやき,かなり早い段階で肩を震わせて笑い出し,終演後は「出待ちしようかしら」という方だったのですよ.いやいやなんと申し上げてよいやら.乙女ロードの和風版か?と思ったり思わなかったり.いやまあいいんですけど.そんなこともありつつ,狂言は狂言でおもしろかったのでよろしかったです.「二人袴」なんて,ちょっとテンポを上げたら現代コントにアレンジできるとおもうんですが,そういうことやるお笑い芸人とかいないんですかねえ.070107_16490002