多国籍企業の立地選択に限界税率がどれくらい影響するのか(立地には平均税率,規模には限界税率,というのが標準的な考え方でしょう),影響するとして平均税率を他国と比べるとどうなのか,雇用などへの影響をどうみるかとか,落っこちている視点は多々あるのですが,ときどきいい点を指摘するところがいいなあ,と思います.政権を任せたいかどうかは別問題ですけど.
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空から見たオーロラがきれいだ,というのはときどき聞く話ですが,ISSからオーロラの写真が撮れたそうで.このニュース,夜のニュースしょーでもやってて,そのときはこのオーロラの帯が「赤道の南にかかっているそうで,オーロラって極地のイメージがあるんですけどねえ」という話だったのですが,こちらの記事にはそのような話は全くなく,いったいどうなっているのかしらん.ま,オーロラも夜が暗かった時分には(江戸時代とか)日本からでもぼんやりと見えて,遠い火事と勘違いされることもあったらしいですしねえ.
それはそうなのですが,この建物の半分くらいは専門職大学院を含む大学院生の研究室になっていて,ラウンジではラップトップや六法全書を広げた学生たちがあーだこーだ言っているのをよく見かけます.院生研究室というのも基本的には静かなところなので,質問したり議論したりするのにラウンジは使われていて,それはまったく正当な使われ方だし,またそういう使われ方が期待されているのではないかと思っていました.ということは,エレベータの張り紙は,会話をするための場所を作って,使わせておきながら,会話がうるさい,と主張しているわけで,整合的でないというか,矛盾しているというか,訳分からんというか,な感じです.ひょっとすると,僕がみかけたりする以外の時間帯に酒盛りが行われていたりするのかもしれないですが,その可能性はそれほど高くないと思われるところで,音が響くのはうすうす分かりそうなものなんですけど,どうなんでしょ.設計の失敗とまでは言いませんけど,あんな張り紙で脅される院生さんのほうがかわいそうだよなあ,と思います.
秋には参議院選挙が予定されているということで,選挙狙いの首のすげ替えだとか,選挙管理内閣だとか,言われているようですが,はて.ここらへんの話のつながり方,わかるようなわからないような.「選挙狙いの交代」と言うからには,交代によって与党の支持率が上がることを認めているわけです.でも,だいたいこういう文句のあとには「そんなのに国民は騙されませんよ」が続くわけで,もし「騙されていない」とすれば支持率は上がらないはずなので,つまり,前半と後半で言ってることが整合的ではない,ということになります.ま,「しばらくは騙されるかもしれませんが」が省略されているだけなのかもしれませんが.
参議院選挙といえばタレントさんやスポーツ選手だった人やスポーツ選手が出馬する見込みだそうで,個人的には,そういうのってどうなんだろう,さすがにオリンピックは無理じゃろ,とは思うわけです.オリンピック選手だった総理が誕生するお国柄ですから,現役の選手であってもかまわない道理ではあるのですが,いやでもいくらなんでも,という話.
今回のタレントさんたちの出馬には,なんとなく,いままでうっすらとあった「なるほど感」がない気がして,やめりゃあいいのに,と思うのですが,選んだほうは当選するだろうと思って選んでいるわけで,そうすると,やめりゃあいいのに,とは思っていない人が一定数いることになり,ううむそうなのか,というところです.たとい,選挙に通るかもしれないとしても,だからといってなあ,とは思うのですが,も少し考えてみると,タレントさん達を出馬させようか,と決めた人たちはたいがいはいまの政治家のわけで,彼らもまた選挙を通過している,ということで,ううむそうなのかふたたび,です.ううむ.
そうはいっても,やっぱり数万人からの人に自分の名前を書かせるというのはかなり大変なことだと思われるので,当選した人というのはやっぱりすごいのであるなあ,と思います.いわんや総理をや.
選挙といえば,松戸市は市長選挙の真っ最中です.最大の争点は松戸市民病院の移築改築問題.現職が5期目を目指している,というあたりがひっかかっているのですけど,はてさてどうなることやら.
今回は討論1回発表1回,特別セッションも組んだので,最初から最後までうろうろしていました.個人的にはおもしろかったのは「産業組織論の実証分析」のセッション.一部で大流行りの(?)構造推定の発表が2本あって(3本?),なんというか手が込んでいるというか,どうやったらこんなの思いつくのかというか,近年の発展には嘆息せざるをえないというんでしょうか.実証産業組織論の人たちがみんながみんな構造推定でもない,というのを聞いてほっとしましたが,ほっとしていていいのか.ま,構造推定には構造の強い仮定が必要だし,そんなDP解いたりしないよという批判もあったりですが,でも理論に忠実で復元性が高いのは研究者的には魅力なんでしょうなあ.
ポスターセッションではメディアと政治の興味深い発表もあったのですが,大人気だったのでパス.理論だし.実証で興味深かったのは国債の引き受け方式の変化と落札価格の関係を実証した分析でして,これだけオークション理論がはやっているらしいのに,国債の入札が実証分析の対象にならないのはなぜじゃ,と常々思っていたところだったので,ちょっとじろじろ見ました.国債に興味があってもオークション理論を知らんのでなんだかよくわからんでしたが.ああいうのって,理財局のひとがみたらどう思うんだろう?
春学会といえば会長講演ですが,今回は師匠のお話だったので,維持員席……ではない,前のほうの席でしみじみと拝聴しました.いつものことながらモデルがえらく簡単そうで(簡単そうにするまでが大変なんでしょうけど),そのわりに,およよ,という結論が出るので,まったく不思議です.およよ,不思議,といえば,司会のほうがおよよ,でしたが.
自分たちの発表には,なぜかちゃんとしたコメントをしてくれる方々がちゃんとしたコメントをしていただいて,感激しました.なにがうけるかわかりませんなあ.自分の発表に興味を持ってくれることがこんなにうれしいこととは思いませなんだ.いやほら,ふだんは友達少ないから.
友達少ないといえば特別セッションですが,政権交代と地方分権をテーマとしたセッション,意外と(?)うまくいって,こちらも喜ばしい限りでした.ま,ぼくがなにをしたというわけではなくて,発表者と討論者と座長がすごかった,というだけなんですけどね.