NPO集改センター(NPO法人 集合住宅改善センター)活動レポート

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集改センターの第131回 スキルアップセミナー 報 告

2015-09-06 16:38:58 | スキルアップセミナー

集改センターのスキルアップセミナーの報告が届きましたので、お伝えいたします。

第131回 スキルアップセミナー 報 告
開催日:2015年(平成27年)9月2日(水)
テーマ:「ひび割れの原因と耐震性能について」
講 師:新保 勝浩(設計監理事業部 構造設計一級建築士)



<セミナー概要>


■ひび割れの原因について
コンクリートのひび割れには様々な原因がある。

①材料と調合、②施工不良、③構造(荷重)、④環境条件、これらが主なひび割れの原因となる。

①では、プラスティック収縮、沈み、温度、自己収縮、乾燥収縮、アルカリ骨材、鉄筋発錆、凍結融解等。

②では、生コン打設速度、型枠、支保工の沈下、養生不良、乾燥速度、振動、衝撃、配筋不良等。

③では、地震、不同沈下等、④では、外気温変動、中性化、塩害、凍害等が主な原因となる。


■ひび割れの基本対策
ひび割れのメカニズム対策を行う。拘束ひび割れの事前対策(誘発目地、鉄筋補強)構造設計時における対策(建物分離EXPJ、壁厚、配筋)等


■ひび割れの診断と補修
「コンクリートかぶり厚・塩化物量、中性化、鉄筋」と「ひび割れ幅・長さ」や「進行性」の調査を行い、補修要否の判定及び補修の目的と意味を明確にする。補修方法は「エポキシ樹脂注入工法」等、ひび割れの程度に応じて適正に実施する。


■まとめ
ひび割れの認識を広め、詳細な調査・診断に基づいて、適正な補強・補修を行えば、構造性能に関わるリスクは、大幅に低減できると考えられる。
◎マンション居住者にとって、ひび割れは心配ごとの一つです。耐久性能に影響は?地震が来ても大丈夫なのか?対策は・・・。セミナーはこれらの問題を解き明かしてくれました。



~ 次回予告:第132回スキルアップセミナー 10月1日(水)午後3時から ~


テーマ:「九鬼弁護士のブログから/ここが聞きたい」
講 師:九鬼正光氏(弁護士/集改センター正会員)


九鬼先生がマンションに関する問題を、様々な角度からブログで発言されています。その内容は、マンション管理、運営、建物瑕疵、生活、犯罪、苦情、防災、騒音他、30以上のカテゴリーに亘って記載されています。
是非、ブログをご覧いただいて、記載の中から議題をリクエストしてください。参加者全員で議論を盛り上げたいと思います。