Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

居間カフェの模様替え

2011-05-17 10:06:14 | JAZZ
五月晴れが続いて珍しく体が動いてくれる。専用の居間カフェを
もっとドスの効いた1950年代のジャズテイストが香ってくる
ものにしたいとオーディオのレイアウト、組み換えをしてみる。
二年ぶりだ。友人宅に一度は嫁入りして出戻ったタンノイのモニ
ターゴールド10インチ、これまで各種スピーカーを18インチ
から8インチまでかなりの遍歴をしたが、通説に反してこれほど
ジャズ的音力を湧出するユニットはないという実感が最近は確信
にまでなってきた。箱はタンノイファンには信仰ともいえるオリ
ジナルボックスにも格納されていない旧ⅢLZよりも二回り程、
大きな密閉箱である。訳知りのタンノイファンからすれば邪道な
選択と軽蔑されること必至だが、こちらはオリジナルよりもジャ
ズサウンドをビビットに再生することが人生で最大の課題!故に
あくまでも自分の聴覚を優先するしかない。
常識からみたマイナスの条件が、ジャズサウンドの生命線とも
云えるベースの弾力感を更に色濃く再生することに、長い期間に
亘ってのオリジナル箱との検証比較によって分かったのだ。

この日の作業はアンプやスピーカーを繋ぐケーブル類もさぞかし
世俗の澱や酸化物の皮膜に覆われていることだから、全て清掃す
る。仮の寄寓物として馴染んできたアメリカ、フィッシャーアンプ
とこのモニターゴールドがステレオ再生を担当することになった。
かってOさんに改造依頼をしてもらったエルクというギターアンプ
メーカーが作ったパワーアンプもKT88のモノラル球が頑丈で捨
てがたいので、これもモノラルのインスト系ソースで現役続行する
ことにした。ダイナコキットのパス1プリ、ハーマンカードン社
の局用モノラルパワーアンプはグッドマンの150MKⅡスピーカ
ーととても相性がいいのでこれも配置換えをする。
このあたりの機器選択は1950年代に拘る自己流儀の結晶だろう。
結線が終わってからのジャズ的音力の最終教本がベツレヘムレコード
のレッド・ミッチェルをリーダーとする不滅の愛好CDだ。
いつもの「サム・ホット・サム・スイート・サム・ワイルド」である。
ベースは復員兵のレッド・ミッチェル、ピアノはこれまた駐留軍の
下士官として日本滞在もあったハンプトン・ホース、トランペット
はコンテ・カンドリ、サックスはピストル事故で死んだジョー・メイ
ニという真にジャズ的粋というものを心得ている連中のセッション

配置、結線を変えて清清しい気分に浸って聴く好きな二曲の手ごたえ
が迫ってくる。怒涛のベース、奔流のピアノ、野放図なホーン、荒ぶ
る魂の見本みたいなよい演奏だ。
「WHERE OR WHEN」「DUFF」