だからちがうんだってば.

ブログ人から引っ越しました

圧力鍋

2009-02-22 23:43:00 | Canada

PCの動きがとろいので、クリーニング用のソフトをいじったりしていたところ、本格的に挙動不審になってしまい、挙句の果てに政府モード、ではない、セーフモードでしか起動しなくなってしまいました。これはまずい!(←電波少年風)、ということで、泣く泣くVistaでアップグレードして誤魔化すしかないか、と思っていたところ、XP SP3をアンインストールするとなんとか動いてくれた(んだけどすぐに挙動不審に)ので、おそるおそるwubiを起動してUbuntuをインストールしてデュアルブートにしてWindowsを使わないことにしました。Linuxデビューですがな。ま、統計処理のややこしいのとかしない限りはこれでいいんじゃないかという気も。圧縮解凍とかインストールアンインストールとか基本的なことはさっぱり分からんのですが、最近のLinuxはコマンドラインの必要性も少なくて何よりでございます。IPAフォントというのを入れてみたんですけどこれがまたきれいで。すばらしいですね。

ということでちょっと気をよくして、赤飯を作ってみました。いま住んでいるところにはなぜかでかい圧力鍋があり、ぜんざいになるかとおもって買ってみたred beansがあり(ぜんざいではなくてただのお豆さんの甘露煮になってしまって処分にこまっちょります)、WEMで買ってきたもち米もあるということで、ネットにいろいろあるレシピにしたがって作ってみました。もちもち感を尊重するためにモチ米100%で。べつにめでたいことがあったわけでもなく(どっちかというと御不幸のほうですが)、月曜日の下準備だったりします。ま、うまくできたのでよしとしましょー。

夜は夜とてぼんやりしていたらアカデミー賞の授賞式をやってました。Anne Hathawayってきれいですね、と思っていたら、「おくりびと」がForeign Language Filmで受賞(英語タイトルは Departures)。まさかカナダまで来てCTVで広末涼子をテレビ画面でみることができるとは。Actress in a leading roleはKate Winslet (The Reader)、Actor in a leading roleはSean Penn (Milk)、Best pictureはSlumdog Millionaireがそれぞれ受賞し、Slumdog MillionaireはMusic (score), Music (song), Directing, Film editing, Sound mixing, Cinematography, Writing (adapted screenplay)も受賞だそうですよ。むー。ところで、Kate Winsletが主演女優賞を受賞したThe Readerなんですが、邦題は「愛を読むひと」となっているところ、ちょっと前にベストセラーになったときには「朗読者」だったんですよねー。わかりにくい。ま、Slumdog Millionaireも「スラムドッグ$ミリオネア」で公開されるそうですけど、原作は「ぼくと1ルピーの神様」で、こちらの原題は「Q and A」だったりするので、まあそんなものかしらん。


M先生がやってきた!

2009-02-21 23:14:00 | Canada

隣の州の大学に滞在中のM先生がWest Edmonton Mall見物にいらっしゃいました。アルバータ州は州の売上税率がゼロなので、それだけでも数%OFFというステキなところなのですが、まあなんせほかに見るものがないのでどうしたもんか、と思ったり。ちょうどWEMに買い物に行く用事もあったのでお供いたしました。一人だと入らないような店もじろじろみるとけっこうオモシロイものなのであるなあ、というところでごじゃります。

夜はオールドストラスコーナのメキシコ料理屋に連行しておつきあいいただきました。エドモントンはあいかわらず最高気温がマイナスの世界なのですが、室内はどこでも乾燥して暖かくて薄着のひとがたくさんです。この町に来てから夜の外食は数えるほどしかなくて、若者が酒飲んでるところは初めてなんですが、やー、テンション高い人が多くて大変ですなー。数週間ぶりに面と向かって日本語で話して嬉しくなってしまい、マルガリータにビールをつっこんだカクテルをしこたま飲んでしまいました。おかげさまで宿酔ぎみですがまあいいです。

ということで今日の教訓:英語はアクセントではない。


大統領がやってきた!

2009-02-20 14:33:15 | Canada
オバマ大統領の初の外国訪問としてカナダにやってくるということで,CBCは1日中特集を組むありさまで,カナダ東部ではとくに大騒ぎをしているひとたちもいるようです.オバマTシャツとか,オバマコーヒーとか,オバマクッキーとか,オバマまんじゅうとか(←嘘)売り出されているとの話も.初の外国訪問といっても,ワシントンからオタワに飛ぶだけなので,日帰りで,ファーストレディーも来なかったようです.カナダ初の黒人総督のミシェル・ジャン総督は会いたさのあまりオタワ空港までお出迎えにでかけていました(歓迎の晩餐会がないので,という話も).カナダ総督と合衆国大統領はオタワ空港で親しげに話してましたが,ああいうときはどういう話をするんでしょうか.寒いですねえ,とか言うのかしらん.あ,あと,総督のオットもお迎えにみえておられました.

初の外国訪問のわりには,晩餐会もないし,議会での演説もないし,街中をうろうろするわけでもなし(クッキーとか買いに行ってたみたいですけど),話をするだけなら日帰りで来なくてもいいんじゃなあい?ってなものなのですが,最初の訪問地としてカナダを選んだということ自体がたぶん重要なのでしょうなあ.大統領も,カナダで大人気ということが分かってよかったのではないでしょか.いやじっさい,現首相のスティーブン・ハーパーよりもオバマ大統領の方が支持率が高いんだそうです.議事堂のまわりの群集からオバマ・コールが出てましたが,自国の首相としてハーパーさんも微妙な心持ちではなかろうかなあと思ったり.でもまあ,通訳なしで母国語で外交できるってのはなかなかないですよねー.

カナダと合衆国はだいたいにおいて利害が一致しているところが多いみたいなのですが,カナダは来年だか再来年だかのアフガニスタン撤退を決めていること,カナダ経済を牽引している(牽引してきた)石油産業(oil sand)がもっとも環境に悪いエネルギー源と非難されていること(とはいえ,カナダ西部から合衆国西部へかなり輸出されてるんですけど)あたりが,利害の一致しない点です.はてさて.


学生評価

2009-02-14 23:46:00 | Canada

学生による授業評価への評価はわかれるところかもしれないですが,Maclean'sの2月16日号の大学特集は学生による大学評価の結果の要約を載せています.この調査は,USに本拠(?)をおくNSSE (National Survey of Student Engagement) と,カナダを対象にしたCUSC (Canadian University Survey Consortium) が行った結果をまとめたもので,学部教育が対象です.おおまかにいって,大規模で研究中心の大学よりも小規模の大学のほうが評価は高いのですが,これはこれで興味深いのでいくつかみてみたところ次のような感じでした.とりあげた大学は恣意的です.うふ.

  • 学術(academic challenge)のレベル(4年生)NSSE平均56.3点:
    • UOIT(University of Ontario Institute of Technology)61.2点(1位)
    • Queen's 57.6点
    • UBC Vancouver 53.9点
    • Alberta 52.1点
  • 学生と教員の交流(4年生)NSSE平均40.8点:
    • Mount Allison 49.6点(1位)
    • Queen's 35点
    • UBC Vancouver 31.1点
    • Alberta 29.3点
  • Active and Collaborative Learning(4年生)NSSE平均点49.8点:
    • Royal Roads 53.9点(1位)
    • Queen's 44点
    • UBC Vancouver 42.3点
    • Alberta 42.5点
  • 全体的な教育経験をどう評価しますか?(5択で最善のものを選んだ比率,4年生)NSSE平均36%
    • Huron (Western) 63%(1位)
    • Queen's 44%
    • Alberta 22%
    • UBC Vancouver 18%
  • 入学からやり直せるなら同じ大学を選びますか?(5択で最善のものを選んだ比率,4年生)NSSE平均43%
    • Saint Francis Xavier 66%(1位)
    • Queen's 51%
    • UBC Vancouver 31%
    • Alberta 30%

研究と教育の分業ってことなんでしょうか….


AEJ Economic Policy, 1(1)

2009-02-13 13:56:00 | 経済学

American Economic Review(AER)といえば経済学の学術雑誌の中でもトップクラスですが,この雑誌はアメリカ経済学会(The American Economic Association)の機関誌です.アメリカ経済学会はAERのほかにもJournal of Economic Literature (JEL)とJournal of Economic Perspectives (JEP) という雑誌を出していますが,2009年から新たに雑誌を発行するそうです.その名もAmerican Economic Journalで,Applied Economics, Economic Policy, Macroeconomics, Microeconomics の4種類でるんだそうです.で,その創刊号が出ているらしいのですが,個人的に分野の近いEconomic Policyの誉れある創刊号の巻頭論文は最適課税の論文でした~.しかもあの人たちのでした~.やっぱりすごいひとなんですねー.

Boadway, Robin and Motohiro Sato. 2009. "Optimal Tax Design and Enforcement with an Informal Sector." American Economic Journal: Economic Policy, 1(1): 1?27. DOI:10.1257/pol.1.1.1


Educate us, please.

2009-02-12 23:23:00 | Canada

日本語の報道はほとんどなさそうですし,それもむべなるかな,というトピックではあるのですが,カナダのとある大学で,3ヶ月にわたるストライキがあり,一部を除いて授業が行われないという事件がありました.

舞台となったのはカナダ東部,オンタリオ州はトロントにあるヨーク大学(York University)です.イギリスに似た名前の大学がありますが,カナダのヨーク大学は州立大学でベツモノです.ロースクールだかビジネススクールだかでは授業が続行されていたそうですが,それ以外の通常の学部教育は12週間に及び,卒業や就職に影響の出る学生もあったようです.大学の先生といえば(基本的には)好きなテーマの研究をやって,文句を言いつつ学務や学内行政に従事し,ときどき手抜きの授業でもすればよい感じの気楽な商売かと思っていたので(意外とそうでもないですが),授業ができなくなるストとはなんじゃらほい,なんですが,ストをしたのは,こういう気楽な身分の正教授たちではありません(いやだから気楽な身分ではありませんが).たいして気にしてなかったのですが,今週号のMaClean's大学特集です)を見ていて気がつきました.北米の大学に留学していたひとたちは知ってることなんでしょうが,

Most Canadian universities are large and research-focused and becoming more of both. The York strike by teaching assistants and contract faculty was a symptom and a reminder: students at York, as at most big universities, receive much of their education from underpaid non-faculty who are at the bottom of the university's pecking order. [MACLEAN'S, Feb. 16 '09, page 2]

という事情でした.いわれてみると,アルバータ大学経済学部にも契約教員の人たちがいて,彼らの名前はFaculty listに入っていません.でも多くの授業を持っているようで,しょっちゅう学生が訪ねてきています.学部のカリキュラムも給与水準も知らないのですが,ストが起きるほどの低い給料とは.日本でも非常勤講師問題があって(首都圏大学非常勤講師組合のサイトなど参照),博士の行方ともども問題になってますが,似たような問題なんでしょうか.スター研究者は高給や好待遇で引き抜かれることも多く,インセンティブ付与の観点からはそれはそれでよいのでしょうが,なかなかに難しい問題です.


オーロラ(追)

2009-02-12 22:47:00 | Canada

まいど1号が順調に仕事をしている隣(?)で人工衛星同士がごっちんこしている今日この頃ですが,カナダは2010年のバンクーバー冬季五輪の開幕をちょうど1年後に控えて,反対デモのようなものが起きたり,インフラ整備の遅れが心配されたりしています.これも経済不況のあおりなんだそうですが,ノースウェスト準州にオーロラを見に行く日本人も減っているのねー,というCBC報道があったので覚え書きに.昨日のpodcastでもちょっと話が出てきます(mp3: Northern Lights and Silver Screens(音声ファイルです)

13000個もの物体がくるくる回っているとはいえ,衛星同士がぶつかるなんてねえ.宇宙デブリのせいで2次災害の可能性もあるみたいですね.


無利子非課税国債

2009-02-11 23:56:00 | 経済学

相続税かからない「無利子非課税国債」構想とは(Yomiuri Online)

というのがあるそうで,与謝野経済財政大臣はこれをもって「眠れる民間資金を掘り起こす」んだそうです.相続税免除という特典付きで,利子の付かない国債を買わせてしまおう,ということだそうです.金融機関なんぞ信用できるかといって現金貨幣を大量に保有している(インフレリスクという概念のない)方々にとっては,相続税が免除されるぶんだけ現金よりも「有利な」金融商品になります.もちろん流動性は低いでしょうが,貯め込んでいる現金の代わりなのでそこは問題ではないでしょう.現金は中央銀行の負債,国債は中央政府の負債ですが,どっちも広い意味では政府部門なので,信用リスクは同じです.政府部門にとってみれば流動性の高い現金を引き上げることができるので,これで支出なり何なり(景気対策を)することができます.つまり,現金貨幣を保有している家計の代わりに政府部門が消費を行うことによって,マクロの消費水準を上昇させることができます.このロジックは,家計が何らかの事情によって最適な貯蓄水準よりも高い貯蓄を行っているばあいに政府が消費を増やすと効率的な資源配分が達成できるというロジックと,まあ同じなんでしょう(予備的貯蓄が存在するときには最適な利子所得税率はゼロにならないというのとおなじ).

なるほどねー,てなものなんですが,このロジックが妥当するのはタンス預金限定じゃないかと思えてなりません.ちゃんと調べてないのですが,上の記事だけ読むと「眠っている金融資産」のなかには,「高齢者が(妥当と思われる水準を超えて)持っている貯蓄」が含まれています.で,これが100兆円だかなんだかなんだそうです.タンス預金は30兆円と見積もられているそうです.ということは,この差額(70兆円以上ですか),金融機関に「貯蓄」してあるわけです.この「貯蓄」が貸金庫なら話は別ですが,この貯蓄は金融機関を通じてどこかに投資されているはずです.もしこの金融機関が国債で運用しているとすれば,「貯蓄」している人がこの「貯蓄」を取り崩して無利子非課税国債を購入したとしても,間接的に国債をもっている状態から直接に保有している状態に変わっただけで,実体経済にほとんど影響しません(売買に伴う金融サービスの付加価値が発生しますけど).もし金融機関が株式や社債で運用しているとすれば,株式や社債から国債へ資金が動くことになり,株式や社債には売り圧力がかかります.

相続税非課税につられて(?),家屋土地のような実物資産を売ってこの国債を買ってくれるひとが現れたとしても,事情は変化しないと思います.売り手がいるからには買い手がいるからです.や,違うかな?

タンス預金30兆円はたしかにたいへんな額ですが,家計の金融資産1400兆円と比べればそれほど大きな額とも思えません.非課税国債を買うとしても,無利子というデメリットもあるわけなので,ふつうの国債との裁定が働きそうなものです.や,タンス預金をしている人がそんな裁定を考えない可能性はありますが.

なんかよくわからんのですが,消費喚起が目的だったら,「有利な」金融商品を作るよりも,貯蓄が「不利」になる状況を作り出したほうがいいんじゃないかと思ったりします.たとえば資産課税や利子課税の強化適正化とか,相続税の強化とか.低所得者層は流動性制約にかかっている可能性もあり,一般には高所得者層のほうが消費性向は低いわけですから,高所得者層の消費性向を上げるほうが効果的なのではないかしらん.「有利な」金融商品を作れば,消費がさらに減ってしまうのではないでしょか.「政府の失敗」の存在を考えると,不況だからと言って政府が消費をすればよいってものでもないという気もします.

だいたい,「格差社会」がどうのこうのというときに,相続税を軽減すれば世代間の格差を維持拡大される可能性が高いです.相続税の対象者が少ないことを考えれば,相続税非課税の恩恵をこうむるのはかなりの資産層に限られるわけで,不況のあおりを最も受けるであろう世帯には直接的には関係ないものでもあります.一般に高額所得者や富裕資産層は金融リテラシに優れていることが多いし,資産運用にはしばしば規模の経済が働きますから,こういう世帯に有利に働く金融資産を新たに作るべき必然性もよくわかりません.政治家が自分で買って地盤ともども相続させるつもりか,と疑ってしまうところです.

まちがっているような気がするんですが,えーと,どうなんでしょ?


Stuck

2009-02-09 22:51:00 | Canada

いま使っている共同研究室の空気が微妙で胃が痛いんですが,それはそれとして,9階にあります.隣の建物とは2階の渡り廊下でつながっているので,9階から2階まで下りて渡り廊下を渡って隣の建物を通過してバス乗り場へ行くんですが,帰りにエレベータで下りようと思ったら閉じ込められました.

エレベータで閉じ込められるというのは初体験だったのでもうどきどきでした.とりあえずすべての階のボタンを押してみたんですけど,点いたり消えたりで心許ないこと限り無しな状況なので,しょうがないので緊急電話のボタンを押して「エレベータが動かないんだけど」と言ってみました.おう,とか言ってたんですが,故障中だということは分かってもらえたようで.英語圏で助かりました.これが中国やロシアやタイやヨルダンやベルギーで,中国語やロシア語やタイ語やアラビア語やフランス語(オランダ語)で伝えないといけなかったら大変なところでした.なんて幸運なんでしょう!,や,閉じ込められてるんだからそうでもないか,と考えてしばらく待っていたのですがなにも起きません.おかしいなあと思って,ふたたび緊急電話のボタンを押して同じことを言ってみたら,分かってるから半時間待て,ビルが遠いんだから,と言われました.最初の通話の最後が聞き取れなったワタシが悪かったみたいなので,ちょっと申し訳ない気持ちになりましたが,ま,2回目で分かったんだからよしとします.これが中国やロシアや(以下省略).

30分くらい待てばよいというのは分かったんですが,さてどうしたものか.帰る途中なので,Walkmanをもっていて,これを聞いて待つというのもよさそうなきがしましたが,いやしかし,わざわざ救出に来てくれるのに本人がのほほんと落語を聞いていてよいものであろうかいやよくない(反語)と思い直し,Walkmanは止めにしました.ここは少しくらい自分でも脱出の努力をしておいたほうが心象がよいのではあるまいか,と思ってエレベータのドアを引っ張ってみたところ,ずるずると空いたのでびっくりしました.箱のほうのドアが開くんだから,建物のほうのドアも開くんじゃないかと思って,目の前にある建物側のドアを引っ張ってみましたが,こちらは動きません.残念.諦めてぼんやりしていると,ワイヤが切れてエレベータの箱が落っこちた事件など思い出し,軽くパニックに陥ります.緊急用のベルを鳴らしていると,ドアの向こうから中東系のなまりのある英語で呼びかけられました.清掃のおばさんみたいで,「30分くらいかかるみたいだ」と教えてくれました.おばさんも連絡してくれたみたいで,異国で出会った人の優しさに思わず涙します(ウソ).

40分以上経ってもそれ以外に何も起こらないので,カナダ人は待つのを厭わないというけどこういうときもそうなのか,と,いささか苛立ってきたところ,ごとごと,と音がしてエレベータが動きだします.階層ボタンをすべて押してみると,7階で止まってドアが開きました.こういうときにはどう言えばいいのであろうか,おもしろいことの一つでも言わないといかんのであろうか,でもアメリカンジョークのおもしろさはよくわからないし,と不必要なプレッシャを感じつつ降りてみましたが誰もいません.「お怪我などございませんか遅くなって申し訳ございません」とか,日本の管理会社だったら言うかもなあ,と思ったんですが,誰もいないのでしょうがないので階段で下りてきました.

ということで,今日の教訓:「エレベータに閉じ込められました」は「be stuck in an elevator」と言います.


Japan: A Story of Love and Hate (続)

2009-02-09 01:17:00 | Canada

このドキュメンタリについては,見た直後に前のを書いたんですが,うむむー,と思いつつCBC Sunday Nightを見て終わったら,再放送していたので最初から見てみました.ついつい最後まで見てしまったところをみるとやっぱりおもしろいドキュメンタリなんだろうと思います.誘導的じゃなくて,オープンなつくりになっているのがドキュメンタリらしいのかな?

BGMがちょいちょいどうなのかと思わんでもないですが(「世界の国からこんにちは」って大阪万博じゃなかったでしたっけ),それはそれとして,このドキュメンタリがみょうなおもしろさを持っているのは,学生紛争でがんばった経験をもち,ちょいちょい気の利いた英語のコメントもでき,本人も認めているように妙に(ときに裏返った)プライドのあるかつてのバブル紳士のナオキさんのキャラクタかもしれないです.ヨシエさんが夜働いているために,主夫業をこなし,どことなく飄々としています.もちろん,そこに加えられるSeanの質問もありますが.うーむ.この縦糸に,そういう層が生活で感じているストレスの物語が横糸として織り込まれています.

「政策的にどうのこうの」というのを意図したものでないことは確かで,タイトルにあるとおり,一組の男女の愛と憎しみの物語,なんでしょうか.生活維持とか所得保障の点から見ればもっと切ないケースはあるでしょうし.

まー.ようわからんのは英語が分からんかったのが大きいですか.しかし,バイアグラってそんなに万国共通なのか?

[追記] ここの感想にはえらく同意しました.なるほどなー.というか,本人かこれ.