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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

「医療崩壊」ということばのうさんくささ

2020-03-30 16:29:43 | 自民党憲法改正草案を読む
「医療崩壊」ということばのうさんくささ
       自民党憲法改正草案を読む/番外330(情報の読み方)

「緊急事態宣言を出してほしい」日本医師会が会見、医療崩壊に危機感
「緊急事態宣言を出していただき、それに基づいて対応する時期ではないか」と提案。

 というニュースをネットで読んだ。(https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e817d91c5b66149226a148e?ncid=other_facebook_eucluwzme5k&utm_campaign=share_facebook&fbclid=IwAR1jn_ZsqdxswyPIZ3R2ISZOd4ssh6Lcfkx1eU9Pq7hkHMNw02wGZ0X8yfE)
 新型コロナウィルスが拡大すると同時に、「医療崩壊」ということばがあふれるようになった。
 患者が殺到すると「医療の現場が崩壊する。適正な診療ができなくなる」ことを指して言うらしい。
 私はこのことばを聞くたびに怒りが込み上げる。

 おかしいだろう。
 国民の健康が「崩壊」している。「健康崩壊」が起きている。だから、国民は医療に頼る。健康を取り戻したいと願う。国民の健康を守るために医療があるのであって、金稼ぎのために医療があるのではないだろう。
 もちろん医療をとおして金を稼ぐなとはいわない。
 しかし「医療崩壊」が起きて、金を稼げなくなるから、患者に医療機関に押しかけるなというのは、あまりにも身勝手ではないだろうか。
 「医療崩壊」が起きるのは、患者が医療機関に押しかけるからではない。
 患者が押しかけることが予想されるのに、その準備をとらないからだ。
 新型コロナウィルスの場合、中国で感染が拡大した、武漢が都市閉鎖をしたという段階で、日本でも同じことが起きうるということは想像できた。想像できた段階で、病院を増設しろ(隔離病床を確保しろ)、人工呼吸器を増設しろ、新型コロナ感染者とその他の患者を分離するシステムを作れ、というような要求を医療機関はすべきだし、国はそういう指示を各自治体に出すと同時に、そのための支援をすべきだろう。

 いったい国と、医療機関は何をしていたのか。新型コロナウィルスの危険性が大々的に言われるようになったのは1月下旬だ。それから2か月もたっている。その間、国と医療機関は何をしたのか。

 患者が増えそうだ、「緊急事態宣言」が必要だ。「医療崩壊」を防げ、というのはあまりにも国民の「健康崩壊」を無視している。


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