昨日のニュースで、指揮者小澤征爾氏が初期の食道ガンで半年間休養するとのことだった。人間ドックで見つかった。マエストロは記者会見で、「人間ドックを受けたほうがいいですよ」など、自分よりもほかの人たちに気を遣っているようであった。でも、早く現場復帰してほしい。そして、また我々に心に響く演奏を聴かせてほしい。心から祈ってます。
マエストロの演奏を最初に聴いたのは、前にも書き込んだが、「オーケストラがやってきた」というテレビ番組。未だに、生演奏を聴いたことはない。テレビとCDで聴くのみである。そしてLPは1枚。その中で、よく聴くのが1990年に、サイトウキネンとベルリンで公演した「ブラームス交響曲第1番」、通称「ブラ1」。もちろん、ライブ録音である。「ブラ1」は、「のだめ」でも演奏されていたので、ご存じだと思う。
以前、サイトウキネンフェスティバルについて勉強するため、松本の長野県松本文化会館にヒアリングに行ったことがある。担当の方から生のお話を聞けたということは成果であった。そして、なによりも大切なことは、裏話も聞くことができたことである。松本文化会館は、2,000人収容。ただ、基本設計から実施設計に移るときに、サイトウキネンの話がきて、マエストロと意見交換をし、オペラをできるようにという前提で2階客席の勾配を舞台が見やすいように設計変更したそうだ。そして、もし、マエストロが最初から関わっていたら、客席も1,800席程度にしていただろうとのことである。1,800席というと、だいたい新国立劇場のキャパと同じくらい。恐らく、音響的にも、視覚的にも、いい条件の小屋ができたかもしれない。数週間開催されるこのフェスの経済効果も数億円。マエストロの人脈により、文化的ソフトのみならず、地域経済への効果も大きなものがあるという。
いわきでも、昨年5月にいわき芸術文化交流館アリオスがグランドオープンした。よく、文化施設は金食い虫、と揶揄される。確かに、施設単体で捉えれば、赤字になるのは当たり前である。しかし、注目しなければならないのは、文化事業・施設で行われる行為が、外に向けてどう波及するかであると思う。アリオスでも、その波及効果は数億円といわれている。
10年以上前だろうか、某シンクタンクが東京とニューヨークの文化事業について、産業連関表を使った分析を行った。そこで面白かったのは、どの分野にどれだけのお金が回っていくのか、それが見えることである。東京、ニューヨークのような大都市では、あらゆる創造的な産業が集積しているのでそこでビジネスチャンスを求めるのは辛いかもしれない。しかし、地方都市では、ニッチな部分がたくさんある。特に、文化など創造的分野の産業の集積度合いは低い。
だからこそ、文化を切り口としたビジネスチャンスは、地方にこそあるのかもしれない。
マエストロの演奏を最初に聴いたのは、前にも書き込んだが、「オーケストラがやってきた」というテレビ番組。未だに、生演奏を聴いたことはない。テレビとCDで聴くのみである。そしてLPは1枚。その中で、よく聴くのが1990年に、サイトウキネンとベルリンで公演した「ブラームス交響曲第1番」、通称「ブラ1」。もちろん、ライブ録音である。「ブラ1」は、「のだめ」でも演奏されていたので、ご存じだと思う。
以前、サイトウキネンフェスティバルについて勉強するため、松本の長野県松本文化会館にヒアリングに行ったことがある。担当の方から生のお話を聞けたということは成果であった。そして、なによりも大切なことは、裏話も聞くことができたことである。松本文化会館は、2,000人収容。ただ、基本設計から実施設計に移るときに、サイトウキネンの話がきて、マエストロと意見交換をし、オペラをできるようにという前提で2階客席の勾配を舞台が見やすいように設計変更したそうだ。そして、もし、マエストロが最初から関わっていたら、客席も1,800席程度にしていただろうとのことである。1,800席というと、だいたい新国立劇場のキャパと同じくらい。恐らく、音響的にも、視覚的にも、いい条件の小屋ができたかもしれない。数週間開催されるこのフェスの経済効果も数億円。マエストロの人脈により、文化的ソフトのみならず、地域経済への効果も大きなものがあるという。
いわきでも、昨年5月にいわき芸術文化交流館アリオスがグランドオープンした。よく、文化施設は金食い虫、と揶揄される。確かに、施設単体で捉えれば、赤字になるのは当たり前である。しかし、注目しなければならないのは、文化事業・施設で行われる行為が、外に向けてどう波及するかであると思う。アリオスでも、その波及効果は数億円といわれている。
10年以上前だろうか、某シンクタンクが東京とニューヨークの文化事業について、産業連関表を使った分析を行った。そこで面白かったのは、どの分野にどれだけのお金が回っていくのか、それが見えることである。東京、ニューヨークのような大都市では、あらゆる創造的な産業が集積しているのでそこでビジネスチャンスを求めるのは辛いかもしれない。しかし、地方都市では、ニッチな部分がたくさんある。特に、文化など創造的分野の産業の集積度合いは低い。
だからこそ、文化を切り口としたビジネスチャンスは、地方にこそあるのかもしれない。