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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

順序が逆

2017-11-05 07:56:38 | 自民党憲法改正草案を読む
順序が逆
            自民党憲法改正草案を読む/番外143(情報の読み方)

 2017年11月05日の読売新聞(西部版・14版)の1面。

朝鮮半島有事/邦人退避策 協議へ/首相 来日トランプ氏と

 という見出し。
 安倍は、戦争をはじめるみたいだ。戦争がしたくてたまらないらしい。戦争が始まると、だれも安倍を批判しなくなる。みんな死ぬのはいやだからね。殺されるのはいやだからね。戦争が始まっているのに、「戦争反対」とは言えなくなる。
 読売新聞によると、在韓邦人は6万人、在韓アメリカ人は20万人とある。米軍基地があるから日本人より多いのかもしれない。
 そこで気になるのが、邦人、アメリカ人の韓国からの脱出策。
 安倍は米軍艦船で日本人を救出するイラストを示して、戦争法の必要性を訴えたが、米軍にそういう余裕はある? アメリカ人より先に日本人を救出したら、アメリカ本国で問題になるだろうなあ。アメリカ人を退避させる米艦船を日本の自衛隊が援護する(守る)ということが優先的に求められるのではないか。(数の多い方を優先する、というのは、ほら「国会の質問時間」で自民党が打ち出した方針でしょ?)
 それよりも気になるのが、次の部分。

 日本政府は、釜山港などから日本までは、海上自衛隊の油送艦などでピストン輸送を行いたい考えだが、韓国は同国内での自衛隊の活動に否定的で、実現のメドは立っていない。

 北朝鮮と戦争したくてたまらないらしいが、戦争をするなら、それなりの準備が必要。まず、韓国との関係を改善し、いつでも協力できる体制にしておかないといけない。
 アメリカが日本を助けてくれると、安倍は簡単に信じきっているようだが、海の向こうの遠い国よりも、いちばん近い韓国と協力できなくて、どうやって戦争するつもりなのだろう。
 順序が逆だろう。
 まず韓国との関係を良好なものにし、何が起きても協力できるようにする。信頼関係が必要だ。信頼関係がゆるぎのないものになってから、戦争の準備をする。良好な関係ができないなら、戦争そのものをあきらめる。
 というか、戦争をおこさせないために何をするか、ということを考え、探し続けなければならないのだけれど。

 アメリカは、朝鮮半島と日本で戦争が起きているかぎりは、本国が攻撃されることがない(少ない)。ベトナム戦争や、かつての朝鮮での戦争を思い出すだけでいい。ほかの中東での戦争も思い浮かべてみよう。
 アメリカは世界戦略として「戦争」を考えている。「戦場」になる国のことなど考えはしない。そんな国の大統領と「邦人退避策」を協議すれば、「米人退避策」のために日本は何ができるか、と問われるだけだ。トランプはまず「米人退避策」を主張する。こんなことは、あたりまえだけれど。この「あたりまえ」のことが安倍にはわからない。自分中心にしか考えられない。
 アメリカに視点を移せば、

朝鮮半島有事/米人退避策 協議へ/大統領 訪日し、安倍首相と

 という見出しになるはずである。
 こういう簡単な論理を無視して、安倍の自己中心的な考えが、新聞にそのまま載っているということが、とてもおそろしい。
 トランプは日本だけを訪問するのではない。安倍とだけ会談するわけではない。トランプは「アジア」を訪問し、アメリカの「戦略」を説明するのである。アメリカが中心なのであって、日本はその戦略の一部。安倍がトランプと一緒に韓国、中国、ベトナム、フィリピンを訪問するわけではない。安倍は、「蚊帳の外」とまではいわないが、単なる「脇役」だ。
                   


#安倍を許さない #安倍独裁 #沈黙作戦 #憲法改正 #天皇生前退位
 
詩人が読み解く自民党憲法案の大事なポイント 日本国憲法/自民党憲法改正案 全文掲載
クリエーター情報なし
ポエムピース

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