江東区図書館生活

本棚の本をずいぶん少なくすることができました。

自分の小さな「箱」から脱出する方法 [単行本(ソフトカバー)]

2012-02-28 05:19:00 | ★★★★★繰り返し手にしたい一冊
自分の小さな「箱」から脱出する方法 [単行本(ソフトカバー)]
アービンジャー インスティチュート (著), 金森 重樹 (著), 冨永 星 (著)



場所:江東区図書館

なにこれ?
この本すごすぎ。
衝撃受けまくり。
前からすすめられていたのに、読まずにいた自分のバカ。
もっと早く読んでれば良かった。
そんぐらいいい本。
当然殿堂入り。
いろいろ読んできた本の中でも1、2を争う。
↓と甲乙つけがたい。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則 (単行本)
マーシャル・ゴールドスミス (著), マーク・ライター (著), 斎藤 聖美
http://blog.goo.ne.jp/shinyability/e/610bacb5dae32b6cdcf133b1cad67d12


手に取るのは遅れたけれども、この本に出会えたのは良かった、まだ遅くない。
これまで「箱」の中に入っていてごめんなさい。
これまでの上司や同僚にごめんなさい、今の部下にごめんなさい、家族や親戚にごめんなさい、友人にごめんなさい、ご近所さんにごめんなさい、…
今日を境に「箱」の外にできるだけ長い時間いられるように努力します。
以下、メモ。

●<P.50>「つまり人間は、相手が自分をどう思っているのかを感じとることができる、これがポイントなんだ。
自分が相手から、なんとかしなくてはならない問題と見なされているのか、操られているのか、策略を巡らされているのかが、わずかな時間でわかってしまう。偽善だってかぎつけられる。見せかけの親切の下に隠れている非難を、感じ取ることもできる。そして往々にして、そういう相手の態度を恨めしく思う。
相手が歩き回り、あるいは椅子の角に腰かけて、話を聞こうじゃないか、君のことは大いに関心がある、といったふりをしたところで、家族についてたずねたとしても、あるいは仕事を効率よくしようとあの手この手を使ってみせたところで、関係ない。人は相手が自分をどう見ているかを感じ取り、それに対して反応するんだ」
★部下に対するコーチングもこうなってしまっているかもしれない。
心を入れ替える。

●<P.74>「まさにその通り。君が一見正しいことをしたとしよう。たとえそれが正しいことでも、箱の中にいて行った場合には、非生産的な反応を引き起こすことになり、箱の外にいるときとはまったく違う結果を招く。
というのも、人はまず、相手の行動にではなく、相手のありよう、つまり相手が自分に対して箱の中にいるか外にいるかに対して反応するんだから」
●<P.76>「なるほど。では、会議室以外のことについて考えてみよう。
どうだろう?自分のいいたいことを箱の中から伝えたことで、彼女の仕事に対する熱意や創造性をかき立てることは、できたろうか、それともできなかったんだろうか」
★部下への注意や指導やアドバイスを行うとき、箱の中にいたのではないか?
部下と対する前に、一度自分に問うてみる。
今オレは箱の中にいないか?
家族、友人、ご近所さん、…、誰に対しても。

●<P.167>自分への裏切り
1 自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
2 いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
3 周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる。
4 したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5 ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。
6 自分が箱の中にいることによって、他の人たちをも箱の中に入れてしまう。
7 箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。
★これはどっかに貼っておこう。

●<P.220>箱の中にいるときに、しても無駄なこと
1 相手を変えようとすること
2 相手と全力で張り合うこと
3 その状況から離れること
4 コミュニケーションを取ろうとすること
5 新しいテクニックを使おうとすること
6 自分の行動を変えようとすること
★箱の中にいたまま行動だけ変えてもダメというのは、結構衝撃。
言われてみれば確かにそう。

●<P.238>「それなら箱の中にいる人間が、どれほど不安定な状態で暮らしているかも、わかっていると思う。なんとしても自分を正当化しなくてはならない。
自分は思慮深い人間だとか、価値ある人間だとか、高貴な人間だとか、しじゅう自分の徳を見せつけていなくてはならないのだから、これは大変だ。
実際、手に余るという点では、他の人に対してすべきことよりも、箱の中で自分を証明してみせることのほうが、よほど手に余るんじゃないかな。
これまでの生活を振り返ってみれば、君だって思い当たることはあるだろう。
箱の外にいるときよりも、箱の中にいるときのほうが、はるかにしなければならないことが多く、負担が大きいと感じていたはずだ。
たとえば、昨日の晩と、君が奥さんたちと過ごしたそれまでの晩を比べてみてもいい」
★箱の中にいることで、自己正当化のコストを払っていたということか。
箱の外にいることのコストよりもこの自己正当化のコストの方が高い、なるほどそうかもしれない。
さっさと出ろってことか。

●<P.247>「君が何を考えているのか、わかるような気がする。君は運悪く、しょっちゅう箱の中に入っている人間と働いていた。つらかったと思う。そういう場合、こちらもいとも簡単に箱に入ってしまうことになる。あいつがひどいんだから!と、簡単に自分を正当化できるわけだからね。
でもいいかい、いったん箱に入ってしまうと、相手をひどい奴だと責めている自分を正当化するためにも、実際に相手がひどい奴であってくれなくては困ることになる。箱の中にいる限り、問題が必要だからね。
そして、こちらが箱の中に留まり続ける限り、相手はひどい奴であり続ける。こちらが責めれば責めるほど、相手は責められるようなことをするわけだ。
相手が箱に入っていることを責めたりせずに、しかも相手の箱の存在に気づけたなら、そのほうがずっといいと思わないか。結局のところ、こちらもときには箱の中に入ってしまうわけだから、箱の中にいるということがどういうものか、感覚的に、わかっている。さらに、箱の外にいさえすれば、箱の中にいるのがどういうことか、頭でも理解できる。それに、こっちが箱から出てしまえば、相手がひどい奴である必要はなくなり、相手をひどい奴にする必要もなくなる。だから、つらい状況を悪化させるのではなく、よい方向に持っていくことができるようになる。
もう一ついえることがある。箱の中にいるリーダーが、会社にどれほどのダメージを与えるかは、わかったことと思う。なにしろ、周りの人をいとも簡単に箱の中に逆戻りさせられるんだから。
ということは、そういったリーダーになってはならない、ということだ。それがリーダーとしての義務なんだ。こちらが箱の中にいる限り、仮に周りの人々が君に従ったとしても、それは単に力に屈して、あるいは力を恐れて従っているだけなんだ。そんなものは統率力なんかじゃない。ただの威圧だ。みんなが進んで従いたいと思うのは、箱の外に出ているリーダーなんだ。今までの自分の経験を振り返ってみれば、君にもそのことはわかるはずだ」
★相手は変えられないけど自分は変えられる。
だからまず自分から箱を出る。
相手が出てこなくてもそこはぐっと我慢。
自分も箱に入ってしまえば、状況はより悪くなる。
自己正当化のコストも支払わないといけない。
相手が箱から出てくる可能性も閉ざしてしまう。

【アクション】
セルフクエッションを持つ。
「オレは今箱の中にいないか?相手をモノとして見ていないか?自己正当化をしていないか?」


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