Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

やまと古民具骨董市散歩

2013-09-21 20:26:45 | その他
東京地方の日の出はいま時分で5時半くらいだろうか。深夜に真上に位置していた十六夜の満月は4時台にはけっこう西の空に移動している。19日の満月は珍しいことに湯河原の釣り帰りに遭遇した。根府川の江之浦付近の海沿い道路へと135号線が山坂道から変わったあたりの海の上から現れた。それは見事な「天満月」の形容がふさわしい大きな月だった。帯のような光が仄かに漆黒の相模湾の海面を照らしている。これは贅沢な景色の占有だと思いながら、各地で眺められた月への心情を歌った名曲の馴染みある旋律を思い出しながらクルマを走らせる。

ディック・ヘイムズが歌った「ムーライト・ビケイム・ツー・ユー」ギリシャのナナ・ムスクーリが歌っている「ノー・ムーン・アット・オール」あのジョニー・ハートマンが歌っている「バーモントの月」あたりは秋口の部屋を彩る永遠のフェイバリッツソングにちがいない。

しばらく月を眺めたあとで仮眠してから起床する。空はやはり秋晴れの日曜日だ。気晴らしに三カ月ぶりの「やまと古民具骨董市」散歩を思い立つ。横浜駅のトーシロー氏とはジャズ・オーディオ以外の陶磁器趣味交流も長い。渋谷と代官山の境目で自分が開いていた多目的スペースで「北大路魯山人展」あたりを行った頃が、彼の骨董マイブームへの点火を促したきっかけではないかと思う。そのトーシローさんと大和駅付近で待ち合わせの為に、旧友の濱野氏からいただいた原付二種のスクーターを走らせて向かう。


晴れているせいか骨董市は混雑している。夏と秋がせめぎあっているような気候のせいで、会場に現れる女性客の姿も、夏があったり、秋があったりばらばらな様子が面白い。混雑した会場を二時間程度冷やかす。葉山の秋谷海岸で一軒家骨董店をかってしていた青年も店を開いている。骨董界のトレンドを象徴するみたいにスエーデンなどの1950年代風オブジェにずいぶんと傾斜している様子だ。


自分はいつものガラクタ均一セールの山から、沖縄赤絵の「からから」酒器で現代風過剰光沢がないものを数点購入する。これは野花の一輪挿しにフィットするもので、コザ市の窯で作った昭和テイストなよい雰囲気が気にいっている。最大の収穫は店主がトイレなのか食事なのか留守の店で発見した「陶器製ランプシェード」だ。これは灯りの大先輩トーシローさんも激賞している。この傘を留守番役に1000円にしてもらう。ガラスでもなく金属単一でもない陶器傘であるにも関わらず、モダンな形状と緑色の塗装が珍しい。帰ってから、向いている古い台座に当てはめる為のよい苦労が生まれた。名品やブランド品をはなから意識していないで感覚一発で漁る為の漁場が少しは残っているところが「やまと古民具骨董市」の面白いところである。

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