NPO集改センター(NPO法人 集合住宅改善センター)活動レポート

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机上防災訓練ファシリテーター育成編(Pro版)の受講報告

2017-03-19 07:33:00 | 集改塾
先日、大和ライフネクスト株式会社さんの机上防災訓練ファリシテータ-育成編(pro版)を、NPO集合住宅改善センターの松山代表と受講してきました。






講師は大和ライフネクストの丸山肇さん。マンションコミュニティや共助のあり方を研究し、2015年3月の国連防災世界会議パブリック・フォーラムに採択された方。


防災ファシリテートとは解決策を授けるのではなく、解決策を【自ら導き出す力を育む】ための手法です。





防災の考え方に、正解不正解はなく、あるのは最適解。それをみんなで考える。その道筋の整理の仕方等を学びました。



そして、かねてから、私は、一般的な防災の知識は戸建てが対象で、必ずしもマンションには当てはまらない、と感じていました。その点を今回の講座でクリアできて、個人的にはすっきり。



まず、トイレ。これは集改センターが行った防災セミナーでもお伝えしましたが、


風呂の残り湯を使ってトイレに流す、と一般的に言われていますが、これをマンションでやると大変なトラブルになります。排水管が破損している可能性があり、専門家に調べてもらう必要があります。ですから、まずは、簡易トイレの使用。ビニール袋などを利用して消臭し固める薬剤を入れて密封する。排水管の状態を調べるには、下の階からきれいな水を流して調べていくなどの方法があります。



マンホールトイレ等もありますが、マンションの住人の人数を等を計算すれば、そんなに3日も4日も対応できるものではないそうです。



食事は、非常食を意識せずとも、とにかく水とカセットコンロと米さえあれば、缶詰とかを使って何とかなるでしょう、ということです。ただ、発災した1日目には、余裕がないはずだから、アルファー米は有効でだろう、ということです。



また、避難については、新耐震基準のマンション(1981年以降)に建てられたマンションなら、避難の必要はほぼない。(今までに倒壊した事例はない)だから、自宅避難が一番安全ということです。



マンションによっては、掲示板には近くの避難場所の地図などを貼っているところもあるようですが、よく考えてみると、それはかえって危険だと。



だから、家具を固定すること大切です。それでも、心配な人は、部屋のトイレやエレベーターホール、非常階段などが建物の構造上、一番鉄筋が多く使われて丈夫な箇所だということですので、そこに一時避難するのもいいかもしれません。ただし、トイレに避難したときは、くれぐれもドアは開けたままにしておくことです。



そして、災訓練というのは、「学ぶ」「考える」「整理する」「行動する」ということをしていかないと、実際の災害時には行動できない、ということでした。



講座の中ではファシリテーター役をさせていただき、非常に楽しく防災について学べました。正しい解がないだけに、コミュニティの中で考える、という必要性を感じました。次回、大阪で開く予定のマンション防災セミナーに生かしていきたいと思います。