つらつら考えているのもなんなのでぐぐってみたら,こんなの発見.
ついにアメリカが「常識」の国にCHANGE 医療保険改革がついに(goo news)中絶ですか.びっくり.正直なところ,思いもよりませんでした.一般に社会保険は所得再分配を伴う(それが社会保険ってものです)ものなので,すでに民間保険に加入しているひとにとっては公的保険が新たに導入されると保険料が引き上げられたりカバレッジが狭くなったりして損をすることになって(日本の大企業が健康保険の一元化に反対するのはここらへんが理由ではないでしょか),それがいやなのかしらん,個人主義ってやーねー(木久扇風に),と思ってのですが,中絶ですかー.うーむ.江戸時代には間引きが行われていた日本(ここ参照)とは違いますなあ,ってことでしょうか.ううむううむ.
対立の焦点は概ね三つ。
(1) 政府は小さくあるべきだ、大きい政府反対。自分や自分の家族が病気になったらどうすべきか国が決めるなんて、そんなのは社会主義だ、ファシズムだ。
(2) 政府は小さくあるべきだ。財政赤字をこれ以上、悪化させるつもりか。
(3) 中絶に連邦予算を使うな。
ま,一方で病院株は値上がりした(日経)そうで,そんなもんかしらん,とも思ったり.公的保険の拡大は病院行動を変えますしねえ.
Acemoglu, Daron, Amy Finkelstein (2008) Input and technology choices in regulated industries: Evidence from the health care sector. Journal of Political Economy 116(5), 837-880. [U Chicago Press]
Finkelstein, Amy (2007) The aggregate effects of health insurance: Evidence from the introduction of Medicare. Quarterly Journal of Economics 122(1), 1-37. [MIT Press]