だからちがうんだってば.

ブログ人から引っ越しました

弾力性

2014-01-23 20:07:46 | 授業ネタ
期末試験で,線形の需要関数での需要の価格弾力性を求めるという問題を出したら,ほとんどできてませんでした.問題としては,p=50のときq=160,p=20のときq=175であるとすると,線形の需要関数を仮定したときのp=50のときの価格弾力性はいくらか,というものです.解法としては,需要関数をq=a+bpとおいて連立方程式を立てて,a=185, b=0.5という係数を求め,需要の価格弾力性の定義から,弾力性=b/(q/p) なので,b=0.5, p=50, q=160 を代入して -5/32 ということなんですが,かなりの学生がとんちんかんな解き方をしていて,少々驚きました.ええとたしかに授業中にはやらなかったんですけど,ミクロ経済学で習っただろうなあと思ったんですけど.

ということで定期試験もなにごともなく終わりました.経済政策論の定期試験の平均点は39点(80点満点),法学部の財政論の平均点は65点(100点満点)ということで,経済政策論のほうは慣れない内容でうまく出題できなかったというか,うまく教えられなかったというか,というところです.反省しちょります.財政論のほうは,期末試験の点数と,学期中の小テストの相関係数が0.44ということで,えーっと,小テストで油断していたら意外と答えられなかったということでしょうか.いいのかしらん.あまちゃんな採点基準がよくないのかもしれませんが.


平常点

2014-01-16 15:31:27 | 授業ネタ
期末試験を前に,授業期間中に行っている小テストの採点をしてみたら,H学部の授業では37%,K学部の授業では21%の学生が1回も小テストを受けていないことが分かりました.受けてないと点数を上げようがないのですけど,こんなにDをださないといけないとは…….あ,でも,期末試験でみんな満点を取ってくれればいいのか.

Accepted!

2014-01-10 11:39:15 | 生活
懸案だった論文がアクセプトされました.よかったよかった.しかしやっぱり文章のほうが大事だと痛感しました.計算だけして文章を共著者に任せることが多いのはやっぱりよくないです.今回は任せたから通ったとは思いますけど.

しっぽく

2014-01-02 17:17:57 | 生活
香川県では年越しにうどんを食べるという嘘のようなホントの話があるのですが,そのときのうどんとしてよく出てきたのは,祖父母の家ではしっぽくでした.大根や里芋や金時人参(←重要)や油揚げのはいったうどんで,しっぽくといえばこんなものだと思っておりました.しかしこの年末,そばをしっぽくにして食べようとしたときに,この料理が郷土料理に分類されるらしいと知りました.そんな馬鹿な,とおもってグーグル先生に相談したところ,香川県農政水産部のサイトに伝統的な郷土料理として紹介されていました.しかも主な伝承地域は「東讃地域と中讃の一部」ということで,香川県全域ですらなかったとのことでした.衝撃.

さて,「しっぽく」といえば,落語の「時そば」にも登場します.そばを1文安く食べる様子を見たぼんやりした男が真似をしようとして失敗するという仕込み話の典型のような話ですが,ここで食べられるそばが「しっぽく」です.「そばはなにができるんだい」「へえ,花巻にしっぽくで」「じゃあ,しっぽくを熱くしてもらおうか」という有名なくだりがあります.このそばがどのようなものかについては話を聞いているだけではよくわからないのですが,「かつぶしおごったね」というのと「ちくわを厚く切ったねえ」というセリフから,このそばも,ぼくが食べていた(讃岐の)しっぽくと同じものだろうと漠然と思っておりました.

しかし,讃岐のしっぽくうどんが郷土料理ということになると,江戸落語の「時そば」にぼくの(?)しっぽくがでてくるはずがありません.ということで,またグーグル先生に聞いてみたところ,ここでのそばは具沢山のそばのことなんだそうです(落語探偵団サイトより).このサイトに出てくるしっぽくそばでは,具として「蒲鉾、玉子焼き、鶏肉、椎茸、三つ葉(?)、ゆずの皮」が乗っています.ちくわ入ってないじゃん.ちなみに,「花巻」のほうは海苔ののったものでした.

さて,「しっぽく」といえば,長崎の卓袱料理というのもあります.円卓で大皿料理がつぎつぎと出てくる料理ですが,さきほどの落語探偵団サイトによると,長崎の「卓袱料理の中に、大盛りに盛られたうどんの上にいろいろな菜肉がのせられたものがあり、これをいち早くまねて、大平椀に盛ったものが『しっぽくそば』」として江戸(や京阪地方)に広まったんだそうです.で,京都にも椎茸などをのせたしっぽくうどんがあるそうです.Wikipediaでは,讃岐のしっぽくうどんもこの系統であるように書かれています.ということは,落語のしっぽくそばを讃岐のしっぽくうどんのそば版だと思っていたこと自体はそれほどまちがっていないってことですか.

ということで,しっぽくそばはあったかくておいしかったです(小並感).