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江東区図書館生活

本棚の本をずいぶん少なくすることができました。

まずはこの一冊から 意味がわかる統計学 (BERET SCIENCE) [単行本] 石井 俊全 (著)

2012-12-01 11:10:05 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
まずはこの一冊から 意味がわかる統計学 (BERET SCIENCE) [単行本]
石井 俊全 (著)



場所:江東区図書館

当たり!殿堂入り決定。
統計を詳しく学びたいわけではない、統計を使うに当たってもう少し理解を深めておきたいという人にぴったり。
推定や検定を学ぶ際に、なんでここではt分布を使えばいいのか???なんでこれはχ2乗分布を使えばいいのか???でひっかかる人多いのでは?
この本はこのあたりをズバッと
<引用:P.208より>
歴史的に見ても、t分布はこの手の問題を解く過程で明らかになってきた分布ですから、上を定義としてしまっても構わないと思います。
<引用:ここまで>
てな感じで言い切る。
統計を使う立場としてはこれで充分。
この一冊で統計検定
http://www.toukei-kentei.jp/index.html
2級(11/18)にほぼ一夜漬けでアタック!
合格しているかどうかは…



【著者】
なし

図解でわかる多変量解析―データの山から本質を見抜く科学的分析ツール [単行本]

2012-07-09 06:12:44 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
図解でわかる多変量解析―データの山から本質を見抜く科学的分析ツール [単行本]
涌井 良幸 (著), 涌井 貞美 (著)



場所:江東区図書館

この本は、かなり数式展開があるけれども、それほど苦にならない。
重回帰分析、主成分分析、因子分析、…、だいぶん頭に入ってきた。
この著者の本、合うみたい。
これも手元において置きたい。



【アクション】
この著者の統計本、続けて読んでみる。


【これまでに読んだ著者の本】
〈ゼロからのサイエンス〉多変量解析がわかった (ゼロからのサイエンス) [単行本(ソフトカバー)]
涌井 良幸 (著)
http://blog.goo.ne.jp/shinyability/e/2b1ff676c92440eae50e67a97076729d

2日で人生が変わる「箱」の法則 [単行本(ソフトカバー)]

2012-06-03 17:09:15 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
2日で人生が変わる「箱」の法則 [単行本(ソフトカバー)]
アービンジャー・インスティチュート (著), 門田 美鈴 (翻訳)



場所:江東区図書館

「箱」本、2冊目、こちらもなかなか。
読み応えアリ、噛み応えアリ、繰り返しかみ締めるべき本、てことで殿堂入り。
以下、メモ。

●<P.265>澄んだ平和な心を取り戻す(四つの要素)
箱からの脱出
1.箱の兆候を探す(非難、正当化、冷酷さ、よくある箱のタイプなど)
2.箱の外の場所を見つける(箱の外の人間関係、記憶、行動、場所など)
3.状況をあらためて考える(すなわち、箱の外の観点から)。次のような質問をする
・この人やこの人の難題、重荷、苦しみは何か?
・私や私の所属するグループが、その難題、試練、重荷、苦しみをどのように増大させているか?
・私や私のグループが、この人やこのグループを他のどんなやり方で、ないがしろにしたり、虐待したりしてきたか?
・私の優越、当然、体裁、劣等感などの箱が、どのように他者と私自身についての事実を見えなくし、解決を妨げているか?
・この人やこのグループのために、私は何をすべきか?助けるために何ができるだろうか?
箱の外にとどまる
4.私が見つけたことに基づいて行動する…私がすべきだと感じていることをする
★「箱」本を読んだけれども、まだまだ「箱」の中にいることに後から気づくことがしばしばある。
改善が必要な局面は多々あるが、まずは、部下の前では「箱」の外にいられるようにしたい。


●<P.281>和平ピラミッド(その2)
正す

教え、伝える

聴き、知る

関係を築く

影響力を持つ他者との関係を築く

箱から脱出する、平和な心を獲得する
★信頼関係がなければ、いくら正しいことを言っても伝わらない、ということはコーチングでも学んできたところ。
その信頼関係を築くには、「箱」の外にいなければならない。
そりゃそうだ。
「箱」の中にいて、自分は正しい、おかしいのはお前ら、という態度で、自分と信頼関係を築いてくれといっても難しい。
やっぱり、まずは「箱」の外に出る。
そうした中から信頼関係を築く。
その上で、相手のことを聴く、知る。
そこで初めて教えることができる、伝えることができる。


●<P.285>教訓1
ピラミッドの下段に時間と努力をそそぐこと。
●<P.286>教訓2
ピラミッドのある段の問題の解決策は、その段より下にある。
●<P.288>教訓3
ピラミッドの各段階で効果を上げられるか否かは、ピラミッドの最下段―あり方―にかかっている。
★遠回りのようでも、土台を固めることが実は近道。



【アクション】
部下の前では「箱」の外にいつづける。
部下に対するとき、事前に必ず「箱」の外にいることを確認する。
更に、「箱」の外にいつづけることを決意する。
そのためにできる工夫を考える。
その上で、部下に対したい。
事後的に振り返り、「箱」の外にいたか?、それはどういう工夫が効いたか?、なぜ「箱」の中に入ってしまったか?、どうやれば踏みとどまれたか?、次に生かすべきは何か?、を心に刻みたい。


【これまでに読んだ著者の本】
自分の小さな「箱」から脱出する方法 [単行本(ソフトカバー)]
アービンジャー インスティチュート (著), 金森 重樹 (著), 冨永 星 (著)
http://blog.goo.ne.jp/shinyability/e/db05fd1533d642e9a2fbef8fac58f110

〈ゼロからのサイエンス〉多変量解析がわかった (ゼロからのサイエンス) [単行本(ソフトカバー)]

2012-06-02 10:42:50 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
〈ゼロからのサイエンス〉多変量解析がわかった (ゼロからのサイエンス) [単行本(ソフトカバー)]
涌井 良幸 (著)



場所:江東区図書館

ちょうど読みたかったレベル感の本。
それぞれの分析手法が、直感的にどういう意味を持っているのか、解釈をすればよいのかがわかりやすく書いてある。
こういうのを読みたかった。
手元においておいて、リファレンスとして使えそう。
てことで、殿堂入り。

・主成分分析、各教科の点数の和を取って総合点を出すよりも、適当な重み付けをして和を取った方がバラつきを大きくすることができる、というかそういう風になるように重み付けを考える、その和が主成分
・判別分析、全変動は群間変動(グループ間の距離)と郡内変動(グループ内の散らばり)にわけられるから、相関比、すなわち全変動に対する群間変動の割合が大きくなるように各変数の重み付けを設定できれば、二つのグループは線形判別できる。もうひとつのやり方として、グループの重心からのマハラノビスの距離を利用する方法もある。
・因子分析、共通因子がどれだけ影響を及ぼしているか、発展させたものとして共分散構造分析がある。
・クラスター分析、階層的クラスター分析はデンドログラム(樹状図)を作成、非階層的クラスター分析は代表的なものとしてk-means法。
・非数値データの多変量解析として、数量化Ⅰ類~Ⅳ類、コレスポンデンス分析。


【アクション】
この著者の統計本、続けて読んでみる。


【これまでに読んだ著者の本】
なし

即戦力の人心術―部下を持つすべての人に役立つ [単行本]

2012-05-07 05:08:12 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
即戦力の人心術―部下を持つすべての人に役立つ [単行本]
マイケル アブラショフ (著), Michael Abrashoff (原著), 吉越 浩一郎 (翻訳)



場所:江東区図書館

殿堂入り、自分のリーダーシップにぶれを感じたら、ヴィクティムな自分を感じたら、手にとって読み直したい本。
海軍という相当に硬く例外を許しそうにない組織でどうしてここまでできたのか、正直まだ落ちてない。
組織の論理と部下のためがぶつかったときに、常に部下の側に立つと言うリスクを取って、それがたまたまうまくいっただけとも読める。
いわゆるサバイバーズバイアス、生き残りの論理。
とはいえ、それだけではない。
全部まねができるわけではないけれども、見習うべきところは多い。
こんな上司なら正直付いて行きたいと思う。
以下、メモ。
繰り返し手にしたい一冊だから、ほとんどがメモしたいところなのだけれども;)

●<P.13>組織の指揮をとるにあたり、私の立てた方針は、じつにシンプルだった。それは、「部下の身になって、何がいちばん大切かを考えてみる」ということだ。
●<P.14>私は、彼らが艦を離れていく第一の理由は、給料が安いせいだろうと思っていた。しかし、驚いたことに、実際にはそれは五番目の理由だった。
第一の理由は「上司から大切に扱ってもらえないこと」だったのである。
第二は「積極的な行動を抑え込まれること」。
第三は「意見に耳を貸してもらえないこと」。
第四は「責任範囲を拡大してもらえないこと」であった。
★国も文化も組織も違うのでそのままその通り受け取ることは出来ないけれども、改めて考えてみるべきこと。
部下たちは何が大切なんだろう、何を大切にしているんだろう。
一人一人の顔を思い浮かべて、これだと言い切れるか。
面談の際に改めて話をしてみよう。

●<P.37>私は、自分が思うような結果を部下たちが得られなかったときには、怒りをこらえて内省し、自分がその問題の一部になってはいなかったかどうか考えた。自分自身に三つの質問を問いかけたのである。
(1)目標を明確に示したか?
(2)その任務を達成するために、十分な時間と資金や材料を部下に与えたか?
(3)部下に十分な訓練をさせたか?
★これはぜひとも取り入れる視点。
両手両足を縛った上で、無茶な仕事を振っていなかっただろうか。

●<P.85>組織は規則をつくり出しても、そもそもなぜそれが必要なのかということを忘れてしまったり、その理由がもう存在しなくてもわからずにいることが多い。
旧式な規則を排除するという点に関して、組織というものは融通がきかない。今日のめまぐるしく変化する世界にあっては、本当に重要なもの以外、規則は”厳然たる法”としてではなく、”指針”として扱われるべきである。
とはいえ、規則を守るべきか、破るべきか、どちらとも言えない状況もある。そのような状況があるからこそ、中間管理職が必要なのだ。もし何もかも明確に判断できるのであれば、組織は規則をつくる最高経営責任者と、それを異議もなく実行する社員だけで足りるはずだ。
中間管理職とは、どちらとも言えない状況の中で判断し、指示を出す人間であるべきなのだ。
★これは痛い。
この意味での中間管理職になれているか。
どこまでを守って、どこまで踏み越えるか。
踏み越えすぎると、自分だけでケツをふける範囲を超えてしまって、組織だけでなく部下にもダメージが発生してしまう。
このあたりが見極められる、真の意味での中間管理職を目指す。

●<P.124>「おい、今はきみが艦長だ。許可など取らなくていい。責任を持って自分でやるんだ」
●<P.125>この一件から読み取れるメッセージは館内を駆け抜けた。
「この艦長は言いなりになる人間を求めていない。求めているのは、自発的にものを考える人間だ」
それが、私の”新しいスタイル”を示す最初の機会であり、それを私は最大限に活かした。部下を信頼することは、私の指導法の本質であり、会場での給油は、この先にある改革の象徴となったのである。
★いくら口で自発性を重んじるなり、一人称で仕事をしてほしいと言っていても、行動がそうなっていなければ、部下に伝わるメッセージは後者。
部下に一人称での仕事を求めるなら、実際にやらせてみるというリスクを取る。
もちろん失敗の危険はある、でも成功すればリターンはでかい。

●<P.222>私が去ったあとも、ベンフォルドはさらに全速力で向上し続けた。私は臆することなく、その一部は自分の功績だと言いたい。私は指導者の評価は、本人が組織を離れてから半年か一年経つまで下すべきではないと思う。自分が任期中にどれだけのことを行ったかということを正確に判断するものは、自分が後任に手渡す遺産なのだ。後任が失敗するのを望んではならない。もっと高い次元で考えなければならない。
★まず今のグループリーダーというポジションを将来誰かに引き継ぐ立場として肝に銘じたい。
また、更に将来、より上位者となった際に、部下となる指導者を評価することになるが、そのときの評価基準として忘れないようにしたい。


【アクション】
部下の仕事に満足できないとき、次の3つの質問を自分に投げかけて内省する。
(1)目標を明確に示したか?
(2)その任務を達成するために、十分な時間と資金や材料を部下に与えたか?
(3)部下に十分な訓練をさせたか?


【これまでに読んだ著者の本】
なし

大震災の後で人生について語るということ [単行本] 橘 玲 (著)

2012-03-09 05:19:49 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
大震災の後で人生について語るということ [単行本]
橘 玲 (著)



場所:江東区図書館

基本的には、これまでの橘本と書いてることはそれほど変わりない。
これまでもダークサイドに落ちないためにはどうするかを描いてきていたが、それでも黄金の羽根の拾い方が見つかればアップショットが狙えるという面があった。
今回の大震災を受け、そこがリスク回避をするためにはどうするかにフォーカスされたように思う。
失われた4つの神話、
・不動産神話
・会社神話
・円神話
・国家神話
と大震災を経て、自分だけではコントロールが難しい国家の特に財政面のリスクからいかに自分を切り離すか。
著者の主張を全部取り入れられるわけではないけれども、ヒントはいっぱい。
迷いが生じたり、ちょっと浮かれているかもと思ったときは、手にとって考えを修正するのに使いたい本。
以下、メモ。

●<P.39>このことを概念的に説明すると、マイホームでは、あなたという家主が賃借人から月額二〇万円の家賃を受け取っている、ということになります。この「見えない家賃」が帰属家賃で、海外赴任などでマイホームを賃貸に出すと(すなわち賃借人があなたから他人に代わると)、このキャッシュフローが「見える家賃」へと現実化するのです。
このことからわかるように、マイホームの所有者は、帰属家賃という見えない収入を受け取っています。このため海外では、資産を不動産以外(株式や債券)に投資しているひととの公平を期すため、帰属家賃に課税するところもあります(スイス、オランダ、ベルギーなど)。その是非はともかくとして、マイホームとは不動産投資であり金融資産そのものということがこれでわかるでしょう。
★帰属家賃に課税したほうが、筋としては通るなぁ。

●<P.51>銀行にお金を預けるときは、一〇万円でも一〇〇万円でも利息は変わりません。一億円なら大口預金になって、利息をすこし上乗せしてもらえます。このように、投資額によって利回りは変わらないか、大口の投資家が有利になるのが基本です。
ところが賃貸物件の利回りを比較すると、価格の安いワンルームマンションの利回りが明らかに高く、分譲マンションや一戸建てになるにしたがって利回りは低くなります。これは、ワンルームマンションのほうがリスクが高い(物件価格が下落する可能性が大きい)ためです。
年金生活者などに販売されている投資用ワンルームマンションでは、不動産業者が十分な利益を得てもなお魅力的な利回りを維持するために、家賃をそうとう高く設定しなければなりません。しかしこれではだれも借りてくれませんから、いずれは家賃を引き下げるか、家賃保証会社が破綻するほかありません。これでは、あちこちでトラブルが起きるのも当然です。
その一方で、一戸建てやファミリー向けのマンションの利回りが低いのは、借り手がいなくて家賃が下がるからです。後述するように、日本では借地借家法によってファミリー向けの賃貸物件の供給が少なく、結婚して子どもができるとマイホームを購入するのが”常識”とされています。そのうえ「賃貸よりマイホームが得だ」とほとんどのひとが信じているので、賃料の高い物件を借りるのは外資系企業の幹部社員などごく一部しかいません。ただしこうした需要があるのは東京の都心部に限られているので、郊外の大型物件の賃料は大幅にディスカウントせざるをえないのです。
このことを賃貸する側から見れば、常識とは逆に、家賃の安いワンルームマンションほど不利で、賃料の高い大型物件を大家族で借りたほうが得だということになります。
月額家賃三〇万円で家を借りていると聞けば、だれもがもったいないと思うでしょう。しかしこの物件の市場価格が一億円だとすれば利回りは年三.六パーセント(三六〇万円÷一億円)で、実質利回りの平均(五パーセント)を大きく下回っています。これが高額の賃貸物件に住む資産家がいる理由で、彼らは割安な不動産物件を借り、資金をより利回りの高い(正確にはリスク/リターン比の高い)収益機会に投じたほうが有利だということを知っているのです(不動産業界のひとたちが賃貸物件に住んでいる理由もここから説明できます)。
★なるほど。
多くの人が家族を持つタイミングで持ち家に流れることから、ファミリー向けの賃貸市場への供給は少ないんだけども、需要はもっと少ないってことか。
そうすると、少ない供給でも需要よりは多いので供給過多ってことになって、値段が下がる。
こんなところにも黄金の羽根は落ちているのかぁ、これは目から鱗だ。
今後、賃貸市場が活性化すると思われ、そのうち需要と供給はマッチして適正な価格に落ち着くはず。
割安な賃貸物件を見つけたら、それをさっさと借りて長く住むってのはいいかもしれない。

●<P.55>個人がマイホームを購入すべき理由として、「年をとれば家が借りられなくなる」といわれますが、高齢化社会では高齢者に入居してもらわなければ空室を埋めることができませんから、これも過去の話になってしまいました。国土交通省は高齢者専用賃貸住宅(高専賃)の普及にちからをいれていますが、そうでなくても今後は高齢者が賃貸市場の主役にならざるをえないでしょう。
★最近新聞を見ていてびっくりした。
女性向けファッション誌の広告がたくさんのってたけど、ほとんどアラフォー向け。
ファッションの市場をその世代が支えてるってこと。
おそらく10年後は、この層がそのまま年食ってアラフィフ向け雑誌ばかりになるはず。
市場はお金を払ってくれる層に向けて商品を供給する。
賃貸市場もそう。
とすれば、恐ろしい予想が頭をよぎる。
若いと家が借りられない…
そんな時代がくるかもしれない。

●<P.75>日本的雇用慣行がなかなか変わらないのは、それが均衡解として安定しているからです。しかしナッシュ均衡は、いったん成立すると未来永劫変わらないわけではありません。左側通行と右側通行を変えるのはものすごく大変です。しかし沖縄では、敗戦による占領で交通ルールがアメリカと同じ右側通行になり、本土復帰七年目の一九七八年七月三〇日に左側通行に戻されました。このときは、わずか八時間ですべての道路標識・標示が変更されたといいます。
ここに、ナッシュ均衡のもう一つの特徴があります。それはきわめて頑健ですが、いったん状況が代わると一瞬のうちにもうひとつの均衡解に移ってしまうのです(右側通行と左側通行が混在することはありません)。
雇用慣行がナッシュ均衡だとすれば、日本的雇用がアメリカ型になったり、アメリカ型雇用が日本型になったりすることも考えられます。どのような条件で、このような変化が起きるのでしょうか。
青木昌彦によれば、雇用慣行がどちらの解に至るかは、期待賃金(労働供給関数)と実質賃金(限界生産曲線)の関係で決まります。サラリーマンの実質賃金が期待賃金より大きければ、すべての労働者が正社員を目指して日本的雇用に至ります。逆に実質賃金が期待賃金よりも低くなれば、サラリーマンはいなくなってアメリカ型雇用という均衡解に達するのです。このことをもっと簡単にいうと、「サラリーマンになるのは損だ」とみんなが思うようになれば、日本的雇用は崩壊するのです。
★変化点はすぐそこまで来ているかもしれない。
それでもサバイバルするには、どうすればよいだろうか?

●<P.80>サラリーマンとはすべての人的資本をひとつの会社に投資することですから、これは「タマゴをひとつのカゴに盛る」のと同じです。だれもがすぐに気づくように、この投資が成功するには、そのカゴが壊れないことが絶対条件になります。ところがこの一〇年で、会社が倒産するのは珍しいことではなく、大手企業でも頻繁にリストラが行われるようになりました。
★この状況が続いて、昔には戻らないとみんなが思うようになれば、それはすなわち上で引用した「サラリーマンになるのは損だ」とみんなが思うようになること…

●<P.82>前頁図(19)では、人的資本は会社に完全に依存していますから、いったん食を失えばその大半が毀損してしまいます。金融資本はレバレッジをかけて不動産に投資されているので、地価が下落したり、天変地異で不動産の価値がなくなればたちまち債務超過に陥ってしまうでしょう。そしておそろしいことに、日本にはこうしたハイリスクな人生のポートフォリオを持つひとたちがものすごくたくさんいるのです。
★知り合いを見回したときに、家持ちですんごく不安を感じさせるのとそうでないのがいるけど、その違いはこれかぁ。
人的資本が会社にほぼ完全に依存しているか、いざとなったら会社の外に出ていってもなんとかなりそうかの違いか。

●<P.127>国家の財政赤字とは、要するに国家が通貨(円)を過剰に印刷して市場に供給することです。通貨もまたひとつの商品ですから、当然、需要に対して供給が増えれば価値は下がります。財政破綻とは、円の信用が失墜して通貨の価値が大きく毀損することです。
このように考えると、国家破産は原理的に三つの経済事象しか引き起こさないことがわかります。
(1)高金利  国債の信用に投資家が不安を抱けば、債券価格は下落して金利が上昇します。
(2)円安   外国為替市場ではさまざまな国の通貨が売買されており、日本円の価値が下がれば、当然、外貨の価値が上がって円安になります。
(3)インフレ 通貨というのはモノやサービスを売買するときの指標ですから、通貨の価値が下がれば物価は上昇してインフレになります。
国家破産というのは、この三つの経済現象が同時に、かつ異常なレベルで発生することです。日本はずっとデフレと低金利に悩まされてきましたが、〇七年の世界金融危機以降は、それに円高が加わりました。国家破産後は、いまとまったく逆の「インフレ・高金利・円安」世界がやってくるのです。
ここで強調しておきたいのは、国家破産をいたずらに恐れる必要はないということです。財政が破綻すればなにが起きるかあらかじめわかっていて、なおかつそれ以外のことは原理的起こりえないのですから、原発事故のように、放射能という未知の恐怖に襲われるわけではありません。
★投資を、利殖ではなく、国家財政破綻に対する保険、リスクヘッジと考えてみよう。
色気を出すから、ほんとは気にしちゃいけないとわかっちゃいるのにマーケットタイミングが気になったりする。
日本国財政が抱えるリスクを極力最小化するには、そういう視点で投資を考えてみると、迷いの要素は少なくなりそう。

●<P.144>製造業やサービス業の労働者がグローバル化の荒波に飲み込まれるのは、それがだれでもできる代替可能な仕事だからです。こうした仕事の象徴がマクドナルドの店員で、厳密に定められたマニュアルどおりに作業すれば、新人でも初日からベテランと同じハンバーガーをつくることができます。これが”マックジョブ”で、会社の場合はバックオフィスの仕事に相当します。
その一方で、医師や弁護士、公認会計士、あるいは俳優や歌手、スポーツ選手のように、代替不可能な視覚や技能、能力が必要な(だれでもできるわけではない)仕事もあります。
こうしたクリエイティブクラスに、グローバル化は多大な恩恵をもたらします。
(英語を母語とする)彼らの仕事に国家や民族は関係なく、ひとたび成功すれば世界市場を相手に莫大な利益を手にすることができるからです。-アメリカではライシュの予言どおり、超富裕層と貧困層の二極化が進行しました。
ところで『ブラック・スワン』のナシーム・タレブは、クリエイティブクラスのなかにも、「拡張可能な仕事」と「拡張不可能な仕事」があるといいます。拡張可能なのがクリエイター、拡張不可能なのがスペシャリストで、この区別は、これからの仕事を考えるうえできわめて重要です。
★どれを選ぶかは生き方の問題。
それぞれにメリットがありデメリットがある。
それを無視して羨んだり、卑下したり、ないものねだりしても無駄。

●<P.160>グローバルな世界では、労働者の二割のクリエイティブクラスと八割のマックジョブに分かれるとロバート・ライシュは予言しました。そのクリエイティブクラスには、拡張可能なクリエイターと拡張不可能なスペシャリストの仕事があります。
今後日本でも同様の変化が起きるのであれば、この本を読んでいるほとんどのひとにとって、人生設計の最適戦略はスペシャリストを目指すことになるでしょう。アメリカでもクリエイターの数はきわめて少なく、クリエイティブクラスのほとんどはスペシャリストです(クリエイターが目立つのは、ごく少数がとてつもない成功をするからです)。
日本列島には約一億二〇〇〇万人が暮らしていて、乳幼児を除けばほぼ全員が読み書きできます。しかし出版業界ではながらく、「本を読むのは人口の一〇パーセント」といわれてきました。読書調査では、月に一冊も本を読まないひとが約五割とされていますが、残りのひとたちが文芸書や専門書、ビジネス書などを読んでいるわけではありません。有り体にいってしまえば、こうした本を読むには一定程度のリテラシーが必要になるのです。
光文社で女性誌やビジネス書籍をつくってきた編集者の山田順は、『出版大崩壊』(文春文庫)で、経済書やビジネス書の読者は最大四〇〇万人しかいないとして、次のような根拠を述べます。
これは、まず一流大学卒で一流企業社員、公官庁職員、弁護士、医者などの専門職の就業人口から出した実数である。現在、東京大学の卒業生の総数は年3000~3500人。これに京大、阪大、九大などの国立大学の卒業生、早慶ほかの六大学にMARCH、関関同立などの卒業生を加えると、年約15万~20万人になる。この15万人~20万人と、毎年、一流企業、官庁、専門職に就く人数はほぼ一致している。
この構造は日本社会ではずっと変わっていなくて、就職氷河期などと言われても、この層は変動することなく、階層ピラミッドの上位層を形成している。ちなみに、1世代の年齢別人口は団塊ジュニアのときが200万人を超えていたが、少子化で現在は100万人近くまで落ちている。
さて、この年齢別人口のうち上位20万人が、定年までの約40年間本を読むとする。すると40歳分だから、800万人になる。しかし、経済書となれば読者のほとんど男性だから半分の400万人。こrが想定読者数だ。
★この数字は覚えておいておこう。

●<P.181>しかし世界の株式市場をまるごと買うことができるのなら、このような悩みはなくなります。なぜならその場合、理論上、選択肢は次のふたつしかなくなるからです。
(1)世界の株式市場は長期的に拡大する。
(2)資本主義はもう限界で、これから市場は縮小するしかない。
●<P.183>ヒトという有限な生き物にとってもっとも貴重な資源は、お金ではなく時間です。
ウォーレン・バフェットのように世界じゅうの企業の財務諸表を読み込み、徹底的に分析すれば、株価インデックスに比べて投資パフォーマンスを二〇パーセント引き上げられるとしましょう。しかし私は、仮にこの”必勝法”を知っていたとしても、実践しようとは思いません。私の投資額から考えると、その時間を仕事や趣味にあてたほうが人生の効用ははるかに大きく、それを犠牲にしてわずかな超過利潤を得たところでなんの意味もないからです。
●<P.185>さらに素晴らしいことに、ACWIの世界株ポートフォリオは、通貨の分散まで勝手にやってくれます。そこにはアメリカ企業だけでなく、ヨーロッパ(ユーロ)やイギリス(ポンド)、中国(人民元)、ロシア(ルーブル)、インド(ルピー)、ブラジル(レアル)などの企業が株式市場の時価総額に応じて含まれているからです。すなわち世界株ポートフォリオは、為替リスクに足して中立なのです。
★市場はまだ拡大するとの明るい未来にかけるなら、ACWI(1554)買っとけ、以上。

●<P.202>これまで述べたように、理論どおりなら、これらの通貨は円に対して金利差の分だけ安く(円高に)ならなければなりません。ところが現実は、すべての通貨が円に対して一四~一八パーセントも増価した(円安になった)のです。この結果、レバレッジをかけて高金利通貨を買持ちした投資家(おばさん)は、金利差と為替差益のダブルで儲かることになりました(円を売ったプロの投資家は往復ビンタのようにダブルで損をしました)。
その後ドル円レートは、二〇〇七年六月の一二三円をピークに円高に転じ、世界金融危機を経て、大震災直後の二〇一一年三月一七日には一ドル=七六円二五銭の史上最高値を記録しました。世間ではこれを「超円高」と呼びましたが、二〇〇五年初頭の一ドル=一〇〇円を基準値とし、米ドルと日本円の平均的な金利差を三パーセントとすれば、二〇一〇年に一ドル=八〇円になるのは理論どおりです(日本とアメリカのインフレ率の差から資産しても同じ結果になります)。
★とすれば、今こそが正常であって、ちょっと前が異常なのだな。
これは意識しておいていいかもしれない。

●<P.219>日本の社会でもっとも優秀なひとたちがバザール空間に集まるのは、そこに法外に有利な成功の機会があることに気づいているからでしょう。
その成功は、たんに金銭的なものではありません。バザール世界では金銭よりも「評判」のほうがはるかに価値が高く、インターネットの登場によって、成功者はとてつもない富と名声を手にするようになりました。
★そうか、じつはそっちがブルーオーシャンだったのかもしれない。

●<P.223>日本人はずっとムラ社会的な人間関係(世間)に守られて暮らしてきましたが、その窮屈な世界を憎んでもきました。故郷を捨てて都会に出ても、こんどは会社という別の世間に取り込まれて生きるしかありませんでした。
しかしいまや会社共同体も解体し、私たちは一人ひとりの金融資本と人的資本だけを頼りに、グローバルな市場経済と孤独に相対することを余儀なくされています。いずれ本書の続編として、そんな日本の希望と絶望について書いてみたいと思います。
★をを、続編あり、待ち遠しい。


【アクション】
日本国の国家財政破綻リスクからリスクフリーにするには、どのようなポートフォリをを組むべきかを考える。

自分の小さな「箱」から脱出する方法 [単行本(ソフトカバー)]

2012-02-28 05:19:00 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
自分の小さな「箱」から脱出する方法 [単行本(ソフトカバー)]
アービンジャー インスティチュート (著), 金森 重樹 (著), 冨永 星 (著)



場所:江東区図書館

なにこれ?
この本すごすぎ。
衝撃受けまくり。
前からすすめられていたのに、読まずにいた自分のバカ。
もっと早く読んでれば良かった。
そんぐらいいい本。
当然殿堂入り。
いろいろ読んできた本の中でも1、2を争う。
↓と甲乙つけがたい。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則 (単行本)
マーシャル・ゴールドスミス (著), マーク・ライター (著), 斎藤 聖美
http://blog.goo.ne.jp/shinyability/e/610bacb5dae32b6cdcf133b1cad67d12


手に取るのは遅れたけれども、この本に出会えたのは良かった、まだ遅くない。
これまで「箱」の中に入っていてごめんなさい。
これまでの上司や同僚にごめんなさい、今の部下にごめんなさい、家族や親戚にごめんなさい、友人にごめんなさい、ご近所さんにごめんなさい、…
今日を境に「箱」の外にできるだけ長い時間いられるように努力します。
以下、メモ。

●<P.50>「つまり人間は、相手が自分をどう思っているのかを感じとることができる、これがポイントなんだ。
自分が相手から、なんとかしなくてはならない問題と見なされているのか、操られているのか、策略を巡らされているのかが、わずかな時間でわかってしまう。偽善だってかぎつけられる。見せかけの親切の下に隠れている非難を、感じ取ることもできる。そして往々にして、そういう相手の態度を恨めしく思う。
相手が歩き回り、あるいは椅子の角に腰かけて、話を聞こうじゃないか、君のことは大いに関心がある、といったふりをしたところで、家族についてたずねたとしても、あるいは仕事を効率よくしようとあの手この手を使ってみせたところで、関係ない。人は相手が自分をどう見ているかを感じ取り、それに対して反応するんだ」
★部下に対するコーチングもこうなってしまっているかもしれない。
心を入れ替える。

●<P.74>「まさにその通り。君が一見正しいことをしたとしよう。たとえそれが正しいことでも、箱の中にいて行った場合には、非生産的な反応を引き起こすことになり、箱の外にいるときとはまったく違う結果を招く。
というのも、人はまず、相手の行動にではなく、相手のありよう、つまり相手が自分に対して箱の中にいるか外にいるかに対して反応するんだから」
●<P.76>「なるほど。では、会議室以外のことについて考えてみよう。
どうだろう?自分のいいたいことを箱の中から伝えたことで、彼女の仕事に対する熱意や創造性をかき立てることは、できたろうか、それともできなかったんだろうか」
★部下への注意や指導やアドバイスを行うとき、箱の中にいたのではないか?
部下と対する前に、一度自分に問うてみる。
今オレは箱の中にいないか?
家族、友人、ご近所さん、…、誰に対しても。

●<P.167>自分への裏切り
1 自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
2 いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
3 周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる。
4 したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5 ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。
6 自分が箱の中にいることによって、他の人たちをも箱の中に入れてしまう。
7 箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。
★これはどっかに貼っておこう。

●<P.220>箱の中にいるときに、しても無駄なこと
1 相手を変えようとすること
2 相手と全力で張り合うこと
3 その状況から離れること
4 コミュニケーションを取ろうとすること
5 新しいテクニックを使おうとすること
6 自分の行動を変えようとすること
★箱の中にいたまま行動だけ変えてもダメというのは、結構衝撃。
言われてみれば確かにそう。

●<P.238>「それなら箱の中にいる人間が、どれほど不安定な状態で暮らしているかも、わかっていると思う。なんとしても自分を正当化しなくてはならない。
自分は思慮深い人間だとか、価値ある人間だとか、高貴な人間だとか、しじゅう自分の徳を見せつけていなくてはならないのだから、これは大変だ。
実際、手に余るという点では、他の人に対してすべきことよりも、箱の中で自分を証明してみせることのほうが、よほど手に余るんじゃないかな。
これまでの生活を振り返ってみれば、君だって思い当たることはあるだろう。
箱の外にいるときよりも、箱の中にいるときのほうが、はるかにしなければならないことが多く、負担が大きいと感じていたはずだ。
たとえば、昨日の晩と、君が奥さんたちと過ごしたそれまでの晩を比べてみてもいい」
★箱の中にいることで、自己正当化のコストを払っていたということか。
箱の外にいることのコストよりもこの自己正当化のコストの方が高い、なるほどそうかもしれない。
さっさと出ろってことか。

●<P.247>「君が何を考えているのか、わかるような気がする。君は運悪く、しょっちゅう箱の中に入っている人間と働いていた。つらかったと思う。そういう場合、こちらもいとも簡単に箱に入ってしまうことになる。あいつがひどいんだから!と、簡単に自分を正当化できるわけだからね。
でもいいかい、いったん箱に入ってしまうと、相手をひどい奴だと責めている自分を正当化するためにも、実際に相手がひどい奴であってくれなくては困ることになる。箱の中にいる限り、問題が必要だからね。
そして、こちらが箱の中に留まり続ける限り、相手はひどい奴であり続ける。こちらが責めれば責めるほど、相手は責められるようなことをするわけだ。
相手が箱に入っていることを責めたりせずに、しかも相手の箱の存在に気づけたなら、そのほうがずっといいと思わないか。結局のところ、こちらもときには箱の中に入ってしまうわけだから、箱の中にいるということがどういうものか、感覚的に、わかっている。さらに、箱の外にいさえすれば、箱の中にいるのがどういうことか、頭でも理解できる。それに、こっちが箱から出てしまえば、相手がひどい奴である必要はなくなり、相手をひどい奴にする必要もなくなる。だから、つらい状況を悪化させるのではなく、よい方向に持っていくことができるようになる。
もう一ついえることがある。箱の中にいるリーダーが、会社にどれほどのダメージを与えるかは、わかったことと思う。なにしろ、周りの人をいとも簡単に箱の中に逆戻りさせられるんだから。
ということは、そういったリーダーになってはならない、ということだ。それがリーダーとしての義務なんだ。こちらが箱の中にいる限り、仮に周りの人々が君に従ったとしても、それは単に力に屈して、あるいは力を恐れて従っているだけなんだ。そんなものは統率力なんかじゃない。ただの威圧だ。みんなが進んで従いたいと思うのは、箱の外に出ているリーダーなんだ。今までの自分の経験を振り返ってみれば、君にもそのことはわかるはずだ」
★相手は変えられないけど自分は変えられる。
だからまず自分から箱を出る。
相手が出てこなくてもそこはぐっと我慢。
自分も箱に入ってしまえば、状況はより悪くなる。
自己正当化のコストも支払わないといけない。
相手が箱から出てくる可能性も閉ざしてしまう。

【アクション】
セルフクエッションを持つ。
「オレは今箱の中にいないか?相手をモノとして見ていないか?自己正当化をしていないか?」

「ほめる」技術 [単行本] 鈴木 義幸 (著)

2012-01-18 00:33:47 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
「ほめる」技術 [単行本]
鈴木 義幸 (著)




場所:江東区図書館

コーチ型リーダに向けて、ちょうどいま課題と思っているのがアクノリッジメント。
ずっぽりはまりました、使いたい技がいっぱい、殿堂入り。
手元に置いて、しばしば読み返したい。

以下、メモ。
<P23>3.根性型指導の限界
三球三振したい子どもはいない、ダメだししても入らない。
空振りしても、子どもは当てようと思ってふっているはず、その肯定的ないとは認めるべき。
「いいぞ、当たると思ったらどんどん振っていいぞ」
「今のは確かに当たらなかったけど、スイングスピードは結構はやかたぞ」
「高めのボールはなかなか当てるのが難しいもんだよ。どんなところに手を出したらより確実に当たる気がする?」
子どもの「この辺でしょうか?」に対して、
「そういう場所をね、ストライクゾーン、打つと当たるところ、っていうんだよ」
今度は前に飛ばないまでもチップしたら、
「おう!今度はチップしたなぁ」と小さな成果に対して体全体で賞賛。
これを受けた子どもは「次はどこに手を出せば前に飛ぶんだろうか?」
人を動かすというのはこういうことなのだなぁ。

<P.38>1.本当にほめる
ラソーダ監督のエピソード。
ほめることは技術、何気なく人がほめられるかというとそうではない。
相手を良く見て、相手が日々どんなことを思っているのかを洞察して、どんな言葉を投げかけられたいのかを熟慮して、はじめてほめ言葉は発せられるべき。
その人が喉から手が出るくらい聞いてみたいと思っている言葉は何か、もしそれを聞いてしまったらあなたのために何かせずにはいられないと思うようなその言葉は何か。

<P.68>10.メールはクイックレスポンスで
そうか、メールのリプライもアクノリッジメントなのだな。
リプライが早ければ早いほど、あなたのことを気にかけています、というメッセージ。
確かに。
グループメンバに出したメールに何もACKがないと、スルーされている気がして、蔑ろにされているような気がして、すんごく不快。
改めて実践したいし、グループメンバにも教えてあげたい。

<P.126>1.若い人には理由をきちんと説明する
やれ!ではなく、理由を説明する、それも時間を取って丁寧に、すなわちアクノリッジメント。
なるほど、目からうろこ。

<P.133>3.さりげなく女性社員をほめる
おしゃれに気を使っているのに、それに気が付かないことは、努力に対する冒涜。
耳が痛い。
今日のおしゃれの中で他人から気付かれたい工夫はなんだろうか?
もしそれに気付いて言葉にすることができれば、相当のアクノリッジメントになりそう、あなたをちゃんと見ていますよ。
相当高いレベルのテクニックのような気がするけれども、やってみるべき。

<P.140>5.上司に対するアクノリッジメント
一に報連相、二に報連相、三四がなくて五に賞賛。
報連相は、あなたのことを信頼しています、頼りにしています、ということを伝える最も効果的な手段。
上司は頼られたい、頼られるということは自分の存在価値を増してくれる行為、部下からの報連相は組織の中での自分の位置が強く確認できる。
上司になればなるほど賞賛の機会は減る、でも賞賛してほしい、であれば部下からやってあげればよい、なるほど。



ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ [ハードカバー] 伊藤 守 (著)

2011-10-07 06:05:29 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ [ハードカバー]
伊藤 守 (著)




場所:江東区図書館

この本、使えると思います。
三分というのは象徴的な時間で、必ずしも三分でないといかんわけではありません。
部下なら部下について、毎日時間を取って、その部下のことを考えて、コミュニケーションをする。
コミュニケーションを手段でなく目的にすると言ってもいいかもしれません。
量をこなせばよいか?
たぶんイエス、量が質に転化するのだと思います。
よりそれを促進するためにも、コミュニケーションの中身に気を配る。
さっそく取り組んでみようと思います。

ちょっと気になったこと。
ハーバード大学の調査、マネジャーが新しい役割に適応し、十分に軌道に乗るまでには、15~18ヶ月程度の時間がかかる。
なんかちょっと安心;)

これだけは知っておきたいダメ社員の辞めさせ方 [単行本] 熊 隼人 (著)

2011-05-15 10:04:22 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
これだけは知っておきたいダメ社員の辞めさせ方 [単行本]
熊 隼人 (著)



場所:江東区図書館

おもしろい、こういう本が読みたかった!

処分というのは一足飛びにできるのではなくて、積み上げていかんとあかんのですな。
1.譴責:始末書を書かせる
2.減給
3.出勤停止
こういう積み重ねが、会社がちゃんと教育指導をしてきたという証拠になり、後日解雇を争う際の重要なサポートになると、なるほど。
一つの行為に二重の懲戒処分はNGだけど、前の懲戒処分を判断材料にしてより思い懲戒処分は出せる。

減給は大胆には出来ず、せいぜい1割程度。
だから、降格降級を使う。
これなら結果1割以上の減給になっても労働基準法上問題ない。

希望退職を募る際、ありがちなのが、やめてほしくない社員が手を上げること。
やめてほしくない社員が出て行ったらリストラは失敗。
そこで、この一文を入れておく。
「社員が希望しても会社が承認しない場合には、本制度の適用はないものとする」

無断欠勤が続いてもあわてて解雇通知は送らない。
3日ぐらいだと裁判所は認めてくれない。
辞表を出させるのがベスト。
7日間以上になると、解雇の正当性は認められそう。

刑事事件を起こしても懲戒解雇は自動的には認められない。
なんらか職務行為に関係した犯罪でないと難しい。
最大23日間の拘留期間はなんとか有給でしのげるでしょう。
起訴されてしまうと就業規則に刑事休職や自己都合休職の規定がないと欠勤が正当化できず解雇が見えてくる。

退職を申し入れてきた社員が有給を主張したら、それを認めざるを得ない。
引継ぎが出来ない場合もありうる。
社員に有給を消化させていなかった会社に日があるとされる。

ユニオンショップ(唯一交渉団体条項)制度があるものの、労働者にはどの組合に入るのかの選択権があるので、
判例では別の組合に加入したものにはユニオンショップの効力が及ばない。






超簡単 お金の運用術 (朝日新書) [新書] 山崎 元 (著)

2011-02-06 15:16:05 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
超簡単 お金の運用術 (朝日新書) [新書]
山崎 元 (著)


超簡単 お金の運用術 (朝日新書)


生活費3ヵ月分ぐらいを普通預金で。
残りは、日本株4割、外国株6割。
具体的には、1306とTOK。
大きな支出の必要が生じたら株を迷わず売る。
以上。

自分を年に年収分ぐらいを利息でくれる債権と思えば、株偏重のように見えてそんなにリスクとってない。

賃貸と持家は損得の問題でなくて生き方の問題。
経済合理的には、賃貸と持家に差はないはず。
一物件に集中投資しているので持家はリスクが高め、うまい物件を見つけられたらレバレッジを効かした投資に成功。
持家に縛られることで失いかねないチャンス、例えば異動に制約を受けるとか、近隣トラブルとかのリスクをどう考えるか。
残存価値はないものと思って、もろもろのリスクを考慮して、それでも安ければ買い。
そんだけの物件が見つからないなら、賃貸でOK。

知っているようで知らない 法則のトリセツ (単行本)

2010-01-10 17:02:19 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
知っているようで知らない 法則のトリセツ (単行本)
水野 俊哉 (著)

知っているようで知らない 法則のトリセツ

場所:江東区図書館

これいいです。
もうアマゾンで買っちゃいました。
本の読み方でよく言われているように、書かれている内容も28の法則にしたがうんだから、いいところだけ読めばよいと。
それを突き詰めると、この手のエッセンスを抜書きしてくれている本にいくのではと思ったりしました。
これは手元において、しばしば見返して、仕事とかでなんかひっかかったら、使えそうな法則を書いている原著にあたってみることにします。

夢をかなえるゾウ (単行本)

2009-08-29 12:45:34 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
夢をかなえるゾウ (単行本)
水野敬也 (著)

夢をかなえるゾウ

場所:江東区図書館

靴をみがく p24
コンビニでお釣りを募金する p35
食事を腹八分におさえる p43
人が欲しがっているものを先取りする p50
会った人を笑わせる p61
トイレ掃除をする p70
まっすぐ帰宅する p79
その日頑張れた自分をホメる p89
一日何かをやめてみる p104
決めたことを続けるための環境を作る p111
毎朝、全身鏡を見て身なりを整える p119
自分が一番得意なことを人に聞く p125
自分の苦手なことを人に聞く p129
夢を楽しく想像する p135
運が良いと口に出して言う p144
ただでもらう p150
明日の準備をする p160
身近にいる一番大事な人を喜ばせる p168
誰か一人のいいところを見つけてホメる p187
人の長所を盗む p195
求人情報誌を見る p205
お参りに行く p216
人気店に入り、人気の理由を観察する p223
プレゼントをして驚かせる p233
やらずに後悔していることを今日からはじめる p262
サービスとして夢を語る p270
人の成功をサポートする p281
応募する p287
毎日感謝する p297

ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!―世界最高の投資家の原則 (スピークス・シリーズ)

2009-05-16 02:02:53 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!―世界最高の投資家の原則 (スピークス・シリーズ) (単行本)
ジャネット ロウ (著), Janet Lowe (原著), 平野 誠一 (翻訳)

ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!―世界最高の投資家の原則 (スピークス・シリーズ)

場所:江東区図書館

これを読んだからといってバフェット流の投資ができるようになるとは思えませんが、味わいの深い言葉がいっぱい。
インデックスのバイアンドホールドに迷いが出たときなんかには、手にとって読み返すべしです。


元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[第2版]

2009-03-27 08:49:25 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[第2版] (単行本)
吉田 利宏 (著)

元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[第2版]

場所:江東区図書館

友人の高級(?)官僚のおすすめ。
こういうのは手元においておくと役にたちそうです。
ただ、法律を読んで学ぶための参考書なので、契約書を作成したり修正したりするのにはちと役者不足かな。
こういうのはどういう本を読んだらよいのだろう???