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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

「見立て」への疑問(新聞の見出し、その2)

2018-03-13 01:17:57 | 自民党憲法改正草案を読む
「見立て」への疑問(新聞の見出し、その2)
             自民党憲法改正草案を読む/番外186(情報の読み方)

 「番外186(情報の読み方)」のつづき。
 2018年03月12日の読売新聞夕刊(西部版・4版)の見出にしは、いろいろなことを考えさせられる。

佐川答弁と整合性図る/問題発覚後書き換え/森友文書 昭恵氏名前も削除

 記事には、こう書いてある。

 学校法人「森友学園」への国有地売却に関し、財務省近畿財務局が作成した決裁文書などが書き換えられた問題で、書き換えは佐川宣寿・前国税庁長官が財務省理財局長時代に国会で答弁した内容と整合性を取るため、本省の主導で行われていたことが分かった。

 なるほど。
 佐川は「適正な価格で売却した」「不当な働きかけはなかった」「価格交渉はしていない」と答えている。それと辻褄を合わせるために文書を改竄した。
 こういう「論理」は佐川が嘘をついた、ということを出発点にすれば成り立つ。
 でも、それでは、佐川がなぜ嘘をついたかということがわからない。

 だいたい人が嘘をつくのは自分の利益を守るためである。
 たとえば銀行員が顧客の金を使い込む。ばれると首になる。だから次々にやりくりして使い込みと穴埋めを繰り返す。そのために「書類」を改竄する。
 でも、佐川は、「適正な価格で売却した」「不当な働きかけはなかった」「価格交渉はしていない」と答弁することで、佐川自身のどんな「利益」を守ろうとしたのか。
 その「動機」がわからない。

 「動機」は、ここで、こういう嘘をつけば、誰かに恩を売ることができる。その見返りがきっとある。そう思って嘘をつくのだろう。
 「見返り」以外に「利益」はない。

 では、佐川は「だれに」恩を売ろうとしたのだろう。
 もちろん「人事権」を握っている「上司」である。財務省を管理する麻生に恩を売るのか。さらには麻生の上の安倍に恩を売るのか。
 だれだって推測はできる。

 問題は。
 「佐川答弁と整合性図る」とき、その「整合性」によって、だれがいちばん「利益」を得るかである。
 「適正な価格で売却した」「不当な働きかけはなかった」「価格交渉はしていない」という答弁で「利益」を得るのはだれか。籠池ではない。佐川でもない。麻生でもない。
 「不当な働きかけをしたのではないのか」と疑われている人だろう。
 だれが疑われていたか。

 「佐川答弁と整合性図る」という「見立て」は、佐川に罪をおしつけるように見えて、結果的に「論理破綻」に陥る。
 金を管理する責任者のような人間が、「損得勘定」を考えずに行動するはずがない。
 人はだれでも自分の利益のために動くということから考えれば、すぐにわかる。




#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位 
 


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詩人が読み解く自民党憲法案の大事なポイント 日本国憲法/自民党憲法改正案 全文掲載
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