NPO集改センター(NPO法人 集合住宅改善センター)活動レポート

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第43回 集改塾 報告

2018-02-12 21:32:37 | 集改塾

第43回 集改塾の報告

この日(2月7日、水曜日、午後7時00分~8時30分)は、昨年12月塾長の「新築マンションの設計の考え方&図面の見方」の続きの講義を行いました。

 

< 塾生の声 >

★ 松山塾長、今回の講義ありがとうございました。今回も聞いていて、気付きとか刺激が多くありました。新築での設計や、そのディテールが及ぼす不具合は、以外と設計段階でもわかっていることも多く、それを見越した補強修正策も実施した上で、それでもまだ不具合は出るものと言うのが分かりました。その上でさらに、施工側の事由により無理な施工方法や施工自体のミスなどもあり、不具合が出る理由は多岐にわたるものなのだとわかりました。私たちは、そんな建築物の改修や修繕をしていくにあたっては、設計やディテールの及ぼす影響を理解しておいた方がいいとかそんなレベルではなく、もうこれからは必要な知識になっていると感じました。塾長の言う通り、書けなくても読んで理解できる所までは理解した上で、「こんな建て方をしているから、こんな不具合が出る。だからこんな改修や修繕が必要もしくは効果的」と、考えるに至るべきだと思いました。「ただ惰性で工事を行うのではあまりにもつまらないやり方」であるのは、塾長のおっしゃるとおりだと思います。こういった知識は、もっともっと突き詰めて考えていき、なぜその改修、修繕方法でいいのか?これが効果的だと言えるのか?と言う事を、建築の本質的なところからわかってくることによって、改修や修善の意味もわかるし、自信をもってサービスを提供できるようになれると思います。もっとたくさん覚えることがあってほんとに大変だと思いますが、近い将来に本当のプロになれるように勉強を続けます。こういった話を定期的に聞くことや、自分たちで話し合ったりすることは、私の中で重要な部分です。モチベーションを上げたり、持ち直したり、今の自分を見つめ直したり。こういった講義はいつも楽しみにしていますので、また内容の濃い講義をお聞かせください。宜しくお願いいたします。

 

★ 今回のテーマは「新築の設計」ということで改修工事をしている私には理解するのが難しいテーマかと思っていました。講義を聴いていると物凄くわかりやすく、改修工事業者が理解しておくべき内容だと強く感じました。打継の目地の高さは逆勾配にして浸水を防ぐよう計画されていることなど初めて知ることが多く物凄く面白かったです。誘発目地や開口部のコーナーや隅角部のようなクッラクが発生しやすい箇所に対しては、計画上はそれを防ぐよう補強筋など理に適った計画がされているけれど、実際に新築の現場では設計者の計画通りの施工ができていないと理解できました。そういった部分を知ることは改修工事をする際に物凄く役に立つ知識だと思いました。今回と同じ内容の講義を新築の設計のみをしている人から聞いていると、そこまで理解できていなかったと思います。松山塾長のように新築の設計と改修工事の設計の両方の経験者のから聴いた講義だったので改修工事業者の私でも理解しやすく良い知識が得られたと感じました。今回の内容は代理人、営業に関係なく出来るだけ多くの社員に聞いてほしいと思いました。また、新築業者の代理人に設計者の計画を実現しないと改修工事の時に苦労する部分があると知ってほしい内容だと思いました。

 

 

< 塾長の声 >

塾生(営業マン、現場代理人)たちは日頃、マンションの修繕&改修の工事に従事していて経験を積みながら仕事(知識&技術)を覚えるものですが、私は、常日頃それだけで本当人いいのだろうかと疑問を持っています。

そこで集改塾の場でマンションを設計&建設することの基礎知識だけでもお教えることが出来ればと、昨年12月には、竣工図書にあるそれぞれの図面(図面リスト、特記仕様書、仕上表、平・立・断面図、矩計図、平面詳細図、展開図、建具表などの主に意匠図)をみてどこが重要なポイントを講義しました。

そして2回目となるこの日は、私が初めてマンション設計にかかわったときの専門書を題材にして、「躯体のひび割れ計画方針」における基本となる設計の考え方(配筋と補強、誘発目地・収縮目地、シール、屋上防水パラペットの納まりなど)を紹介し改修工事の際に注意すべき点を伝えて1時間半が終了しました。「公団住宅標準詳細設計図集」の納まりについても紹介するつもりでしたが、時間が足らずまたの機会に講義したいと思っています。

講義終了後、今年の1級施工管理技士の合格者3名(ダイワテック2名、カシワバラ・コーポレーション1名)に、心ばかりのお祝いをしました。